10/12'18
北海道胆振東部地震で震度7を記録した気象庁震度観測点
JMA厚真町鹿沼の地震動の性質

コメント: 建物の大きな被害に結びつく大きな1-2秒応答を有しており,その大きさは,周辺で59.4%の木造建物が全壊した1995年兵庫県南部地震JR鷹取に匹敵する.観測点周辺の実際の被害については,建物数が少ないので定量的な議論はできないが大きな被害を受けた建物は存在する

地震発生日時 : 2018年09月06日03:08 頃
震源位置   : 胆振地方中東部(北緯42.7度、東経142.0度)
深さ     : 約35 km
マグニチュード: 6.7

長周期地震動に関する観測情報(試行)で公開された波形の地動最大加速度,地動最大速度および計測震度を以下に示す.

観測点名 PGA PGV 計測震度
47004(厚真町鹿沼) 962.6 131.8 6.53
※PGA: 地動最大加速度(cm/s2),PGV: 地動最大速度(cm/s),いずれも水平2方向ベクトル和

観測点図作成中 凡例作成中
観測点位置図




以下に,加速度波形(水平2方向ベクトル和最大方向)を示す.

47004(厚真町鹿沼)
加速度波形作成中

また,弾性加速度応答スペクトル(減衰定数5%,水平2方向ベクトル和)を示す.

弾性加速度応答スペクトル作成中
(1)厚真町鹿沼

また,弾性加速度応答スペクトルを過去の強震記録と比較して示す
弾性加速度応答スペクトル作成中

(1)兵庫県南部地震JR鷹取,(2)新潟県中越JMA小千谷,(3)三陸南JMA大船渡,
(4)東北地方太平洋沖地震K-NET築館(栗原市震度計),(5)厚真町鹿沼

提案する算定法による震度を以下に示す.提案する算定法による震度は,0.1-1秒(計測震度=人体感覚,室内物品の動きに対応),0.5-1秒(建物の中小被害に対応),1-2秒(建物の大きな被害に対応)という3つの周期帯ごとの地震動強さを震度という共通の指標で見ることができるものである.

観測点名 計測震度 0.1-1秒震度 0.5-1秒震度 1-2秒震度 提案震度
47004(厚真町鹿沼) 6.53 6.14 5.80 6.63 6.63

また,各震度のうち,計測震度と1-2秒震度の比較を以下に示す.
観測点図作成中 観測点図作成中 凡例作成中
計測震度分布図 1-2秒震度分布図
謝辞
強震記録は,気象庁,防災科学技術研究所,鉄道総合技術研究所より提供いただきました

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