物価が高いのにも驚きました.Ispraでは広大なテラスつきのとても広いダブルルームを取ってくれていたのですが,ミラノではシングルの狭い部屋を自分で取ったのですが,値段はIspraの部屋以上でした.食事も格安(^^;のレストランで普通のものを食べているつもりでもパスタとサラダという感じで注文すると10ユーロは軽く突破してしまいます.メキシコシティーに行ったときはあまりの物価の安さに唖然としたのですが(泊まったホテルのフルコースが500円くらいだった(^^;),やはり経済格差ということですかね.
驚いたこと,かつ嬉しいことにトムとジェリーをテレビでやっていました(^^).レンタルビデオ屋などにある偽物?ではなく,昔のオリジナルのものです.おそらく30年以上ぶりに見たと思います.とても古いものなので着色などは修復しているような感じがしましたが,ほとんどオリジナルのままです.日本でもやってくれないかなー.ミリオネアのイタリア版もやっていました.そう言えば,5年前にスロベニアに行ったときもスロベニア版のミリオネアをやっていましたね(その最中に2000年鳥取県西部地震が起こったのでよく憶えている.CNNでずっとひっきりなしに放送していました.今回もパキスタンの地震をずっと放送していました).その時は日本ではミリオネアはまだ始まったばかりかまだ始まってないくらいだったと思います.要はこっち(欧米)が先ということですね.
街並みを見ながらただ歩くのが主目的ですが,そのついで?に一応名所巡りのようなものもしました.まあただやみくもに町中を歩くのも大変ですから,実際には名所?を歩きながら巡る,あるいは,地図を見て街並みを一通り見られるような名所を選択するといった感じでしょうか.まず行ったのは,一応音楽関係者?ということでスカラ座です↓
とまあ,こんな感じです(^^;.一仕事?終えて,ミラノの街並みを見られてもちろんとても楽しかったのですが,なんか仕事をした後の解放感による幸福感のようなものがだんだん感じられなくなってきました.なぜでしょうか?単なるセロトニン不足ですかね?それともまだ精神的に回復していない?
このページも実は現地からアップロードするつもりだったのですが,帰国後になってしまいました.もちろん別にそんなに急ぐ必要はないのですが,現地でインターネットに繋げるように準備していったのにうまく行かなかったということです.私はとある事情から毎日インターネットであるデータをチェックしないといけないのですが,今回は3日も空いてしまうことになりました.いつもは電話回線で現地のプロバイダに繋ぐのですが,今回は別の方法を考えていました.その方法というのは,国際携帯電話を成田で借りていってそれで繋ぐというものです.レンタルは予約をしておけば成田で1日210円(税込み)という格安の値段で借りられます.FOMAカードを差し替えるだけで自分のFOMAとして使えます.
もちろん事前にNTTに問い合わせて大丈夫ということを確認して必要な手続きは全てしていきました.具体的にはワールドウィングに入り,インターネットに繋ぐためにMopera U lightに加入することです.ところが現地に着いてレンタルした携帯電話をパソコンに繋ぐと「新しいハードウェアが見つかりました」という例のメッセージが出てきて,必要なCD-ROMをセットしろ,と出てきます.はあ?ていうかやっぱりという感じですよね.あんなに念押ししたのに...もちろん電話機としては問題なく使えるのですが,インターネットに繋ぐためだけに借りていったので全く使いものにならない代物となってしまいました.今まで苦情とかトラブルはなかったんですかね?こんなことならやはり電話回線も準備しておくべきでした.
私は普段からかなりインターネットに依存していて,メールなんか3日も見ないとどうなってるか見るのが怖いくらいです(おそらく百通くらいは来てるでしょう).なんせ携帯なんかよりメールの方が私に連絡がつきやすいくらいですから.最初は私にメールを出すとすぐに返事が来るのでみんなびっくりします.すぐに返事出さないと次々にメールが来るので返事するのを忘れちゃうんですよねー(^^;.それに考えさせられるメールなんか来るとすぐ考えちゃってそうするとそれをすぐ文章に書きたくなり,書くとやっぱり送りたくなっちゃうんですよね(^^;(明日,いや今日死ぬかもしれないので).なんかインターネットに繋がらないと情報が入らないため世間から孤立したような感じすらします.ちょっとあぶないですかね?でもまあ3日もするとそれはそれで平気といえば平気になりました.帰ってからが怖いですが...
今日,ミラノから帰ってきたらもうパリーグのプレーオフが1試合終わっていて,ライオンズは今日も負けて(T_T),私の?プロ野球シーズンはこれで終了しました.まあ,勝率5割にも満たず,2位とも18.5ゲームも離れていて勝ったらひんしゅくでしょうし,今年はしょうがないですかね.やはり優勝するとその次の年はどうしてもモチベーションは下がるものです.スポーツですからもちろん優勝することを目標としてやっているのでしょうが,目標を達成してしまえば目標を失います.そういう意味では,目標を達成しない方が目標をもてて頑張れるというジレンマみたいなものは確かにあります.
でも考えてみると,リーグは全部で6チーム,いや日本シリーズに勝つことを考えると12チームあるのですから,優勝できるのは,ほんとにたまに,ということなります.今日ライオンズが負けたロッテなんか31年日本一になってないわけです.たとえ,日本シリーズで勝って日本一になったとしても,チームの中でほんとに心から喜べるのは一軍に定着して活躍できたごく一部の選手だけでしょう.
そう考えるとスポーツは勝ち負けとは言いますが,勝つか負けるかは半々ではなく,目標を達成した「勝者」はごくごくごく一部でそのほとんどは敗者ということに気がつきます.プロ野球以外でも,例えば,ある種目で勝者と言えるのは,へたすると100人くらいはいるその大会のトーナメントの優勝者ただ1人,あるいは,究極的には世界に目を向ければ勝者は金メダリストだけでそれ以外はみんな敗者なわけです.金メダリストだって次のオリンピックでまた勝てるとは限りません.何てきびしい世界なのでしょう.
しかしそれでも多くの人がスポーツをすることに惹きつけられます.まあ世界一を本気で目指している人はそんなにはいないでしょうけど,健康のために楽しくやるのではなく,勝つためにやっている人の数も相当なものです.私もそのうちの1人ですが,そういう意味では私なんか敗者もいいところで,トーナメントに優勝して「勝者」になったことは今まで数えるほどしかありません.それでもプレーするのは,やはり自己実現にも繋がるスポーツの奥深さなのでしょうし,その大部分(究極的にはその種目の世界チャンピオン以外は全員)は敗者なので,みんな「目標」があるからでしょう.それにたとえ世界一になったとしても,もっと強くなれる,上手くなれるものだと思います.どうやったら強くなるか,どういうトレーニングをしたら強くなるかを考え創意工夫し(そんなに練習もトレーニングもできないので(^^;),なかなかうまく行かないからこそ工夫しがいもあるというものです.そしてそれはスポーツだけに限ったことではありません.
でもイタリア出張の前に体調を崩し,そしてイタリア出張だったので数えてみたらもう2週間もプレーもトレーニングもしていないことに気がつきました.こんなことはほんとに久しぶりです.どんなに忙しくてプレーできない時もその気にさえなれば,なんとか最低週に1回は体だけは動かしていたので,その気にさえならなかったということは,今回はほんとに精神的に低調だったのだとあらためて気づかされました.今週からはまた再開したいと思います.
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トイレ共同風呂なし家賃3万のアパート暮らし
私にはちょっと現実離れした?憧れがあります.それは,トイレ共同風呂なし家賃3万のアパート暮らしをすることです.いきなり何を言い出すの?という感じですが(^^;,もちろんただそうしたいということではなく,そうしてもいいくらい「全てをなげうってでもやりたいこと」が見つかるということです.もちろん今取り組んでいることはやりがいもありますし,今の仕事を選んだわけにも書いているようにいろんな紆余曲折?があって何とか辿り着いたもので,やめるつもりはありませんし,全ては150億年前に決まっている的もそういう感じがしています.でも何か他にもっと面白いこと,やるべきことがあるのではないか?という「引っかかり」のようなものは常にあります.まあ現実にはちょっとありえない話ですから,ここから先はまあ架空の話ということになります.現実にはありえないから憧れる,というのもあると思います.
そういう「全てをなげうってでもやりたいこと」が見つかったらどうするでしょうか?今の仕事を続けながらできることならまあ問題ないですし,それはある意味とても現実的(^^;ですが,それではとてもだめだ,という場合を仮定します.つまり,「全てをなげうってでもやりたい」ことなので,当然今の仕事などを全てをなげうつことになるわけです.当然収入もなくなります.格安で官舎に住むこともできません.
「全てをなげうってでもやりたいこと」が何かにもよりますが,当然必要なのはまず「修行」です(うーん,いい響きだ(^^)).まああまり対象を広げすぎても何なので,ここでは今の分野とは違う何か他の学問分野と仮定しましょう.そうすると,大学,あるいは,大学院に入学するところから始めることになります.そして,それで食べて行けるようになることを目指します.ですから,鷲田小彌太著の「大学教授になる方法」を実践することにもなりますね.
あまりに分野が違えば,学士入学ということになるのですかね.もし医学部とかなら受験勉強からやり直しです(ちょっとそれはしんどいな).実は私は大学に入るのに苦労したせいか,よく見る夢に「大学受験をやり直さないといけない」というのがあって,あー,どうしよう(T_T)と思って目が覚めてほっとする(^^;ということが今でも時々あります.でも「全てをなげうってでもやりたいこと」ならやるしかないですよね.ここで問題になるのは収入がなくなったということでどうやって食べていくかです.
