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4/1'11
[サイエンスZERO]
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 今日は,NHKでサイエンスZEROの収録でした(内容はこちら).午前中,打ち合わせ,午後,リハーサルやって,本番,それで,本番の最後のところを撮り直して,16時近くになってましたかね.しゃべるのは,慣れてると思うんですが,ここはこうしましょうとか,いろいろ変更があって,しかも,時間が限られてる中で,言わないといけないことを過不足なく表現に気をつけながら言わないといけない,しかも,被災地の復旧,復興はまだまだですし,この段階で,被害についていろいろ言うのは難しくて疲れました.帰りは,電車の方が速いかと思ったのですが,車を用意してくれたので,ぐーぐー寝て帰ってきました.多分,NHKからつくばまで1時間かかってないですから,車で高速をずっと来る方が全然速いですね.

 東大地震研の古村先生といっしょだったので,昨日出たばかりの結果を見せてもらったりしていろいろ話をしていたのですが,3つの震源の位置と時系列の関係は正直びっくりしました.あれがほんとだったら,すごいデータがとれたことになるのでは...でもこれでようやく,どうして,茨城の揺れが(短周期は)こんなに強かったのか,宮城ではピークが2つなのに茨城では1つなのかがわかりました.

 司会の安さんはやっぱり綺麗だったですねー.でも,意外と普通というか,芸能人ぽくなくて,とてもいい感じでした.アナウンサーの山田さんもまだ若いと思うのですが,しゃべりとか声のよさとか全然違っていて,やっぱりプロだと思いました.

 で,放送なんですが,何と今夜です(再放送もあるみたいです).いつもこんな突貫でやってるんですか?ときいたら,今回は,特別だそうです.実際,話がきたときは,放送は4月中旬くらいかなと思ったくらいですからね.

 でも,こういう仕事なんですが,話が来て,ちゃんとしたものであれば,できるだけ引き受けるようにはしているのですが,やっぱり,「やるべきことをやってる」感じはあまりしません.疲れましたが,充実感とか達成感もそんなにないですね(ごめんなさい).今回は,NHKが車出してくれて被害調査に行けたというのと,古村先生が来られるということで,引き受けたようなもんでしょうか.

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01b
[決着?]
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 東北関東vs東日本大震災ですが,決着?がついたようですね.でも,NHKの肩をもつわけではないですが,どっちが適切かと言えば,東北関東だと私は思います.要は,どっちが適切かとかそういうことではなく,何か思惑のようなものが色濃く働いたということでしょうね.

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01c
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 研究室のページのコラム早くも心配していたことが現実にという記事を書きました.もうほんとがっかりです.しかも,日本地震工学会ニュースの巻頭言という多くの人が目にするものにそういう明らかな誤りが堂々と書かれたことは,非常に罪が重いです.そういう誤認がもとで,1995年兵庫県南部地震の二の舞になったとしたら,どう責任をとるのでしょうか?

 うーん,でも,一研究者として,正しいと思うことを淡々とやって淡々と発表していく,というスタンスで行くのなら,そういうことは気にしなければいいってことでしょうか? でも,それではやっぱりあまりに無責任ですよね.

 ですから,私は,私のできる範囲で,精一杯情報発信はしています.論文を書くのは当然ですが,メディアから話が来て,地震被害を減らせるようなことを言えるのならできるだけ受けて,ある意味「利用」していますし,ホームページも普段からかなりのアクセス数がありますから(特に地震が起こってからはもう数万アクセスにもなります),いろんな記事を書いています.

 でも,それでも,この有様なわけですよね.とすると,ここに戻ってしまうわけです.ですから,「一研究者として,正しいと思うことを淡々とやって淡々と発表していく」だけではなく,その結果をできる範囲で精一杯情報発信はする,それで,だめならしょうがない,と割り切るしかないということでしょうか.でもこれって何だか当たり前だなあ.でも,当たり前のことを当たり前にやるってことですかね?

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01d
[耐「震」設計]
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 と,書いたのですが,そんなもんかもしれない気もしてきました.昔から思ってるんですが,建築構造の人達の中に,耐「震」設計をしているのに,地「震」とか地「震」動のことがほんとわかってない人が結構いるんですよ.というか,興味がないんだと思います.

