解析対象は,CESMDで波形が公開されたGNS Scienceの観測点の内,地動最大加速度が300(cm/s2)以上と表示されている記録とした.地動最大加速度,地動最大速度および計測震度を以下に示す.
観測点名 | PGA | PGV | 計測震度 |
---|---|---|---|
MOLS | 450.6 | 18.3 | 4.92 |
WDFS | 1278.8 | 100.5 | 6.06 |
また,弾性加速度応答スペクトル(減衰定数5%,水平2方向ベクトル和)を示す.
1G以上,100cm/s以上という大きな加速度および速度を記録したWDFS(計測震度6強相当)の応答スペクトルを見ると,0.5秒以下が卓越した極短周期地震動で,人が強い揺れと感じたり,中小被害は多くなるが,建物の大きな被害を引き起こす1-2秒応答は小さいことがわかる.
提案する算定法による震度を以下に示す.提案する算定法による震度は,0.1-1秒(計測震度=人体感覚,室内物品の動きに対応),0.5-1秒(建物の中小被害に対応),1-2秒(建物の大きな被害に対応)という3つの周期帯ごとの地震動強さを震度という共通の指標で見ることができるものである.
観測点名 | 計測震度 | 0.1-1秒震度 | 0.5-1秒震度 | 1-2秒震度 | 提案震度 |
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MOLS | 4.92 | 4.83 | 4.15 | 4.18 | 4.83 |
WDFS | 6.06 | 6.13 | 5.65 | 5.64 | 5.64 |