実はここから先は,昔よくいっしょにスキーに行っていた友人が派遣で働いていて,このままじゃだめだ,何とかしたい,と相談?を受けたときに,私ならこうする,と半ば無責任?に,でも実はとても真剣に答えたときのものです.彼女は,結局そこまではしなかったのですが,何とかやりたいことを見つけて地元に帰ってしまったので,今はいっしょにスキーに行けなくなり,「昔よくいっしょにスキーに行っていた」ということになっているのです.今でも時々とても長文(^^;のメールを送ってくるのですが,長文なら私も負けません(^^;.その時,私が答えたものは,とにかく支出を極限まで切り詰めて,「全てをなげうってでもやりたいこと」を探す,あるいは,「全てをなげうってでもやりたいこと」をやる,ということです.
最初に切り詰めるのは住居費です.端的に言えば,トイレ共同風呂なし家賃3万のアパートに住みます.従って,お風呂は銭湯ということになりますが,1回400円で毎日行けば月12000円にもなります.そこで活用するのが体育館です.大学なら学内にありますし,それが利用できない場合でも区立や市立の体育館の会員になれば,プールやジムで体を動かして体調を維持して風呂代も浮くので一石二鳥です.会費は1年で5000円くらいです.アパートの場所は,少しでも時間を節約するために大学のすぐそばに住みます.交通費も浮きますし,通学だけで疲れてしまう満員電車に乗る必要もありません.大学が都会にあれば,家賃3万で探すのは大変ですが,例えば,東大の本郷周辺(←どんどん更新されているようなので「今」はないかもしれませんが,気長に探せば,あるいは現地の不動産屋に行けば必ずあります)でも何とか見つけることはできます.おそらく古い木造アパートでしょうから,地震のことを考えて2階に住みます(^^;.
実は,私は大学4年間,実際に駒場のトイレ共同風呂なし家賃3万のアパートに住んでいました(当時はそれが普通というかむしろいい所に住んでる方でした).大学院に進学してからは(正確には卒論が忙しくなる4年の12月から)少しランクアップ(^^;して本郷の家賃5万のアパートに住んでいましたが,やはり風呂なしでした.だって,週何回かバドミントンしてその後シャワーを浴びればいらないんだもん.もちろん時々銭湯にも行っていましたが,銭湯って足を伸ばして入れるから気持ちいいんですよねー.実は,足を曲げて入った場合と伸ばして入った場合でリラックスを表すα波の出方が全然違うというデータがあります.そして何と,地震研に就職してバークレーに行くまでの5年間そのアパートに住み続けました.だって引っ越すの面倒だし(^^;,お風呂だってまあバドミントンの練習もありましたけど,何と地震研にお風呂があったからです.その間,大学,大学院,就職して5年と何の不満もありませんでしたし,とても快適でした.第一,ほとんど研究室で仕事しているので,帰って寝るだけですしね(^^;.話を戻します.
食事は当然自炊します.ここで大学のそばに住むメリットが出てきます.朝食は朝起きて家でとりますが,その後研究室に来ても,昼食,夕食の支度,そして,食事のためにすぐ家に帰れることです.ちょっと疲れたから休憩なんて感じで帰ることもできます.時間を節約したいし,準備も大変なので献立はとにかく10分か15分でできるものにします.炭水化物をご飯,パスタ,うどん,そば,ラーメン,焼きそば,蛋白質を牛,豚,鳥,魚,野菜はまあいろいろ(^^;,味付けを醤油,味噌,ソース,塩,胡椒,マヨネーズ,クリーム系,ケチャップ,唐辛子系など,という感じで組み合わせる(中にはありえない組み合わせもありますが(^^;)と献立はいくらでもできます.調理時間を考えるとまあ炒め物,焼き物中心になります.自炊すれば,1日700円もあればOKでしょう.忙しいとき,調理に時間がかかるものが食べたいときは学食を使ってもこのくらいで済みます.ただし,もちろん栄養のバランスには気をつけます.そうすると食費は1ヶ月2万円で済むことになります.実際,1ヶ月1万円で済ませている強者もいます.
あとは,光熱費,通信費,国民健康保険などでしょうか.まあ,大学なら研究室にいれば,光熱費なんかほとんどかかりませんし,料理も研究室で学生同士で当番みたいにできたらガス代も浮きますし(^^;楽しいですよね.そうでなくて,例えば何かの勉強をするのなら昼間は公立の図書館へ行きます.通信費は,例えば,WILLCOMの定額プランなら月2900円ぽっきりです.本,CD,新聞などは図書館でまかないます.ですから,まあ全部で1万もあれば充分でしょう.
残るは,衣食住の衣ですが,まあこれはしばらく我慢しますが,通販などの格安のものを使えば,そんなにはかからないでしょう.上記の1万の中でなんとかまかなえると思います.以上合計すると1ヶ月6万円で生活できることになります.大学や大学院なら授業料(年50万くらい?)がかかりますが,逆に奨学金がもらえる場合もあるのでここではちゃら(というかむしろプラス)ということにしておきます.なんかこうして極限まで切り詰めるというと,とても苦痛なような感じもしますが,まあ何でも楽しんじゃえばいいんだと思います.つまり,こういう風に節約することを楽しむということです.そして,実際にとても楽しそうです.だから憧れるわけです.まあ現実にはありえないから憧れる,ということもあります.でも何か事故のようなものが起こって今もっているものを全て失うということは充分ありうるわけですから,そういう場合はこういう生活をするし,ある意味,その覚悟もできている,ということにもなります.
さて,支出の6万円をどうするかですが,当然アルバイトをすることになります.もちろん,家庭教師のような時給のいいアルバイトができれば楽ですが,例えば,時給800円としても週3回,1日6時間すると,だいたいこれくらいの額になります.これくらいなら「全てをなげうってでもやりたいこと」をやりながらでもなんとかなるでしょう.奨学金がもらえれば当然その分アルバイトの時間を減らして,「全てをなげうってでもやりたいこと」をやります.
こうやって考えてみると,やはり今の世の中食べて行くだけなら何とでもなる,ということがわかります.「お金ってそんなにかからないしいらない」ものなのです.ですから,やりたくないことを我慢してやるようなことをせずに,自分のやりたいことをやればいいと思います.ニートは確かに問題ですが,フリーターでもちゃんと自分のやりたいことを見据えてやっていくのであれば私は全然問題ないと思います.こういうことを言うと,それでは経済が停滞してだめだ,という人が必ずいますが,私は経済が活性化して景気がよくなることが人間の幸せに繋がるとは思っていません.ここでは,大学院に入ってそれで食べて行けることを目指す,と仮定しましたが,やりたいことがそもそも食べて行けないことなら(例えばボランティア的なものとか),こうやって食べていきながらやりたいことをやる,というのもありだと思います.もちろん,やりたいことがただ遊んでいたいとか,ぶらぶらしたい,ということではつまらないでしょう.一番大切なのは,やりたいこと,自分がやるべきことをやっている,それを通して自分が成長できている,そして,社会の役に立っているという充実感ですからね.
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10/13'05
暗譜
私は暗譜が苦手です.ていうか暗譜で弾くことはほとんどありません.実は,これは一種のトラウマで,小さい頃,いわゆるピアノの発表会であまり弾きたくない曲(とあるベートーヴェンのソナタ)を弾かされたときに,途中で忘れて止まってしまって,それまでは普通の人?と同じように当然のように暗譜で弾いていたのですが,それ以降,怖くて暗譜で弾けなくなってしまいました.
暗譜は多分クララ・ヴィーク(クララ・シューマン,つまりシューマンの奥さんのこと.私は夫婦別姓論者なのであえて旧姓で書いている(^^;)が始めたものだと思うのですが,だとすると,それ以前のバッハ,モーツァルト,ベートーヴェンなどの時代は暗譜という習慣はなかったということになります.全くクララ・ヴィークも余計なことを始めてくれたものです.実際,彼女自身も暗譜に苦しんでいたという話をきいたことがあります.
私もコンクールなるものを受けたことがあるのですが,そのコンクールは審査員のコメントがもらえるのですが,演奏はとてもよかったけど,とにかく暗譜で弾いてくださいというようなことをほとんど審査員の方が書かれていて(コンクールの要項では暗譜でなくてもいいと書いてあったのに),とても閉口した思い出があります.
実は,暗譜はピアノソロに特有のもので,他の楽器は譜面を見ながら演奏することは普通によく行われています.ピアノも室内楽など合わせる場合は譜面を見て演奏されます.ですから,なぜ「ピアノソロ」だけ暗譜が半ば「義務づけられている」のかあまり根拠が見当たりません.管とか弦とか音の数はピアノより圧倒的に少ないわけですから,必要性から行くと全く逆のような気すらします.
暗譜するメリットって何ですかね.特に思い当たりません.よく暗譜するほど練習しないとだめだとか言う人もいますが,それなら別に「暗譜するほど」練習して譜面を見て弾けばいいだけの話です.まあ,あえて言えば暗譜で弾けば「格好いい」ってことですかね(^^;.私は時々,例えば,スキーの宿とか,どこかバーのようなところ飲んでいるとき,そこにたまたまピアノが置いてあって,ちょっと弾いてみて,とか言われるのですが,暗譜していてぱっと弾ければ格好いい(^^;のですが,そうではないので弾く曲がかなり限られてしまいます.実際,そういう時は,ハチャトゥリアンのトッカータという,グラナドスの演奏会用アレグロ,バルトークのルーマニア民俗舞曲とともに近現代もの三大安直とT大ピアノの会で言われていたものの1つで急場を凌いでいます(^^;.
