ニュージーランド クライストチャーチの地震で発生した地震動と被害調査速報
震度5強以上の観測点の位置
調査した観測点は,周辺にある程度の建物が存在している以下の7点とした.
REHS(震度6強)各観測点の弾性加速度応答スペクトル(2方向ベクトル和)を以下に示す(地震動に関するより詳しい情報はこちら).
建物の大きな被害に結びつく1-1.5秒応答を見ると,REHSは,1995年兵庫県南部地震のJR鷹取や葺合ほどではないが,JMA神戸より大きな値となっている.そして,これは実際の被害状況(全壊・大破率15.5%)からも確認される.
次にJMA神戸に匹敵する1-1.5秒応答をもつCCCCについては,全体建物数が少ないが,大きな被害を受けた建物が見られた.一方で,ほぼ同じ1-1.5秒応答のPRPC周辺では,大きな被害を受けた建物は見られなかった.これは,建物のほとんどが平屋住宅だったことが影響しているのかもしれない.
むしろ,建物総数は少ないもののHVSCの方で大きな被害を受けた建物が見られた.この記録は,短周期が卓越しているが,1-1.5秒応答もかなり大きい.しかし,CCCCやPRPCほどではなく,今後の検討が必要と思われるが,建物の中に組積造建物と思われるものが含まれていることが関係しているのかもしれない.
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