 でも,構造設計って何のためにするものですか? 自重に耐えるためですか? 少なくとも日本の建物なら,ほとんど場合,地震に耐えるためですよね.Ai分布で決まる静的荷重に耐えられればそれでOKですか? あまりに盲目的で近視眼的では? もっとちゃんと勉強してください.

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01e
[最先端だから無理?]
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 とも書いたのですが,私が言ってることって,最新の(と言っても10年経つが)最先端の研究成果で,そこまでフォローするのは,無理という声も聞こえてきそうな気もしてきました.でも,そうなんですかね? 等価周期や等価線形の概念は,非線形の振動論でやりますし,私が言ってることの背景自体は,ごくごく当たり前の初歩的なものだと思うんですが,違うんですかね? 私がそう思ってるだけ?

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 と書いたら,というか,思うようにしたら,大分,気が楽というか落ち着いてきました.まあ,わかんない奴はわかんないし,勉強しない奴は勉強しないってことですかね.そこまでは,面倒見きれません.

 でもあらためて,私がやってることの特殊性というか,意義のようなものにも気づくことがきました.ということで,ありがたやと思うことにします.

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01f
[年度始め]
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 今日は,どういう日だったんだろう? というか,収録に行ったというよりは,帰りに見たメールにがっくり来た方が印象が強かったんですが,年度始めなんですね.でも,なんかそれどころじゃないです.

 地震のことはまだまだこれからですし,建築学会の論文〆切がすぐですし,被害調査にも行かないといけないですし,新学期は始まりますし,まだ,当分は,落ち着けそうにありません.でも,そういう中で「楽しんで」やっていくしかないですし,そうして行こうと思います.だって,「楽しむ」の正反対の「退屈」から,正反対の状況にあるわけですからね.

 ちなみに,放送ですが,やっぱりあんまり気乗りしないというか,自分がしゃべってるのは見たくはなかったのですが,一応さっき見ました.うーん,言ってることはわかりやすいと思うのですが,やっぱり早口ですねー.古村さんがゆっくりしゃべるので,よくわかります.ゆっくりしゃべろうとは思ってるんですけどねー.ていうか,やっぱり,こういうのは,「私がやるべきこと」じゃないような気がします.

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4/3'11
[私がやりたいこととやるべきこと]
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 何度もこういうこと(テレビに出てしゃべったりすること)は,「私がやるべきこと」じゃない気がする,と書きました.じゃあ,私がやるべきこと(≒やりたいこと)は,何かというと,やはり,研究です.そう,私は,純粋に研究がしたいだけなのです.

 もちろん,工学,しかも,社会と密接に関係する地震防災が対象ですから,独りよがりで自己満足の研究では意味がない(ことはないが少なくとも工学的には意味がない)ですし,その成果を社会に還元することが重要です.これは,小谷先生が私が学生時代言われていたことで,それ以来,私の頭から離れたことはありません.

 ただ,研究者の成果の発表の場は,論文や学会でしょう.そして,それが設計規準のような形で社会に還元されていく.私の場合は,震度算定法でしょうか.

 サイエンスZEROでも,震度が同じでも1-2秒の成分が1995年兵庫県南部地震とは全然違う,だから,今回の地震で震度6,7という揺れだったにも関わらず,構造物被害が小さかったからと言って,建物の耐震性が充分なわけではないので,決して安心しないで欲しい,と言いました.これを言うだけのために行ったようなようなものです.

 でも,ちょっと考えれば,ちゃんと被害と対応するように震度算定法を変えれば,全てすっきりする話ですよね.実際,被害と対応するように提案していている震度算定法によると,今回の地震による揺れは,せいぜい震度5程度です.つまり,1995年兵庫県南部地震のときの揺れは,全然こんなもんじゃないのです.

 震度6でもこんなもんか,という声もちらちら聞こえてきます.昨日書いたように,建築構造の人間の中にさえ,そういう不見識な人間がいます.まずいんじゃないですかねー.