更にたちが悪い?のは,ちゃんとしたピアノじゃなくてキーボードみたいな鍵盤の数が全然少ない電子ピアノみたいのでいきなり弾いてくれ,という言われる場合ですね.去年の筑波大バドミントン部の新歓でそういう状況になって,仕方なくその場は,得意?の一発芸で凌ぎました(^^;.大分昔,まだ学生の頃ですけど,研究室で飲んでるときに秋山先生(現,日大)の研究室で,秋山先生が研究室に練習用(^^;に置いておられたそういう鍵盤の数が少ない電子ピアノでちょっとした演奏会?みたいのが始まってしまって,近現代ものが専門の私は弾ける曲がほとんどなくて困ってしまった憶えがあります.前述のハチャトゥリアンのトッカータは88鍵ある鍵盤の最高音から最低音までほぼフルに使います.対照的に私と同じT大ピアノの会にいた神田研のK林はちゃんとバッハの平均律を弾いて,とても悔しい?思いをしました.そういう時用に,例えば,バッハなどの中音域のみで弾けるような曲を何か準備しておかないといけないですかね?めんどくせー(^^;.
ただ暗譜が格好いいかどうかということですが,先日,同じ研究科のM田先生と暑気払い(暑気払いだからもう大分前か(^^;)で話したとき,彼は,譜面を見ながら弾くのと暗譜で弾くのとだったら,譜面見ながら弾く方が格好いい,だって,譜面見ながら弾けるってことは鍵盤を見ないで弾けるってことだからと言っていて,なるほどそういう風に見る人もいるのか,と思いました.みんなそう思ってくれればいいんですがねー.でも常に譜面を携帯するわけにもいきませんしね.
後は,暗譜のメリットとしてはグランドピアノの場合,暗譜していれば譜面台をはずせるので音がよく聞こえる,ということでしょうか.実際,これはかなり違いますね.でも譜面台をはずして譜面をぴらっと直に置けば済むことです.
まあ私はプロの演奏家(でもプロって何ですかね?別にライセンスがあるわけじゃないし,上手い下手でプロとかアマが決まるわけでもないし)ではないので,譜面を見ながら弾けばいいというだけの話でしょうか.実際,プロでもリヒテルのように堂々と(^^;見ながら弾いている人もいます.でも,曲によっては譜めくりするタイミングがほとんどない曲もあるのでそういうのは,一瞬で譜めくりするのもピアノのテクニックの1つということになりますね(譜めくりの練習も必要(^^;).中にはかなりアクロバティック(^^;になってしまうものもあります(今練習しているカプースチンのエチュードもそう).失敗すると止まったり,譜面が譜面台から落ちたりと大変なことになります(^^;.もちろん,本番は誰かにめくってもらえばいいのですが,ちゃんとめくってくれるかちょっと心配ですし(特に近現代ものは普通の人だといきなりは結構きびしい),横に人がずっと座っているのも気になりますし,第一,練習の時に同じ状況で練習できませんからね.ですから私の楽譜が「くしゃくしゃ(^^;」でも別にものすごく練習したわけではなく,激しい(^^;譜めくりの結果ですので,「こんなにくしゃくしゃになるまで練習するなんてすごいですねー」とか言わないでくださいね(^^;(そんなに全然練習してないので凹みます).
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10/15'05
先週の中頃から筑波大のサーバがSSHを使った攻撃を受けているようで,SSHで外部からアップロードできなくなり,今外部のサーバに避難しています.でもそのおかげ?でこの土日は停電でサーバが止まっているのですが,外部のサーバは動いているのでこうやって更新できるわけです.でも直接ここに来られる人はほとんどいないとは思いますけど(^^;.
今日は,新潟県中越地震から1年ということでの長岡での講演の仕事でした.あれから1年経ったんですね.もちろん,昨日のことのように憶えていますが,この1年に福岡県西方沖地震,宮城県沖地震と2回も地震があったので,まだ1年しか経ってないのか,という感覚もあります.講演のパワポの準備はいつも通り(^^;行きの電車の中で,となりました.今回は,全く一般の人向けということで,なかなか難しいところもあります.また,地震が起こったところでの講演ということで,被災された方も大勢いらっしゃるでしょうから,その辺のところもいろいろ考えないといけません.講演は1時間だったのですが,少し時間が足りずに,準備したものを全部紹介することはできなかったのですが,質問もたくさんでましたし,概ねお話ししたことに興味をもっていただけた感じでほっとしています.
それにしても,行きの電車の中でのパワポ作成という超自転車操業(T_T)はなんとかならないものですかね.一応,前もって準備しておくつもりでやってはいるのですが(実際,前もって準備できることも時々は(^^;あるのですが),その日のうちにやっておかないといけない仕事に追われているうちに追い込まれます.もちろん,それで感覚的に何とかなるという見通し?みたいなものはあって,実際に何とかはなっているのですが,ほんといつも綱渡りのような感じで,追い込まれれば精神的にも辛いですし,ほんとなんとかしたいものです.でも今年の建築学会大会のPDの打ち合わせの時に京大の林先生とそういう話をしたら,彼も同じような感じだったのでちょっとほっとしました(^^;.
講演が終わって,帰りに新潟大学の中村先生と長岡駅前の飲み屋で飲んでいろんな話をしました.こうやって飲みながらいろんな話ができるのはとても楽しいものです.つくばに来てそういう機会が減ってしまったのが残念ですねー.おかげで?酒にも随分弱くなって(元からそんなに強い方でもないが)酔いが回るのが早いような気がします.
実は最近,とても嬉しいことがあって,それは,他大学のある学生さんからメールが来て,まあそういうことは時々あるのですが,彼女は,中学の時に1995年兵庫県南部地震の惨状を目にして大きな衝撃を受け,それをきっかけに地震防災の道に入ることを決意し,そして今実際に木造家屋の耐震性について大学院で研究しているのですが,自分が地震被害を減らすのに何ができるのか思いあぐねている,ということでした.私は「地震による構造物被害に伴う人命の損失を減らす」ことを目標として研究しているので,そういう高い問題意識をもって取り組んでいる学生さんが実際にいることがわかった,というだけでもほんとに嬉しいことです.
考えてみると,1995年兵庫県南部地震から10年が経過し,ちょうど中学,高校くらいの将来何に取り組むか真剣に考え出す頃に,この大震災を目の当たりにして,地震防災の道に入った人がそろそろ大学院などで具体的な研究を始めるころなのです.うちの学生も年齢的にはだいたい同じくらいなので,その辺のことをちょっときいてみようと思います(最近,ほんと忙しくてあまり飲みにも行ってないし).
ただ,彼女の悩みはかなり深刻で,地震防災という仕事は今やっていることが直接地震被害軽減に繋がるという手応えがなかなか掴めないのも事実で,実際,私も自分なりに頑張ってはいるのですが,いろんな壁とか障害のようなものもあって,凹むことが多いです.私ですらそうなのですから,ましてやまだ学生という立場の彼女がそう思うのは無理もありません.逆に言えば,彼女はまだ学生でありながら既にそういう壁にぶつかってしまったわけで,ある意味大したものとも言えますが,とても苦しいのは痛いほどわかります.私が学生の頃なんか,研究がとにかく面白くて頑張るという感じで,彼女なんかと比べると随分脳天気だったなー,と思います.中村先生にそういう話をしたら,彼女もとても感心していましたが,辛いでしょうねー,それでもちますかねー,とも言っていました.私もその辺がかなり心配です.彼女にはほんとに頑張って欲しいですが,私にも経験がありますが,あまり頑張りすぎると体や心の調子を崩すこともあるので頑張れとばかりは言えないところも正直あります.
ただ,私が彼女のことを羨ましいと思ったのは,地震防災の道に入ったきっかけが明確ということで,そういう壁にぶつかったときに「初心にかえって」兵庫県南部地震のことを思い出せば頑張れるのではないか,とも思いました.私は今の仕事を選んだわけに書いているように,今の仕事を選んだのは,地震災害を減らしたい,という問題意識というよりは,力学が好きで構造物が地震という不規則な外力によって壊れていくという物理現象を力学的に追うということに興味をもったことなので,研究に「面白さ」が感じられなくなると,こんなはずじゃなかったと,とても辛い思いをします.実際,最近は面白くて研究するというよりは,やはり,少しでも地震で亡くなってしまう人の数を減らしたい,という思いに支えられて何とか頑張っているような感じです.でもなかなかきびしいものがあるのも事実で,そういうときに彼女と何回かメールのやりとりをして,こっちが相談を受けているのに,それに応えつつも,私も頑張らなくちゃと逆にエネルギーをもらったような感じです.
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10/16'05
停電が終了したのか,WEBサーバ,メールサーバともに動き出したようです.今度は,楽天とTBSが世間を騒がせています.マスコミにしてみれば「ネタ」なので,盛んに取り上げていますが,私からするともう二番煎じもいいところなのであんまり関心をもって見ていません.でもここで予言?した通りになりましたね(^^)v.楽天は球団買収のときもそうでしたけど,最初に飛び出すのではなく,後から出てきていいところをもっていくような感じで段取りがいいというか,要領はいいのかもしれませんが,後出しじゃんけんという感じであんまり好感はもてません.
