10/20'05
茨城県沖の地震(2005/10/19)で発生した地震動

地震発生日時 : 2005年10月19日20:44頃
震源位置   : 茨城県沖(北緯36.4度、東経141.0度)
深さ     : 約40km
マグニチュード: 6.2

各地の震度(震度5弱以上)
・震度5弱
 茨城県: 鉾田町鉾田
 

波形が公開された防災科学技術研究所K-NETおよびKiK-netで震度5弱以上を記録した2点について,地動最大加速度,地動最大速度および計測震度を以下に示す.

    観測点名      PGA   PGV   計測
                      震度
    IBR013      263.6  10.3   4.72
    TCG014      277.4  10.8   4.90
※PGA: 地動最大加速度(cm/s2),PGV: 地動最大速度(cm/s),いずれも水平2方向ベクトル和



        K-NET位置図                  

K-NET鉾田(IBR013,震度5弱),K-NET茂木(TCG014,震度5弱)の加速度波形(水平2方向ベクトル和最大方向)を示す.

 K-NET鉾田
 K-NET茂木

また,弾性加速度応答スペクトル(減衰定数5%,水平2方向ベクトル和)を過去の強震記録と比較して示す.いずれからも0.5秒以下の極短周期が卓越した地震動で,計測震度の割には被害を引き起こさないものであることがわかる.



提案する算定法による震度を以下に示す.提案する算定法による震度は,0.1-1秒(計測震度=人体感覚,室内物品の動きに対応),0.5-1秒(建物の中小被害に対応),1-2秒(建物の大きな被害に対応)という3つの周期帯ごとの地震動強さを震度という共通の指標で見ることができるものである.

    観測点名     計測 0.1-1秒 0.5-1秒 1-2秒  提案
             震度  震度  震度  震度   震度

    IBR013      4.72  4.57  3.81  3.63  4.57
    TCG014      4.90  4.60  3.65  3.29  4.60

0.1-1秒震度と1-2秒震度の関係をプロットして既往の強震記録と比較する.



45度の線より左上にくれば,0.1-1秒より1-2秒にパワーがある,即ち,震度の割には大きな被害となる,45度の線より右下にくれば,1-2秒より0.1-1秒にパワーがある,即ち,震度の割には大きな被害とならないことを意味する.

謝辞
強震記録は,防災科学技術研究所,気象庁,鉄道総合技術研究所より提供いただきました.また,観測点位置図はK-NET,KiK-netのページより転載させていただきました.

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