 そう思うから,メディアから話があれば,頑張って発言するようにしています.なんだかんだ言って,メディアの情報発信力は,ものすごいです.サイエンスZEROを見た人も相当いたようです.でも,それでも,なかなか伝わらず,無力感や虚しさも感じるわけです.ほんとトップダウンで,震度算定法を変えれば,一番すっきりすると思うんですが...

 ただ,こうして考えてみると,私がやりたいこと,やるべきことがわかってだんだんすっきりしてきました.要は,私がやりたいのは,工学的に意味のある研究,そして,やるべきことは,それを情報発信するなどして社会に還元すること,ということですね.つまり,こういうことはやるべきことじゃないじゃなくて,こうこうことはやりたいことじゃない,というのが正解ですかね.

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03b
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 そうそう,そう言えば,NHKに行った日,北千住で千代田線に乗り換えて代々木公園から行こうと思ったんですが,明治神宮前行きなんてーのが来やがって,しょうがなく乗って,次の代々木上原行きがいつ来るかわからないので,明治神宮前(≒原宿)から歩いていったんですが,駅の女子トイレは長蛇の列だし,なんか周辺がすごいことになってました.代々木第一体育館でなんかやってるみたいでしたが,なんなんだったんですかね?

 おかげで,私は全然関係ないのに,はいこっちこっちって勝手に誘導されちゃいました.

 検索してみました.これですね...こりゃすごいことになりますわ.
史上初!ジャニーズ全員集合 代々木で4月1−3日 募金活動

 そうそう,あと,古村先生とNHKの入口で会って,またこんなとこでお会いするなんて,とか言い合ったんですが,どういうことかと言うと,建研の講義でどういうわけかいつも同じ日になるんですよ(私は地震工学で,古村先生は地震学).でも,去年は,何年かぶりで同じ日でなくて,そしたら,古村先生は壁先生と同じ日だったらしくて(壁先生と私で応答解析を担当してるので,やっぱり,同じ日になる可能性はあった?),久しぶりですねーなんて話したそうです(同じ職場なのに(^^;).お二人ともお忙しいでしょうからね.

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03c
[41]
(バスコレクション)

 まだまだ出てきますねー.パープルバスなんですが,座席の作りも違いますし,明らかに仕様というか雰囲気が違います.

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03d
[どういうものが一番探しやすいか]
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 電子媒体vs紙媒体ですが,そもそも,どういうものが一番探しやすいか,見つかりやすいかって考えたら,圧倒的にWEBであることに気づかされます.例えば,私が過去に調査した強震観測点周りのデータなんですが,もし,紙媒体だったらどこにあるんだか,PCのどこかに保存されていても,なかなか...でも,WEBだったら一発です.そして,これは,私自身じゃなくて,世の中の私以外の人にとってもそうです.検索エンジンの存在もとても大きいです.

 ということで,WEBに残しておくということですかね.このサイトもそういうものということになりますでしょうか.問題は,サーバのメンテとバックアップですかね.

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03e
[競争]
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 地震動の性質と構造物被害の関係という,それまでほとんどやられてなかった(ことはないがアプローチの仕方が全然違っていた)分野に興味をもち,その重要性を認識し,それに取り組んで,その本質にかなり迫るところまで来られた,ということでしょう.もちろん,どのくらい本質に迫れたかと言うとまだまだだとは思いますが,少なくとも,例えば,今回の地震で,これだけの広範囲で大きな震度や加速度を記録していて,どうして震動による構造物被害がこれだけ少ないのか?という疑問に対して,私以上に明確に答えられる人はいないと(勝手に)思ってますし,だから,いろんなところから話が来るのでしょう.ですから,「必ず誰かがなれるもの」とは全然次元が違うと思うのです.

 と,書いたのですが,のことですが,スポーツの世界なんか見てると,勝者がいれば敗者がいる,そして,ほとんどが敗者(例えば,甲子園で優勝できるチーム以外はみんな負けて帰る)ですから,競争の世界は厳しいなーと思います.一番になることより独創性とは思うのですが,競争を勝ち抜くのはやっぱり大変です.みんな必死ですからね.そういう意味では,私なんかこんな感じ(どんな感じ?)で誰と競争するでもなくやらせてもらって申し訳ない,というか,やっぱり,ありがたいと思います.