その三木谷さんが話していたのですが,何が行動の規準になるか,ということで,「後悔しないようにしている」と言っていました.なんかとてもステレオタイプな発言ですが,後悔しないってどういうことですかね?後悔しないことなんてあるんでしょうか?ある行動を起こすときに「後悔しないように」というのは当たり前でしょう.でもうまくいかなかったり,失敗することもある.それには必ず原因があるのですから,私はしまったと思ったらなんでそんなことになってしまったかしっかり考え,受け止めて思い切り後悔するようにしています.そうでなければ次に進めないからです.後悔しないと思うあまり目をつぶるようなことをしてはまた同じ過ちを繰り返してしまいます.
杉村太蔵議員が山古志村の被災地を訪れて,国民を自然災害から守るのは国の責任と言っているのもちょっと気になりました(まあテレビカメラを向けられたらそう言わざるを得ないところもありますが).それでは自民党が目指す「小さな政府」ということにはなりませんし,本質的に地震災害は自然災害ではなく人災なので,個人個人がしっかり防災対策をすることが一番災害を減らす方法です.そのために国の体制も被災してもできるだけ自力で復興してもらうような枠組みになっています.被災したら国が助けてくれるということだと,防災対策が進まず,逆に被害が拡大してしまうからです.ということで,皆さん,自己責任で,できることからしっかり防災対策をしましょう.
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私のプロ野球シーズンはライオンズが負けて終わった(T_T)のですが,ホークスとマリーンズのプレーオフはやはり気になります.連日すごい試合をしているようです.それにしてもロッテはいつからあんなチームになったんですかね.私の最も鮮烈?な記憶は,がらがらの(^^;川崎球場で近鉄が優勝をかけた試合で高沢がポコーンとホームラン打って引き分けてくれて(^^)ライオンズが優勝できたことですかね(何年前の話だ?と思って調べてみたら1988年の何と私の誕生日(10.19)でした(^^;.いわゆる10.19ですね.ですから今から17年前です(^^;.).千葉マリンの応援はほんとすごいです.西の阪神,東の千葉と言われているらしいですが,私は千葉マリンの応援の方が好きです.
私はパリーグのプレーオフはもちろんシーズンを最後まで盛り上げるためというのが主眼だとは思いますが,実は制度が発表されたときから日本シリーズ対策にもなっていると思っていました.つまり,日本シリーズ直前まで実戦のしかもめちゃめちゃシビアな試合をしているわけですから,日本シリーズでも有利になります(実際去年はライオンズが勝った).そういう意味では,パリーグのプレーオフも,まず2位3位がやってその勝者が1位とやるのですが,どっちが有利かと言えば,2位3位の勝者でしょう.去年もそうでしたし,今年もそうだろうと思っていましたが,やっぱりそうなりました(^^)v(今試合が終わった).ロッテは実に31年ぶりの優勝です.でもホークスは2年連続で1位で優勝できなかったことになり,ちょっと気の毒ではありますね.やはり城島の抜けた穴は大きかったか.1位と2位,2位と3位の間にもう少しハンデを付けた方がいいような気もします.でもこれだけ競っているということは,盛り上がり的にはこれでいいのかもしれません.
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向こうとこっち
このテーマは前から書こうと思っていたのですが,今日千葉ロッテマリーンズが優勝して選手やファンが喜んでいるのを見てあらためて...「向こうとこっち」の「向こう」は選手とかプレーヤー,「こっち」は観客とかファンのことです.私も30年以上ライオンズファンをやってますので,ライオンズが優勝すればそりゃーうれしいです.ロッテファンや阪神ファンを見ているとみんなほんとに嬉しそうです.私も去年はライオンズがほんとに久しぶりに優勝して日本シリーズに勝ったので嬉しかったです.でももちろんほんとに心の底から嬉しいわけではありません.だって優勝したのは自分ではなく,「向こう」の選手だからです.
私にとっていろんな意味でいろんなことがあった大学1年から大学院の博士課程までの9年間(1986年〜1990年)は,まさにライオンズの全盛期で確か9回中7回パリーグを制して,日本シリーズも7回中6回勝ちました.そのたびごとに大喜びしたのですが,実際,シーズンが終わる寂しさもあってどこか空しさのようなものも感じていました.大学1,2年で進路に悩んでいた頃や,博士課程で実験がしんどくてなかなか進まなかったときなどは特にそうでした.なんだかんだ言ってもやはり人間自分のことの方が大事でしょう.つまり,こっちにいるのではなくて向こうに行くべきか,ということです.向こうとこっちというのは,もちろんプロ野球に限ったことではなく,いろんな分野に存在します.
しかし向こうには誰でも行けるわけではありません.プロ野球選手はいい例です.ですから大部分の人はこっちで応援するわけです.では,運良く?向こうに行けるとしたらどうでしょうか?そりゃ向こうに行けるもんなら行きたい,と思いますか?びみょーなところかもしれません.平たく言うと100万円もらってプレーするか,1000円払って観客になるか,ということです.100万円もらうのであれば,それ相応のものが求められますし,プレッシャーや緊張感はものすごいでしょう.そしてスポーツなら勝利という結果を手にできるのは,ごくごくごく僅かというのは,ここで書いている通りです.そんなしんどい思いをするのなら,こっちで1000円ぽっきり払ってのんびり高みの見物の方が気が楽だ,という考えもあるでしょう.
それでも人はどういうわけか向こうに行ける人は行こうとします.なぜでしょうか?私はそれはやはり「役回り」だと思っています.つまり,人にはそれぞれ何かの才能や能力があって,社会全体の中でそれを発揮して貢献するような役回りになっているのだと思います.150億年前からそう決まっているのだと思います.
さて私は「向こう」にいるのでしょうか?「こっち」にいるのでしょうか?講演会やパネルディスカッションのようなもので大勢の人の前やテレビカメラの前で偉そうに(^^;しゃっべっていたりすると「向こう」に来ちゃったのかな,と思うこともあります.来たくて来たんじゃない,と思うことも正直ありますが,もしそれが少しでも社会の役に立っているのであれば嬉しいのは言うまでもありません.ですから,やはり向こうに行きたいとかそういうことではなくて,自分のできることをしてそれが社会の役に立つのなら,ということでしょう.つまり,自分がどうしたいかというよりは,自分に何ができるのかということだと思います.
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10/18'05
面白さ(仮)
最近,「面白さ」って言葉が何度か登場しています.研究が面白いとか,スポーツの単純な面白さとか.やる気3要素的にはそれそのものの面白さとか内的熟達に対応するものです.英語で言えば,funではなくてinterestingです.でも面白さってそもそもなんですかね.
内的熟達という単語を見ると「熟達」という単語が含まれています.つまり上手くなるってことですよね.何かを練習したり修行したりしてできないことができるようになる,ということです.ですから,できるようにならなければ面白くない,ということになります.例えば,スポーツの単純な面白さと言っても,いくら練習しても上手くできるようにならなければ面白くないでしょう.練習やトレーニングをしてできないことができるようになるから面白いのだと思います.
研究はどうでしょうか?私がまだ地震研にいた頃,当時まだドクターの学生だった名工大の梅村先生に,ちょっとこういうことやらない?ってやらせた(^^;?研究があるんですけど,繰り返しによる耐力低下を考慮に入れた復元力特性モデルの開発というもので,まあぱっときくとちょっとかっこよさそう?ですけど,実際にどういうことやるかというと,膨大な量の実験データをひたすらデジタル化して解析して,繰り返し載荷によってどういうパラメータが耐力低下に影響を与えるのか,それをどう定量的にモデルのパラメータに反映させるのか,というもので,作業の大半はデータのデジタル化で,彼はデジタイザでひたすら「かちかち」やってました(^^;.
ちょうどそういう時に,梅村君(当時はまだ学生なので(^^;)と飲んでいて,「研究って面白い?」ときいたときに彼が言った言葉がとても印象的だったのですが,それは「デジタイザでかちかちやってるのはとてもしんどいですけど,それ使って解析して何か出てきたときはいい感じっすね.」というようなものでした.
研究の面白さなんていうのはそんなものかもしれません.つまりそれそのものが面白いというよりは,何か出てくるんじゃないかとわくわくしながら,ひたすら辛い単純作業に耐える,というところがあります.私が地震直後に足を棒のようにして強震観測点周りの全数調査を行うのも,被害調査そのものはとてもつらくてしんどいものですが,そうやってこつこつ集めたデータを解析して,被害と相関をもつ地震動の周期帯がきれーに浮かび上がってくると,何とも言えない快感?があります(ちょっと不謹慎か?).考えてみれば,ノーベル賞をもらうような研究だって,膨大な数のパラメータの組み合わせの単純な実験をひたすら繰り返してうまく行くケースを見つけるようなものや,山の中に巨大な穴を掘って,ひたすら宇宙線を観測するとか,作業そのものはとても地味なものばかりです.
もちろん,実験でも調査でも観測でもやみくもにやるのではなく,そこには何らかの「見通し」があるわけで,そこを考えに考え抜いて工夫するのが研究の本質でしょう.あるいは,その前の段階でそもそも何をやるか,即ち,研究テーマとして何を選ぶか,はもっと重要です.研究の善し悪しなど何をやるかを決めた段階でほぼ決したようなもので,そこが研究者の腕の見せ所ではあります.しかし,研究をしている時間の大半は,前述したような単純作業?に占められるというところは大いにあると思います.
