11/23'14
発生した地震動と予想される被害

波形が公開された防災科学技術研究所K-NETおよびKiK-netによる地動最大加速度,地動最大速度および計測震度を以下に示す.

観測点名 PGA PGV 計測震度
NGN002(K-NET信濃) 386.1 32.7 5.24
NGN005(K-NET白馬) 571.7 60.8 5.39
NGNH27(KiK-net信州新) 185.2 19.9 4.75
NGNH28(KiK-net戸隠) 200.8 31.1 5.03
NIGH17(KiK-net妙高高原) 153.0 22.0 5.06
※PGA: 地動最大加速度(cm/s2),PGV: 地動最大速度(cm/s),いずれも水平2方向ベクトル和

観測点図作成中 凡例作成中
          観測点位置図            



以下に,加速度波形(水平2方向ベクトル和最大方向)を示す.

NGN002(K-NET信濃)
加速度波形作成中

NGN005(K-NET白馬)
加速度波形作成中

NGNH27(KiK-net信州新)
加速度波形作成中

NGNH28(KiK-net戸隠)
加速度波形作成中

NIGH17(KiK-net妙高高原)
加速度波形作成中

また,弾性加速度応答スペクトル(減衰定数5%,水平2方向ベクトル和)を示す.

弾性加速度応答スペクトル作成中
(1)K-NET信濃 ,(2)K-NET白馬 ,(3)KiK-net信州新 ,(4)KiK-net戸隠 ,(5)KiK-net妙高高原


また,特に震度の大きな弾性加速度応答スペクトルを過去の強震記録と比較して示す
弾性加速度応答スペクトル作成中

(1)兵庫県南部地震JR鷹取,(2)新潟県中越JMA小千谷,(3)三陸南JMA大船渡,
(4)東北地方太平洋沖地震K-NET塩竈,(5)KiK-net妙高高原,(6)K-NET信濃,(7)K-NET白馬

提案する算定法による震度を以下に示す.提案する算定法による震度は,0.1-1秒(計測震度=人体感覚,室内物品の動きに対応),0.5-1秒(建物の中小被害に対応),1-2秒(建物の大きな被害に対応)という3つの周期帯ごとの地震動強さを震度という共通の指標で見ることができるものである.

観測点名 計測震度 0.1-1秒震度 0.5-1秒震度 1-2秒震度 提案震度
NGN002(K-NET信濃) 5.24 5.02 4.31 4.91 4.99
NGN005(K-NET白馬) 5.39 5.46 4.89 4.77 4.93
NGNH27(KiK-net信州新) 4.75 4.65 4.17 4.73 4.65
NGNH28(KiK-net戸隠) 5.03 4.93 4.54 4.91 4.93
NIGH17(KiK-net妙高高原) 5.06 4.77 4.52 5.09 4.77

今回の地震で発生した地震動は,0.5秒以下の極短周期(体感,非構造部材の被害,室内物品の動きに対応)が卓越した物や,人命の損失に繋がる全壊などの建物の大きな被害を引き起こす周期1-2秒が卓越していてもその応答自体は小さい物であり,提案する算定法による震度を見ると5弱程度であった.よって,建物の大きな被害は生じていない事が予想される.

謝辞
強震記録は,防災科学技術研究所,気象庁,鉄道総合技術研究所より提供いただきました

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