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03f
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 やっぱり何か変です.いろんな思いが複雑に入り交じって,どうにも苦しく,どこかおかしいです.

 今回の大変な津波災害で心を痛めている人は多いと思います.いや,みんなそうでしょう.私もその一人です.でもそれ以上の要因が多すぎます.地震発生時に海外にいて,被災者として浦島太郎のようになってしまったこと,地震防災関係者ということで,ただ「頑張ろう日本」というわけにも行かないこと,津波被害と対照的に構造物被害が少なそう,ということで,逆にやるべきことが出てきてしまったこと...

 こういう妙ないろんなものが捻れた状態がいつまで続くのでしょうか? 純粋に研究ができる状況には,ちょっと程遠いです.でも,こういう中でも「楽しむ」ことができるでしょうか?

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4/4'11
[42]
(バスコレクション)

 今朝,バスを降りるとき違和感が...4番かと思ったのですが(座席と,乗車口が観音開きなのは同じ),優先席が3番のように横向きでした.写真を撮ろうと携帯付きのデジカメを取り出したら,4/1にNHKに行ったとき,本番で電源を切ってそのまんま(私の携帯の「携帯度」はこんなもん)で間に合いませんでした.今度はいつ会えるかな...

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04b
[モニタのその後]
(PC)

 明日〆切(に伸びた)建築学会の学生の論文のチェックで大変なことになってますが,ちょっとした隙間を縫って...

 お亡くなりになったモニタですが,転んでも只では起きないということで(でも,今日わかったんですが,代わりにとりあえず使っていたのは,フルHD(1920x1080)ではなく,1920x1200でした.どうりでそんなに不自由ないわけです),マルチモニタはどうかと考えました.ん?マルチモニタくらい誰でもやってるでしょ.そうなんですが,もちろん,普通にはやりませんよ.というか,アンラッキーはラッキーにするには,お亡くなりになった2560x1600を越えなければなりません.

 で,2560x1600を使っていたときですが,もちろん,めっちゃ広いんですが,横は若干余る感じで,縦がもうちょっとあればなー,という感じでした.ということは,横を少し狭めて,縦をもう少し広げればいいわけです.で,フルHD(1920x1080)をピボットで回転して2つ横に並べればどうかと考えました.そうすると,実質2160x1920となり,横は2560から2160と少し狭まり,縦は,1600から1920と広がるわけです.マルチモニタですから,真ん中にフレームが来てしまうのですが,ほとんどの場合は,左右にウィンドウを開いて作業するわけですから,そんなに関係ないでしょう.

 で,探したのは,フルHDでピボットができてフレームが薄いものです.フルHDのモニタってもう大分安くなっていて,いいのがありました.LGのW2246です.なんと1つ15000円ちょいです.2つでも3万ちょい.

 

 で,法人カードが使える4月になって(3月は年度末とかで使えない)早速注文して,今日届きました.こんな感じです.

 まず,感じたのは,とにかく縦にながーーーい(^^).ワードで1ページ表示しても余るくらいです.めっちゃ快適です.2560x1600だと,うーーん,もうちょいという感じだったのですが,これなら全然ストレスを感じません.学生の論文チェックするのに早速威力を発揮しました.

 WEBは,特に縦長ですから,もっと威力を発揮します.朝日新聞なんかこんな感じです.こんな下の方まで一気に見えるなんて状況,ちょっとありえませんよね.

 ただ,真ん中に来るフレームですが,気になるということはないんですが,予想していたより違和感ありますね.まあこれは慣れの問題だと思います.ただ,真ん中で「折って」少し内側を向けられるので,その分見やすくなるというメリットもあります.

 でも,ちょっと問題が...マルチモニタにするとタスクバーが片方のモニタにしか表示されず,ウィンドウ沢山開けるとあっという間にいっぱいになっちゃうんですよ.これを何とかするソフトもちょっと探していくつかあったんですが,今一でした.

 ということで,昔みたいにタスクバーを左に縦にしてみました.

 ほんのすこーし表示するウィンドウが狭くなりますが,ほとんど問題になりません.これでOKですね.

 ただ,デスクトップをこうするとノートPCも同じにしないといけないのですが(同じ環境にしないと感覚的に作業できない),ノートは,Windows7なので,タスクバーを縦にするとどういうわけか幅がXPより太くなってしまって,ちょっとスペースをとられてしまうことがわかりました.