最先端の研究ですら,アイデアの斬新さ,今まで誰も思いつかなかったことを思いついた後は,それを確認したり証明したりするために,ひたすらじみーな作業を繰り返すということはよくあることです.そして,これは研究に限らず何でもそうだと思います.外から見るととても華やかなプロスポーツ選手も辛くてきびしい練習やトレーニングをしています.それはとても単調なものも多いです.世界一流のピアニストもそうでしょうし,テレビや映画で出てくるとても華やか(に見える)俳優もロケの現場はかなり過酷で重労働とも言えるものです.しかしそういう現場から何かが生まれる面白さがあるのだと思います.
ただ,ここに書いたことは「面白さ」の全てを言い尽くしてはいないような気がします.「辛い単純作業」と書きましたが,単純作業自体を面白いと思うときもなくはないです.ですから,とりあえずこういう形で書きましたけど,とても重要なテーマで,効力感をもって仕事を続けていけるかどうかがかなりこれにかかっているので,考え続けていきたいと思います(それでタイトルに(仮)が付いています).
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10/19'05
一応誕生日なので何か書いておかないといけないですかね(^^;.この歳になると誕生日だからと言って別にどーということはありません.10.19というのは,上で書いているように近鉄が悲劇的に優勝できなかったりとか,いわゆるブラックマンデー(ニューヨークダウの大暴落)とかあんまりいい日ではないですかね.私の知ってる人で同じ誕生日の人が2人いて,1人はエミール・ギレリス(って言ってわかる人はどの位いますかね?リヒテル同様,いわゆる旧ソ連の鉄のカーテンの向こうからセンセーショナルに出現したピアニストです.出てきた順番的には,ギレリス→リヒテル→ベルマンですね.)で,もう1人は南忠夫先生の奥さんの博子さんです(^^;.
歳をとることには別に何の感慨もないですが,だんだん父が亡くなった歳(48)に近づいてきたなー,ということは結構意識します.父も分野(近代文学)は全然違いますが大学の先生でした.私と父の関係は,とても不思議なものでした.父は私を昆虫採集や魚とりや山登りやコンサートなどによく連れていってくれたのですが,仲がいい,という感じではなかった.というより,とても厳しかったと思います.父のことを思い出すときは,だいたい私が何か悪いことをして怒られている場面です.妹はとても可愛がられたと思うのですが,私にはそんな感じではなかった.なんか子供なのにライバル視してる?ようなところもありました.
父が亡くなったとき,ものすごい数の人がお葬式に来て,新聞に訃報とかが載って子供ながらにやっぱ偉かったんだなー,と思いました.私が今死んだら新聞くらいには載りますかね?読売,朝日,毎日,産経,日経には(ってほとんど全部か(^^;)結構取材受けて記事書いてもらってるので載せてくれるかな(でも実はこういうのって誰かが連絡するかどうかなんですよね.誰か連絡してくれるかな?).ていうかそんなことよりどの位の人が悲しんだり残念がったりしてくれるかですよね.うーん,自信ないなー.まだまだですねー.
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10/21'05
最近のこのコーナーをちょっと読み返してみました.「ちょっと思ったこと」は,日記的?にその日に思ったことをその日に書いているので,一時的な気の迷い?のようなものもあえて書いて,後から「あー,あのときはそういう風に考えていたのか.」とわかるようにしています.イタリア出張で「地震被害を減らすのが目的なら,学術的なことなんかやらずに,いかに既存不適格建物の耐震補強を促進させるか,という政治的行政的なことに力を入れるのが早道でしょう.」とか「地震防災という枠組みの中でやるべき「学術的なこと」は急速になくなりつつある」とか書きましたが,冷静に考えてみればもちろんそんなことはありません.
既存不適格建物の耐震補強を促進させるためには,政治行政的にお上が「やれー!」と大号令をかけるような時代ではないですし,そんなことやってもだめでしょう.大地震は来ればもちろん大変なことになりますが,どの位の人がほんとに来ると思っているでしょうか?自宅が既存不適格建物だとしても耐震補強するには100万とか200万とかいうお金がかかる.同じくらいの値段の車は何年かおきに買い換えるのに,自宅を耐震補強しようという人はほとんどいない.それは,やはり「地震が滅多に来ない」からでしょう.でも来るかもしれない.その辺の損益分岐がよくわからない.わからないから行動できない,ということだと思います.そして,そういう明確な定量的なデータを示せるのは,政治や行政ではなく,やはり最先端の研究をしている研究者です.もし,100万とか200万という額で「ペイしない」のであれば,もっと安価な耐震補強技術を開発する必要がありますが,それができるのも,やはり研究者です.少なくとも明日,いや,今日,1-2秒という周期帯にパワーをもった地震動が日本のどこかで発生すれば,間違いなく甚大な被害が生じます.被害が発生するのに「やることがない」なんてことは絶対にありません.発生する被害を減らすのに「やることがなかなか見つからない」状況の中で,知恵を振り絞って,どうやったら被害を減らせるのかを考えるのが研究者の役目です.
まあ後から考えれば当たり前のことですが,精神的に低調であれば,厳しい現状を前に凹んでしまうことがあるのも事実です.でもそれは一時的なものです.実際,イタリア出張の中でも「というような,いろんな「余計なこと」をいろいろぐるぐる考えたりして」と書いています.つまり,こういう「記録」をあえて残しておいて後で振り返ることをしていれば,精神的に低調でだめなときもそれは一時的なものであるとしっかり自覚することができるので,その場をなんとか乗り切ればと思うことができるわけです.
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10/22'05
久しぶりに東京まで練習に行ってきました.体調を崩したり,その後,イタリア出張,長岡出張とかで調べてみたら1ヶ月ぶりでした.そして,予想通りぼろぼろでした(T_T).N島君には6点,7点(1ヶ月前は1ゲームですけど12点くらいだった),S井さんには,ファーストはなんとかとるもセカンドを取られ,そこで1-1の時間切れ引き分けとなりました.S井さんに1ゲーム取られたのって記憶にないくらいです(T_T)(多分10何年ぶりとか.でもS井さん結構練習してるらしく強くなった感じはしましたが.).N島君ともつくばに行く前は勝ったり負けたりとゆー感じだったと思うのですが,クリアで全然押されていて今日は全く勝てる気がしませんでした.ここ20年くらい(つまりバドミントンを始めて)最悪のコンディションかもしれません(T_T).もうほんと一からやり直しですね.実は今日,T大バドミントン部のシングル選手権(年1回駒場で行われる現役,OBを交えたシングルのトーナメント)だったのですが,参加を見送って正解?でした.こういうときってほんとバドミントンやめたくなるのですが,ここに書いてることを思い出してやるしかないですかね.
実は,S井さんとのシングルのファーストの最後の方で足首を捻った感じがして,でも実は産まれて一度も捻挫とゆーものをしたことがないので,よくわからない(^^;のですが,ひょっとしてこれって捻挫なのかもしれません(T_T).今,帰りの電車の中でこれを書いているのですが,右足首を動かすと内側の部分がめちゃめちゃ痛いです(T_T).
話は変わりますが,心配していた?回数券ですが,今回で使い切りました(^^)v.なんだかんだ言って,結構東京行くもんですね.1ヶ月半くらいで14回,つまり帰りはバスのこともあることを考えると8〜9往復くらいはしてることになります(土日だけで).これだったら回数券の期限が3ヶ月でも楽勝です(^^)v.
練習後はやはり飲みになり(^^;,楽しい時間が過ごせました.でも私が幸せでないと言ったら,T中AちゃんとW坂に怒られました(>_<).私は本人が幸せと思えば幸せ,幸せでないと思えば幸せでないという考えで,自分は幸せではないと思っているので,幸せでないと言っただけの話なのですが,わがままとか贅沢とか言われました(>_<).実は幸せの定義は,本人が幸せと思えば幸せというのもありますが,K久保先生の名言にもあるように「幸不幸は他人が決めるもの」というのも確かに一理あります.ですから,まあ私は客観的に見ればいろんな点で恵まれていることには違いないわけですし,他人が幸せだと言うのなら幸せなんだと思いこむことによって,幸せになることに挑戦してみることにします.「幸せは目指すに値するものではないし,目指すべきものでもない」のは確かですが,私だって不幸よりは幸せの方がそりゃいいです(^^;.
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10/23'05
新潟県中越地震からちょうど1年です.地震発生時は研究室にいて,新潟大学の中村先生と長周期地震動による高層,超高層建物の地震応答の打ち合わせをしていました.比較的長い周期の揺れがしばらく続き,遠くで大きな地震が起こったと思いました.翌日は大学のスポーツデーというのがあって(今日もやってます),そこで最後に講評?みたいのを話すように筑波大バドミントン部監督の吹田先生に頼まれていたのですが,それが終わったその足でテレビ朝日の車で柏崎に入りました.中村先生は新潟に戻れなくなり,仕方なく?私の研究室の被害調査に同行することになりました.
私はかなりの数被害調査に行っていますが,現地でこれほど移動に苦労したのは1995年兵庫県南部地震以来でした.兵庫県南部地震のときは,電車などの公共の交通機関は全てストップし,車は大渋滞(というかほとんど全く動かない)で,地元出身で先に現地入りしていた山田先生(現東工大)の連絡を受けて,新幹線に自転車を担いで乗り込み,現地に入りました.現地の人は毎日のように大阪方面に歩いて買い出しに出かけていて,道沿いに人の列がずーっと続いているような状態でした.


