※まず,震度や地震の揺れと被害に関する基礎知識をご覧ください.
3/17時点でのコメント: 福島県沖の地震(2022/3/16)で発生した地震動を分析した結果,そのほとんどは,1秒以下の成分が多く,主としてこの成分を計っている震度は大きくなるものの,建物の全壊,倒壊などの建物の大きな被害を引き起こす1-2秒は小さいものでした.このことが意味することは,今回,震度6強,6弱で建物に大きな被害が生じなかったからと言って,建物の耐震性が高いというわけではなく,地震防災対策を怠ってはならないということです.
そういう意味で,昨年発生した福島県沖の地震(2021/2/13)に傾向はよく似ていますが,地震動強さはやや大きく,建物の全壊,倒壊などの建物の大きな被害を引き起こす1-2秒がやや出ているところもあります.即時公開されたK-NETの中では,K-NET相馬は,木造建物の全壊が出るか出ないかくらいの1-2秒成分のレベルですし,昨年の地震で,木造建物の全壊が出るか出ないかくらいの1-2秒成分のレベルだった国見町藤田震度計でも(3/17時点ではまだ波形は公開されていませんが),その程度かそれ以上の1-2秒成分が出ている可能性はあります.
・3/16 23:54頃: 福島県沖で発生した最大震度6強の地震の即時公開K-NETデータによる地震動解析レポートを公開しました.即時公開された記録を見る限り,短周期地震動で,震度は大きくなるものの大きな被害は生じないタイプの地震動のようです.
・3/17: KiK-netの記録が公開されましたので,追加レポートをアップしました.
・3/18: JMAの記録が公開されましたので,追加レポートをアップしました.
・3/21: 山形大学汐満先生らによる強震観測点回りの先見調査結果が公開されました.
・3/29: 宇都宮大学の中澤先生のサイトに強震観測点回りの被害調査結果の速報が公開されました