 まあでも,そんなに気にすることないですね.モニタは元々横長(typeZは,フルHDの1920x1080,typePに至っては,1600x768)ですから,横が少し狭まって,縦が増える分には却って合理的かもしれません.

 ということで,転んでも只では起きない,ということで,以前より快適な環境を3万円という格安(^^;でゲットしました.興味を持たれた方はやってみてはどうでしょうか?

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4/5'11
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 12:00が建築学会大会論文の〆切でした.ほんとはおとといだったんですが,地震の影響ということで,ほんの少し延長されました.大変なことになるのは,例年通りです.学生にとっては私は一人ですが,私は10人近くを同時に相手にすることになります.てきとーなところで出させることもできるんでしょうが,彼らには,とにかくぎりぎりまで少しでもいいものにしようとすること,そして,そういうことをちゃんとマネージメントすることを学んで欲しいと思ってます.

 でもさすがにちょっとしんどくなってきました.そろそろ「違う何か」を考えた方がいいのかもしれません.

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05b
[豚丼]
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 豚丼ですが,その後,また食べました.そしたら,旨かった...最初に食べたときは,ちょっとしょうがが効き過ぎてるかなと思ったのですが,その時は,そんなことなかったです.でもサラダは付いてなかった(最初のときはサービスでこれが普通みたいです).でも,体調とかによって,旨く感じたり感じなかったりってありますよね.豚骨ラーメンとかもそうです.

 それで,食べたくなってまた今日食べました.そしたら,やっぱり旨かったですね.だから,やっぱり旨いのかな.実際,学生の間では,旨いと評判ですし,注文してる人もめっちゃ多いです.ということで,めでたく「メニュー」が1つ増えました.

 でも学食ですからそんなに高級な食材使ってるわけでもないでしょうし,高級な食材使えば(よほど下手に調理しなければ)旨くて当たり前ですから,こういうのがほんとの「旨い飯」と言うのかもしれません(ちょっと褒めすぎか).でも,高い金出さないと旨いと思うものが食えなくなったら,ある意味「終わり」ですからね.

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4/8'11
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 昨日から,被害調査に来ています.茨城,栃木と近場で回れるところは終えたので,福島から入り,宮城へと北上しています.予想された通りですが,津波で甚大な被害を受けたエリアは,雰囲気が全然違います.

 いつもなら,地震発生直後に入るのですが,今回は,地震発生時に海外にいたこと,K-NETの記録の公開が遅れてそれまで解析できなかったこと,そして,何より,あまりに被害が甚大で,被災された方々のことを考えると,大きな被害を受けたエリアにはしばらくは調査に入るべきではないと判断してこの時期となりました.

 でも,こうして入ってみると,大きな被害を受けた建物はもう取り壊しが始まっていたり,既に取り壊されてしまったものもありました.つまり,時機を逸した感は正直あります.でも,仕方ないですね.被災された人達の心に土足で上がり込むようなことはしたくないです.

 でも,一方では,もうこれから1000年間,人類が得ることができない貴重なデータを失ったかもしれない.昨日,最大余震があり,被災状況は,もう本震直後のものとは違うかもしれない.もっと,早く入っていればこんなことにはならなかった.やっぱり,無神経な人非人と言われても地震直後に現地に入るべきだったでしょうか?

 そうかもしれません.でも,地震直後に戻って,また,どうするか判断できるとしても,やっぱり,私は,被災地には入らないと思います.それは,そのとき単に,そうする気になれなかったからで,もう一度,そこに戻っても,そうする気にはなりません.自然の流れに逆らわずに生きていくというのは,そういうことでしょう.

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4/11'11
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 昨晩,被害調査から戻りました.地震動解析の予想通り,構造物被害は,少なかったです.でも,数は多くはないですが,全壊した家屋や倒壊した建物もありました.そういうものを実際に見た学生達は何かを感じて何かを得たのは間違いないでしょう.