↑いっしょに被害調査に行った当時中国からの留学生の鄭さん
新潟県中越地震の最大の被害はやはり地盤の被害だと思います.柏崎入りした翌日朝3時に小千谷に向けて出発しましたが,いたるところで道路が崩壊していたり,崖崩れで道路がふさがっていたりして,小千谷に着いたときはもうすっかり夜が明けていました.
ここでも書いていますが,もう1年かまだ1年かどちらかというとまだ1年という気もします.しかし,これまでいろんな被害地震の復興状況も見てきましたが,新潟県中越地震は,復興がとても遅れていると思います.今年の6月に行ったときも復興はまだまだという印象をもちました.私は海外の地震被害調査にも何回か行っていますが,そのとき思ったは,日本の被害地震は復興が早い,ということです.それほど大きな地震でなければ早く行かないと片づけられてしまう,と思うこともあるくらいです.しかし,新潟県中越地震は復興がとても遅れている.
理由はいろいろ考えられますが,地盤や道路が大きな被害を受けてしまったということ,豪雪地帯で冬の間,復興が進まなかったこと,そして,山間部の被害ということでしょう.山間部は過疎が進んでいて,1人暮らしのお年寄りが多いと思います.そういう場合はこれから借金をして家を建て直す,というのはなかなか難しいものがあります.ここで書いているように,地震災害は本質的に自然災害ではなく人災なので,個人個人がしっかり防災対策をすることが一番災害を減らす方法なのは間違いないですが,そういうところも考えないといけないですね.やはり地震災害って「とても厄介」な問題を沢山抱えていると思います.
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昨日練習の後飲んだとき,T中Aちゃんが私のバドミントンについていろいろ文句をつけてくれました(^^;.ここでも書いていますが,そういう風にずけずけと?ものを言ってくれる奴がいるというのは私にとって幸せなことです.彼の指摘は一言で言えば,関節が堅くてフォームからコースが読まれやすいということで,まあそれは自分でもわかっていて,でもなかなか関節の堅さや打ち方は変えられないのでそれは半ば諦めてそれでも勝てるようなバドミントンを目指していたのですが,バドミントンのような相手がいるスポーツはコースやショットを読むことはとても大きな比重を占めるので,私のような打ち方だととてもしんどいのは確かです.実際,強い人ほどコースとショットが読めないですし,相手の微妙なフォームの違いやラケットの面からコースとショットを読めるかどうかがバドミントンの強い弱いを大きく左右します.他のスポーツだと,例えば,野球のピッチャーだとどんなに速い球を投げても球種やコースがわかれば絶対に打ち取ることはできないわけです.
そういうことはまあわかっていたのですが,彼の指摘はそういう打ち方を変えることを「諦める必要はない」ということでした.彼とはつくばに来る前ダブルスをよく組んでいて,ダブルスの多くのことを彼から学びましたし,いろんな話をしていてもバドミントンについて多くのことを「わかってる」奴です.そういう彼がそう言うのですから,諦めずに取り組んでみたいと思います.
最近ほんと忙しくて練習やトレーニングする時間もとれなくて,でも,とにかくしっかり繋いで相手のミスを待つ,という私のプレースタイル?を確立するには人並みはずれた体力が必要になるので,ある程度の練習やトレーニングは欠かせません.実際,全日本教職員で16に入ったときは,直前の建築学会で金沢に行ったときも現地で走っていました(^^;.今は,とてもそこまですることはないですしそんな気力もありません(と言ったら,そりゃー,単に怠けているだけだとまたT中Aちゃんに怒られました(>_<)).今までは,練習やトレーニング方法を工夫することに注力してきたわけですが,限られた時間の中では自ずと限界もあります.ですから,もっとバドミントンのプレー全体のことも考えて工夫をしていきたいと思います.ただ,「最後の最後は,結局体力がある奴には勝てない」というのも事実なのでバドミントンのプレーに必要なフィジカルをどう鍛えるかという工夫も続けていきたいと思います.
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10/24'05
つくばエクスプレス情報その6です(^^;.今日は東京で委員会だったので,ここで紹介?した回数券のばら売りをしているという金券ショップに行ってみました.場所は,ブックランドカスミの少し南(正確には道が斜めに走っているので南東)にあるセブンの右隣の「BIG FIELD」というところです.結論から言うと,ちょっと使えねー(^^;かな.

まず,取り扱っているのは,つくば⇔秋葉のみです.価格は,平日が1100円,平日昼間が1000円,休日が850円です.正規運賃は1150円なので,僅かに平日が50円,平日昼間が150円引きです.ちゃんと回数券を買えば,平日が1150*10/11=1045円,1150*10/12=958円,休日は1150*10/14=821円なので,だいたい平日は半分がマージンですが,休日はマージンはかなり少ない(お買い得)です.でも私の場合は休日回数券は3ヶ月で楽勝で使い切るのでばら売りは必要ありません.
ばらで売ってるものを買うということは,使うときその都度買うということですから,自宅からつくば駅に向かう途中でここに寄って回数券を買うということです.場所的につくば駅と自宅の途中にあればいいのですが,結構遠回りになります.50円,100円のためにそこまでする気にはちょっとならないですかね.ですから(私の場合)唯一使い道があるとすれば,休日に北千住経由ではなく,ダイレクトに秋葉に行くとき北千住までの回数券を使うと1000*10/14+260=974円かかるのでそれが850円になるということですが,それでも124円差ですし(細かい(^^;),休日回数券の3ヶ月という期限を考えるとそちらを優先的に使った方がいいでしょうから,これもちょっと使えねー(^^;すかね.ということで利用することはなさそうです.ただ,休日回数券をもっていなくて,たまに休日に秋葉に行くという人でしたら,1150-850=300円の得(往復だと600円)になりますから,利用価値はあると思います.今日は折角店まで行ったので,平日昼間の回数券を買ってもよかったのですが,北千住に用があったので今日も利用せずでした.
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帰りに八重洲ブックセンターに寄って,福のれんでラーメン食べて(^^;バスで帰ろうとしたら,首都高が事故で大渋滞で2時間以上かかりますとのことで(トランシーバーで浅草まで1時間とか言っていた),つくばエクスプレス開通以前だったらそれでもしょーがなくバスに乗るしかなかったのですが(でも乗ってみると意外とすんなり流れることが多いのですが(^^;),今日はあっさりつくばエクスプレスで帰ってきました.でもさすがにこの時間(20時くらいか)だと混んでますね.守谷までは座れず,でも守谷でどっと降りてそこからはがらがらでした(^^;.
ただ,今日はたまたま買った本を読みながら帰ってきたので立っていても大丈夫でした.本の名前は石浦章一著「遺伝子が明かす脳と心のからくり」という東大教養学部の講義録をまとめたもので,私がこのコーナーで度々書いている,「人間の気分は,状況などではなく脳内物質の分泌の如何で決まる」ということを裏付けるものでした.そして,うすうす気づいてはいたのですが,まだこのコーナーでは書いていない,気分の良し悪しとやる気はちょっと違うということも確認できました.確かに気分は悪くなく結構幸せな気分なのにやる気にはならない,ということはあります.その辺のことはまた稿をあらためて書きたいと思います.
実は,私は普段「読書」というものをほとんどしません.知的欲求はかなり旺盛だと思うのですが,なぜかある時期を境に「読書」というものをほとんどしなくなりました.子供の頃は,父が文学者で私の顔を見ると「本を読め」と言っていたので(1万冊の本を読めと遺言状?まで書かれた)嫌々ながらかなりの量の本を読んだと思います.子供がふつーこんな本読むか?みたいな本まで読んでいました(^^;.その反動もあるのかもしれませんが,やはり一番大きな理由は,本を読むということ=他人の考えに触れるということにとても抵抗があるということだと思います.他人の考えに染まるくらいなら時間はかかっても自分の頭で考えたいという気持ちはとても強いです.つまり,本を読むくらいなら自分で考えて文章にしてこのコーナーのような形にしたいということだと思います.それは仕事もそうで,既往の研究を調べたり他人の論文を読むのはとても苦痛で(でもさすがに最低限はどうしても必要ですが)そんなことするならやはり自分の考えで論文を書きたいと思います.学生の頃も(今も(^^;)講義という形で人の話を聞くのがとても嫌で,だいたい別のことをしていてよく怒られました(^^;.要は自分の頭で考える研究は好きだけど,勉強は嫌いということです(^^;.
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10/25'05
日本シリーズの第3戦までに先発したロッテの3人のピッチャーですが,みんな「格好いい」ですねー.何が格好いいかというと,投げ方です(しかも顔もそこそこ格好いい).清水の投げ方は前から好きでした.渡辺俊介は私が見たことがあるアンダースローの中ではダントツに格好いいです(もちろん阪急の山田よりも).小林宏之の投げ方は,そんなに注目して見ていなかったのですが,今日よく見たら肘の使い方がとてもしなやかでとてもよいです.去年まで筑波大バドミントン部にいたエースの早坂(現日本ユニシス)の打ち方を後ろからよく見ていたのですがこんな感じでした.ほんとに「3D」という感じ(^^;で美しい.あんな肘の使い方は私には絶対にできないのでほんと憧れます.
