ここに示す方法で地震動強さ分布から震動による建物被害の推定を行った.
※現在公開されている強震記録の間を補間して求めた推定結果であり,実際の被害状況とは異なる場合がありますのでご注意ください.
計測震度に対して,大破・全壊という建物の大きな被害に結びつく地震動の周期を考慮に入れた提案震度はさほどでもなく,今回発生した地震動が震度や地動最大加速度の割には,建物の大きな被害を引き起こす性質ではなかったことがわかる.その一方で,被害は非常に広範囲に渡っており,また,人口が集中する仙台付近や石巻市,東松島市,大崎市などでの被害が目立ち,総計ではかなりの被害が出ていると推定される.
1.表層地盤の増幅特性を考慮して基盤で補間を行った場合文献
新井健介, 境有紀, 地震被害推定をより正確に行うための 構造種別や層数を考慮に入れた建物内人口データの構築, 日本地震工学会論文集, 第10巻, 第5号, 38-51, 2010.11.
境有紀, 福川紀子, 新井健介,地震被害推定をより正確に行うための構造種別や層数を考慮に入れた建物群の構築, 日本地震工学会論文集, 第9巻, 第5号, 36-43, 2009.11.