 今回は,かなり長丁場,かつ,毎日4時起きという超ハードワーク(はいつものことか)でしたが,学生達はみんなほんとによく頑張ってくれたと思います.いろいろトラブルもありましたが,というか,そういうものは,必ずあるものですが,つくばに戻ってきたとき,みんな達成感を感じていてとてもよかったです.

 確かに大変だったと思いますが,調査に行った人は,被災地の現実を目の当たりにしたということ,現場で自分の足でデータを集めることの重要さ,その大変さが身にしみてわかったということ,そして,貴重なデータを自らの手で収集したということなど,みんな確実に成長したと思います.楽してのんびり過ごしていても成長なんかするわけないし,成長なんかしなくてもいいという人は,つまらない人生を送るのでしょう.つまり,彼らは,つまらなくない充実した人生を送ることに確実に近づいたと言えます.

 つくばから車で行って帰ってきたのですが,総走行距離は1600kmにもなりました.私は,運転するのは嫌いではないのですが,長時間運転するのがだめで(2時間くらいが限界),こんな長い距離一人でずっと運転していたのがちょっと信じられません.やっぱりなんかスイッチが入っていたんでしょうかね.

 ただ,こんな無茶するのは,もう歳だし,そろそろやめた方がいいかもしれません.それには,やっぱり,後継者を育てないといけませんね.そういうこともあって,博士課程の学生に今まで私がやっていて仕事を少し任せてみました.どういうことを考えてどういう風にやればいいかをちゃんと説明すれば,ちゃんとやるもんです.つまり,そういうことを通して彼らは確実に成長したことになります.無茶しないでもっとどんどん「任せる」ということをやっていったらいいのかもしれませんね.

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11b
[断る]
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 あまりにいろんなところから取材や原稿の依頼が来るので,さすがに断り始めました(兼業依頼状も「使い」ました).最初は,できるだけ引き受けていたのですが,こういうのは"first come first served"でしょう.それに,私が言いたいことは,ホームページに書いてあるので,それを読めばわかることです.それをあらためてまた取材とか執筆って果たして意味があるのでしょうか? 単に,その雑誌や新聞社やメディアが「自分たちの記事とか番組」にしたいという話ですよね.

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4/12'11
[本物の夫婦]
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 なんかのCMで(スーパーかなんか.イオン?)元シブがき隊の薬丸さんが夫婦役で出ていて,相手役の奥さん役をやってる人をよく見ると...石川秀美? てことは,本物の夫婦で出てるってことですが,(今の)石川秀美さんを見て気づく人,そもそも,石川秀美さんを知ってる人ってどのくらいいるんでしょうかね?

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12b
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 「断る」と書いたのですが,もちろん,地震防災上,やる意義がある,あるいは,ちゃんとgive&takeが成立する仕事なら引き受けます.例えば,NHKは,車を出してくれて,被害調査に連れてってくれたので引き受けたようなものですし,サイエンスZEROを見て,今回,地震の揺れによる構造物被害が少なかった理由,建物の耐震性が高いためではないことがわかった,という声も多く聞こえてきますので意義は大きかったと思います.めんどくさい「お仕事」でも,相手がいろんな面でちゃんとされていれば引き受けると思います(多分).

 基本的には,ここで書いた通りです.菓子折1つで,1時間(あるいはそれ以上)も拘束して最先端の研究成果を得ようと考える方がどうかしてます.もちろん,公共的に地震防災上意義があると判断すれば,そんなことは関係ありません.ただし,私のホームページ(既に50万アクセス)を遙かに超える発信力があることが条件となります.

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12c
[研究者がやるべきこと]
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 研究室のページに研究者がやるべきことという記事を書きました.

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12d
[館友]
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 出身高校(福岡県立修猷館高校)のMLがあるのですが,「館友の活躍」と題したメールが流れていました.最初に流してくれたのは荒巻君で,その後,何通か反応があったようです.要は,私がテレビに出ていたのを見てくれたり(でもテレビや新聞に出てるから偉いってことは全然ないんですが),池田靖史君が台湾の台北駅の設計を手がけたことなどが紹介してあって,活躍している館友がいて嬉しい,自分も頑張らなくっちゃ!と書いてありました.