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今日もロッテが圧勝ですね.もしこのまま終わったら,こんな一方的な日本シリーズは見たことがありません.ここから大逆転というと,ライオンズが1986年と西鉄時代に2回やっていますが,一番最近?では近鉄が巨人に3連勝して,ピッチャーの加藤が「ロッテより弱い」と言って流れが変わって巨人が4連勝した1989年ですかね(そのロッテがこんなすごいチームになったというのも隔世の感?がありますね).なんかあの事件?以降,どちらかが一方的に押していても,みんなとても慎重に発言するようになった気がします.もしこのまま終わってしまったら,阪神ファンの暴動が起きそうですね(^^;.村上ファンドにも矛先が向かいそうです.
その1989年の日本シリーズは,私が博士課程の2年の高強度コンクリート造柱の大がかりな実験を準備している最中のとても苦しかったときで,全盛期のライオンズが最後の2試合(正確には最後の1つ前と2つ前)で近鉄のブライアントに4連発を浴びて優勝を逃したのでよく憶えています.そういうときにそういうことがあるとほんとがっくりくるものです.もしこの年日本シリーズに出て勝っていれば,前後3連覇してるので7連覇したことになります.私はアンチジャイアンツなので,ジャイアンツが劇的に日本シリーズを制したのも悔しかったですねー.でもその借り?は次の年の日本シリーズで,ジャイアンツに4−0を食らわしてしっかり返しました(^^)v.その年は,大学に職を得てその道で食べていくという子供の頃からの夢?が実現した年なので,文字通り人生最高の年になりました.上で書いたようにその前の年がとても苦しかったので翌年がそういう年になるとは想像だにしなかったですが,人生ってそういうもんかもしれませんね.つまり今とても苦しくてもたった1年で状況が一変することもあるということです.もちろん逆のパターンもありますけど(そしてまさにそうなったわけですが).
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E−ディフェンスを使った大大特の振動実験がいよいよ始まるようですね.防災科技研のM森さんからお知らせ?が来て,手帳(実際はパソコンのとあるファイル)を見たらそこだけぽつんと(^^;エアポケットのように空いていて行こかなとも思ったのですが,申し込み方法がなんと「往復葉書」です(^^;.今時往復葉書?でもよく見ると在来木造住宅は11/21のようです.また手帳を見ると,地震工学会大会の1日目です(T_T).なんでわざわざぶつける?逆にちょっとずらしてくれれば...そっか,2日目に木造のセッションが集まっているのでそっちに合わせてずらしたんですねー.1日目はとても抜けられそうにないです.残念(T_T).でも,私も振動実験をやるのでよくわかりますが,加振の日を決めてそこに照準を合わせるのって大変なんですよねー.
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10/26'05
こうやって「ちょっと思うこと」を全世界に向けて(^^;(インターネットなので(^^;)公開していると思いがけずいいこともあるもんです.先日の他大学の学生さんからのメールもそうですし,見ず知らずの方から頑張ってください,応援していますみたいなメールをいただけるのも嬉しいことです.今日は「トムとジェリー」に関する情報をいただきました(^^).と言っても,今回は妹からですけど(^^;,でも彼女とも普段はなかなか会えずにメールのやりとりもそんなにはないので,ある「ネタ」をきっかけにメールをもらえるのは嬉しいです.
ライブドアvsフジテレビやイタリア出張で書いた「トムとジェリー」ですが,実わDVDが出ているようですね(^^;.ただ,新作(偽物)もあるので,やはり注意が必要です.妹は当然小さい頃私といっしょにトムとジェリーを見ていたので,本物を見分けることができます(^^).で,彼女によるとどうやら本物のようです.実は彼女は私以上に「トムとジェリー」に執着?があるようで,DVDが発売になった瞬間に全10巻全てを購入しておまけのDVDまでもらい,それ以前は,アメリカにいたときに向こうのテレビを録画したもの(=本物)で欲求を解消していたそうです.そしてそのビデオテープを送ってもらえることになりました(^^)v.楽しみ(^^).
どうやら本物らしいDVDも探してみます.昔探したときはほとんどが新作(偽物)で,絵も全然違うし,トムとジェリーが仲がいい,というとんでもない(^^;代物でした.本物はこの間久しぶりにイタリアで(^^;見て思ったのですが,音楽の使い方といい,ストーリーの展開といい,トムとジェリーが仲が悪く?て喧嘩していて残酷?とも言えるほどトムが痛めつけられるにもかかわらず,なぜかほほえましいという素晴らしいものです.本物をもう一度見たいという要望は結構あるらしく,妹によるとこんなサイトもあるようです(^^;.ただ,以前の吹き替え通りというのは音も悪いだろうし,ちときびしいでしょうねー.私は音楽とか効果音とかトムの叫び声(^^;などが同じならそれでとりあえずは充分です.イタリアで見たときはイタリア語だった(^^;のですが,それでも充分楽しめましたし.
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ありゃー,ほんとに「このまま」終わっちゃいましたね(^^;.まあ私の予言通りといえば予言通りですが,阪神はほんと何もできずに日本シリーズを終えてしまいました.素人盛り上げ的1つか2つ阪神に華をもたせることも考えそうですが,やってる当事者のロッテにとってみればそんなことになれば一気に流れが変わることもありうるので必死で今日で決めに行ったと思います,これでセリーグもプレーオフをやろうということになるでしょうね.私はパリーグのライオンズのファンですし,ロッテというチームもファンも含めてとても好感がもてるいいチームなのでパリーグのロッテが勝って嬉しいですが,やはり不公平感は拭えません.このコーナーのあちこちで書いていますが,やはり不公平というのはとても問題です.そしてそれを決めているのが選手ではなく,上層部(なんかいやーな響きですね)というのもとても問題です.あー,でもこれでほんとにプロ野球シーズンが終了してしまいました(ほんとはライオンズがプレーオフでロッテに負けたときに終了したはずだったが(^^;).でも選手が優勝して喜んでいる姿はいいもんですねー.こっちまで何だか嬉しくなってしまいます.悲願達成かあ.私の悲願ってなんですかね?
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10/27'05
科研の分担者承諾書を早く送っておくれー,というのをきっかけ?として,久々に名工大の梅村先生とメールのやりとりがありました.哲学論議のできる人とのやりとりはやはりとても面白いものです.長文メールの返信合戦(^^;になりましたが,梅村先生の翌日の講義の準備というハンデをついて,私が勝利しました(^^;.というのはともかく,そこで主として話題になったのは「やる気の選択」ということです.何もやる気がしないというのは確かに問題ですが,「何か」にやる気があればそれでいいんじゃないか,ということです.
実はこのことは私が以前,無気力(正確には仕事に対する無気力?)に悩んでいたときに妻が指摘してくれたことでした.もちろん生きていくためには(ある程度は)仕事はしなければなりませんし,1日の大部分を占める仕事にやる気があれば一番いいのでしょうけど,そうでなくても他に何かやる気の出るもの(=楽しみ)があればそれで頑張れるのではないか,という気もします.現にこうして,ちょっと考えることをわざわざ文章に書いているわけで,このことは,別に誰に要求されるわけでもなく,やらないと食べて行けないわけでもないのに,こうして書いているということは,このことに関してはやる気があるのだと思います(まあ,ちゃちゃちゃっと2,30分で書いてるなぐり書きのようなものですけど).
ただ,私はやはり仕事に対するやる気にどうしても固執してしまう傾向があるようです(そこが梅村先生と違う?).今の仕事を選んだわけがやりたいこと(=やる気が出ること)ということを規準に選んだからというのはあると思いますが,それだけではない気もします.根が真面目だから?単なる仕事人間だから?仕事以外にやってる他のことに比べれば社会的に一番評価されるから?社会に少しは貢献できる(と思いこむことができる)から?なんかどれも当たらずと言えども遠からず,というか,なんかちょっと違うような気がします.いずれにしても私にとって仕事に対するやる気はとても重要なので,考え続けていきたいと思います.
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昨日,妹から久しぶりにメールが来て,それはもちろんとても嬉しかったのですが,「なんだかひさしぶりなんですが、ホームページを拝見しているので、あまりそんな気もしません。」と書いてありました.うーん,そうでしょうねー(^^;.その日私が思ったことを書いているわけですから,いっしょに晩ご飯食べて今日どうだった?実はねー,とか話してる感じでしょうか(^^;(そこまでは行かないか).でもこのコーナーを見ると,私が何を考えてるか,あるいは,どういう人間かまで?ある程度はわかるかもしれませんし,まあそういうつもりでも書いています.ですから,見ていただけるだけで嬉しいことなんですが,何かちょっぴり不公平?な感じもしてきました(^^;.このページを見てくれている人は私のことがわかるのに私はその人のことがわからないからです.
私は自分のページを作ることも好きですが,そういう他人のページを見るのも結構好きです.ほぼ毎日覗きに行っているページもいくつかあります.その人がどういうことを考えているのか知るのも面白いし,いろいろ有益な情報が得られる場合もあります.ですけど,私の周りの知ってる人でそういうページをもってる人はほとんどいません.まあ見ず知らずの人に読まれるのが怖いというのもわからないではないです.私も例えば掲示板を作ったり,ブログとかにすればいろんな人の反応があるのかもしれませんが,匿名というのはやっぱり怖いです(実名でのメールはいつでも受け付けております(^^).).