 私がそのメールを見たのは,ちょうど被害調査の真っ最中で,疲れ果てている状態でしたので,私自身がそう言ってくれること,そういう風に思ってくれることが嬉しく,逆に元気をもらったのは言うまでもありません.つまり,頑張らなくっちゃ,と思わせてくれたのは,私ではなく,彼らだったわけで,私がありがとうと言いたいくらいです.

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12e
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 ようやく被害調査も終わり,速報をホームページにアップすれば,今回は,地震工学会に出す報告は博士課程の二人に書いてもらおうと思っていますので(赤入れることを考えると自分で書いた方が早いかもしれませんが(^^;,いや彼らならそんなことはないでしょう),私的には,これで一応一区切りです.の,はずなんですが,どうもそんな気がしません.何かいろんなものをまだ引きずってる感じがします

 いろんなものを引きずってるというのは,私固有の問題なのですが,世の中の雰囲気もなんか変な感じがするのは私だけでしょうか? 大災害が起こって,みんな心を痛めてる,原発の問題が収束せず,なかなか元に戻れない,というだけではなく,みょーな雰囲気を感じます.言葉は難しいですが,「この機会」を利用して何かを企んでる輩がいそうな気がするというのは考えすぎでしょうか.例えば,「頑張ろう日本」とか「日本の力を信じてる」というような公共?CMががんがん流れてるのですが,こうも繰り返し聞かされると,どうしても違和感を感じてしまいます.考えすぎでしょうか?

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12f
[被害者意識]
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 義援金の配分がようやく決まったようです.確か1000億以上集まったと思うのですが,配分すると,詳しい額は憶えていませんが,家族や家を亡くすという最も大きな被害を受けた人でも一人35万とかそういう額だったような気がします.これでは,なかなか厳しいですね.

 義援金でちょっと思ったことがあるのですが,例えば,石川遼さんが今シーズンの獲得賞金(おそらく1億〜2億円.2億円を目標とするらしい)を全て義援金として寄付する,あるいは,孫正義さんが,これからの所得を全て寄付する(おそらく100億円くらいにはなる?)というのは,すごいと思ったのですが,被災者の人達がお金が必要なのは,今ですから,1年先の100万円より今の10万円の方がありがたいでしょう.

 それに,穿った見方をすると,そういうことを自分が頑張る材料にしている,今回の災害で心を痛めた自分のためにやってると見る人もいるでしょう.そもそも1億万円寄付したって,一人に渡るのは,わずか300円余りで,言葉は悪いですが「ばらまき」と同じ効果しかないわけです.つまり,石川遼さんであれば,いいプレーをして被災者を元気づける,孫さんであれば,通信網を整備して世の中を便利にする方が効果も大きいし,本来やるべきことということになります.話を戻します.

 義援金ではなく,家が全壊した人には,支援金が自治体を通して支払われます.でもこれも100万円というような額です.こういうことをきいて,もっと支援すべきというようなことを言う人もいます.でも,これは既にどこかで書きましたが,災害に会ったとき,復興するのは,他人の力ではなく自分の力というのが原則ということがあります.

 理由の1つは,災害にあっても国が助けてくれる,では,防災が進まないということがあります.例えば,トルコでは,そういうシステムになっていて,地震で家が壊れるのを待っているみたいなところもあって,小さな地震で何万人も亡くなってしまうようなとんでもないことになっています(もう改正されたかもしれないので過去の話かもしれません.いずれにしてもそういうとんでもない状態のときがありました).

 あとは,「被害者意識」というのが復興を著しく妨げるという側面もあります.災害に遭ってしまったのは,ほんとに気の毒だと思うのですが,それを誰かのせいにしていたのでは,物事はなかなか前に進みません.人を恨むことほど不幸なことはないとはどこかで書きました.地震災害は人災と書きましたが,自然には逆らえないと思うのは,人を恨むわけではないので,前に進めるということはあると思います.

 今のこの状況で,こういうことを言うことはまだ適切ではないかもしれませんが(なので,研究室のページではなく,個人のページに書いています),「被災者はどんどん贅沢になる」と言った人がいました.どういうことかというと,最初は,雨露をしのげる避難所や食べ物があるだけでもありがたいと思っていたのが,そのうち,風呂に入りたいとか,ああして欲しいこうして欲しいと言い出す,というのです.