でもいっしょに晩ご飯食べて今日どうだった?実はねー,とか話してるのだったら,こっちが一方的にしゃべるだけじゃなくてやっぱり相手の話もききたいし,相手のことも知りたいですよね.まあ,そういうのは,日々のメールのやりとりである程度は満たされてはいますけど(毎日のようにメールのやりとりしてる人もいますし(^^;).ですからまあこれでいいのかもしれません.でもこのコーナーを読んでおられてそういうページをもっておられる方がいらっしゃいましたらご一報くださいね(^^;.
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10/28'05
楽天vsTBSですが,大分旗色が変わってきましたねー.ライブドアvsフジテレビと似てきました.しかも条件的にはライブドアvsフジテレビの時よりも分が悪いように思います.三木谷さんは根回しをしたんでしょうけど,結局こうなってしまうということは,やはり既得権益にしがみつく人が多く,世の中を変えるのは容易ではないということを改めて感じざるを得ません.三木谷さんが「正直,何で株を買い増してはいけないのかわかりません.」と言っているのは全く同感です.私もわかりません.彼はちゃんとルールに乗っ取ってやっています.それにしても,根回しをしたはずのお偉いさんの発言もすごいですね.「もっと人間を磨け!」とか(^^;.その人はそんなに素晴らしい人なのでしょうか?単なる「上下関係」だとしたらとても問題です.私は人間関係に「上下」はないと思っていますし,そうあるべきだと思っています.圧倒的有利な「上下関係」をもつ学生に対してさえ,学生である前に1人の一人前の人間として接するようにしています.でも三木谷さんにはくじけずに頑張って欲しいです.あまり好きではなかったのですが,ちょっと好きになってきました(^^;(判官贔屓ではなく).
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実は,T大ピアノの会の会誌「桃源」の原稿依頼がまた来て,今回は「音楽以外の話もしよう」というのがテーマで,私の所に最近頻発する地震のことを,ということで依頼が来たわけです.それで,内輪の会誌ですので本音みたいなことを(そういうことを期待されていると思ったので)書き出したら,またしても止まらなくなってしまって(^^;超長文になってしまいました.折角沢山書いたので(^^;前回の30周年記念誌のときのようにここに載せたいのですが,今回は過激すぎて?とても無理です(^^;.ということで興味がおありの方はご一報ください(^^;.
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10/29'05
今日は,筑波大バドミントン部の女子がインカレで優勝した祝賀会でした.まあ,インカレに優勝したくらいで満足してることはないだろうと思っていましたが,みんなそんな感じで安心しました.シングルの個人で3位になった柴村と少し話をしたら,私が彼女のことをこのページで何回か書いているのを彼女のお母さんが見つけて彼女に送っているらしく(^^;,彼女もこのページを見ているようで,ちょっと嬉しかったです(^^).でも最後に吹田先生に脇田や村松や優勝旗といっしょに写真を撮ってもらったのですが,なんか保存に失敗したみたいで(普段携帯で写真撮ることはあまりないんで)どっか行っちゃいました(T_T).ということで,来年また優勝してもらいましょう!
私が(吹田先生が)撮った写真は消えてしまった(T_T)のですが,和所さんが写真をアップしてくれたので載せておきます↓

実は,私が筑波大バドミントン部に対して何ができるかをずっと考えているのですが,なかなか難しく思いあぐねています.今年の全日本教職員の帰りに車の中で純平君といろいろ話をして阿部先生がとても期待してくださってる,という話もききましたしそういう感じはしていました.でもプレーヤーとしては練習相手をしてもらって逆にお世話になってるくらいです.もちろん私がいい練習相手になるような学生もいるのですが,それが私の役回りとも思えません.それに私も(いまだに(^^;)プレーヤーなので自分も強くなりたいですし,そのために筑波大バドミントン部の門を叩いたわけです(今日,千葉大の谷藤先生と話をしたら彼女も生涯現役!とおっしゃっていたのでとても嬉しく思いました.まあ彼女はインカレ個人戦のチャンピオンなので全然レベルが違いますが).
実は,私なりのバドミントンに対する考えみたいなものがないわけではなく,練習を見ていると,いろいろ言いたいこともないでもないのですが,吹田先生や阿部先生がいらっしゃるのにそれも私の役回りではないように思います.まあ,今のところは今日のようなみんなの前で話ができるときに,阿部先生がなさっていたような哲学的な話,バドミントンというスポーツを越えた話,そしてそれがひいてはバドミントンのプレーや意欲の向上に繋がるという話をすることくらいでしょうか.でも今日もそうでしたが,どうしても多少難しい?話になってしまうのでどのくらい伝わっているかはよくわかりません.普段もっと話ができればいいんですけどねー.
まあそういう風にいろいろ考えるのですが,結局まずはプレーヤーとして頑張ることですかね.強くなれば相手をできる範囲も広がりますし,私が何か言うとしても説得力が全然違うと思います.私の今のプレーでは何か偉そうなことを言う気には正直なれないです.ですから,私のような人間がいまだに必死になってバドミントンをやっているのを見て何か感じてくれればいいのですが.例えば,この歳でもあんなに動けてすげーなー,俺も(私も)頑張ろう,と思ってくれたら嬉しいですし,逆に,歳取るとあんなに体動かなくなるんだなー,体が動く若いうちにちゃんと練習しとこうでもいいです.少なくとも私の歳で学生と同じ練習メニューをこなそうなどという人間はそんなにはいないと思うので.でも最近は7時前までは練習に行けなくなり,同じメニューをこなすこともできなくなってきたのが残念です.そういう風に考えると私と筑波大バドミントン部との関わりもどんどん中途半端になってきているような気がして,今日は祝勝会で,しかもみんな浮かれた様子でもなくそれはとてもよかったのですが,私としてはかなり自己嫌悪な夜になってしまいました.
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うーん,これはまずいですねー(^^;.これがほんとだとすると,仕事以外にいろんなことをしている私は明らかに(^^;地震防災の専門家ではないことになってしまいます.ということで,勝手な都合により専門家を「専らそのことばかり研究・担当し、それに精通している人」ではなく「そのことに精通している人」と拡大解釈(条件を1つはずすので「拡大」になります)します.実際,専門家に要求されることは,専らそればかりやることではなく,どれだけそれに精通しているかでしょう.とすると,趣味というのは,専門家ではなくて(=精通はしていなくて)楽しみとしてすること,となります.
そうなってくると,私的にはやはり大いに異議あり,です.まず,私が「仕事以外にやってること」は全て精通(技能系が多いので熟達と言った方がいいか)することを目指しています.従って,楽しいばかりでもありません.ピアノやバドミントンやスキーの練習は正直辛いことも多いです(まあそういうのも含めて「楽しい」という場合もあるでしょうが).私以外でも,例えば,筑波大バドミントン部の学生達が「趣味で」バドミントンをやっているとは全く思いません.逆に仕事が楽しくないかというと,これが結構楽しいことが多かったりします.
しかし趣味の定義が上記のようなものである以上は仕方ありません.よって,私にはいわゆる「趣味」がないことになり,無趣味ということになります.じゃあ何と言えばいいのかですが,適切な単語が見当たらないので,「仕事以外にやっていること」と言っているわけです.
もちろん,ピアノにしてもバドミントンにしてもスキーにしても技能の向上を(さほど)目指さなくてやっているのなら趣味と言えるかもしれません.健康のために楽しくバドミントンをやっている人もそうでしょうね.上で書いたことをもう少し深く立ち入れば趣味と言えるかもしれませんね.例えば,オペラ鑑賞とかいわゆるオタク系とか(^^;.
10/30'05
妹からトムとジェリーのビデオが届きました(^^)v.どうもありがとう.確かに本物でした.早速,いくつか見ました.懐かしかったですねー.絵がとても綺麗なのにも驚きました.1930年とか1940年頃製作されたものなんですが,何か修復みたいなことをしてるのでしょうか?台詞は英語ですが,ところどころ入っていないところがあって(絵では口はしっかり動いている),でも全部憶えていてわかりました.見ていたのは30年くらい前(^^;なんですが,30年間も「無意識に」憶え「続けて」いたというのも不思議です.やはり記憶力って年齢に依存していて,言語習得に関してもそういうことが関係しているんですかね.
私は言語習得は「記憶」だと思っています.しかも莫大な量の記憶です.ですから,一夜漬けで言語の習得は絶対できません.この間,教育テレビの子供向けの番組で「2階に上がる」とは言うけど「2階に登る」とは言わないよね,とか言っていて,でも,そういう「組み合わせ」って無限にあって,それを正しく言えるかどうかっていうのは,センスでも何でもなく単なる「記憶」です.その「記憶」というのは,「椅子はchair」という単純な記憶ではなく,「2階に登る」ではなく「2階に上がる」という「表現の記憶」なので膨大です.日本人はそういう日本語の莫大な組み合わせの表現をしっかり記憶しているのです.そしてそれは英語でも同じです.
個々の単語の意味は知っていてもその組み合わせを間違えるととんでもないことになります.日本語で「腹が立つ」という表現を知っている外国人が,丁寧に表現しようとして「お腹が立つ」と言ってしまった,という有名?な話もあります.ですから,私は英語を使うとき「見た(聴いた)ことがある表現」以外は絶対に使いません.つまり言語に「応用」はないということです.そしてそれはそれで気楽?とも言えます.憶えさえすればいいんですから.ということは言語習得に特に「才能」は要らないわけです.だって,どんなあほな(^^;アメリカ人だって英語がしゃべれるんですから.だから,英語ができる人を別にそんなに崇め奉る必要もないし,英語ができないからといって卑屈になる必要もないわけです.
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