 要は,自分達は,被災者,被害者なのだから,支援してくれて当たり前,こうなってしまったのは誰かのせい,というところからは,復興などありえないということです.復興は,やはり自力でやるしかありません.つまり,あまり過度に支援しすぎると却って復興を遅らせることになる,ということも勘案すべきということです.

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12g
[最大余震]
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 マグニチュード9.0という巨大地震が起こり,周りのいろんな人に,まだまだ安心できませんよ,だいたい1ヶ月くらいを目処に最大余震が来ます,余震と言っても,本震がM9ですから,余震だってM7〜8ということもありえますよ,「3つ目」の震源であれば,茨城沖ですから,震度も大きくなりますよ,と言っていたのですが,予言?通り,1ヶ月後に大きな余震があり,さすがですねー,と言っていただいております(^^;.でも...

 これが最大かどうかはまだわかりません.なんせ本震がM9ですから,半年後,1年後に最大余震が来るかもしれません.「最大」かどうかがわかるのは,数年してからのことでしょう.

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4/13'11
[違和感]
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 頑張ろう日本とか言うのに違和感があると何度か書きました.で,被害調査で大きな被害を受けた被災地に入ったんですが,頑張ろう東北とか頑張ろう石巻とか書いてありました.そりゃそうですよね.やっぱり,頑張るのは,被災地の人達です.それ以外の人間が援助してもたかがしれてますし,被災地の人達の大変さに比べたらてんで大したことないでしょう.被災地の人達にしてみれば,援助してくれるのは嬉しいでしょうしありがたいでしょうが,ほんの少しの援助で頑張ろう日本とまで言われても違和感あるんじゃないですかね.これも本音と建前でしょうか.

 今回の大災害を「震災」というのも違和感ありますね.今回の被害は,圧倒的に津波によるものです.津波の原因は,断層が動くことによる海底の盛り上がりなので,「地」面が「震」える「地震」とは関係ありません.揺れをほとんど感じない津波地震(という言い方も考えてみればちょっとおかしい)というのもあります.もちろん,広義には,断層が動くことから起こる現象を地震と言うのですが(だから津波「地震」と言う),やはりちょっと違和感ありますね.

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4/14'11
[旅?]
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 まだ,建物集計が終わってないデータもあるのですが,とりあえず,現状で被害調査速報をアップしました.いつも(例えば,2008年岩手宮城内陸地震)と比べて,すごいことになっております(特に観測点位置図).ここまで来たらもう旅ですね.細かいデータが出てきたら更新すると思いますが,これで一区切り,となりますかね?

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14b
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 TBS(Nスタ)は,ちゃんとされていたので引き受けたのですが,今度はテレビA日のSーパーJチャンネルから連絡が来ました.ところがこれが全然なってない.受けるとも何とも言ってないのに,いきなりこの日のこの時間ははいかがでしょうかと来ました.これでは受けられない,ちゃんと段取りを踏んで行動するようにとメールしたら,すみませんの一言もなく,ぱたっと連絡してこなくなりました.一体どうなってるんですかね.

 専攻公開のことでは,F野先生のところにどこかの大手新聞社から訳のわからない一方的な電話がかかって来たみたいです.まあ,こういう人達は,「向こう側」にいて,別に我々とは関係も係わりもないので,別に気にすることもないですが.

※しばらくして謝りのメールが来ました.まさか,このページを見たってわけじゃあ...

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4/16'11
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 もう1ヶ月以上バドミントンもしてないですし,ピアノも弾いていません.スキーもこのままシーズン終了でしょうね.つまり,もう少しと書いたのですが,まだ全然だめってことですかね.今日から東京のクラブは再開したようで,昨日は頑張って行こうかとも思ったのですが,結局行けませんでした(行こうと思えば行けたがそういう気にならなかったということ).今朝,ちょっと大きい地震もありました.

 そうこうするうちに,今週から新学期が始まりました.新学期が始まると身動きとれなくなりますから,その前に何とか被害調査だけは終えたかったのですが,それが精一杯でしたかね.

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16b
[進化しないもの]
(世の中)

 今朝,爪を切りながら思ったんですけど,爪切りってほとんど進化してませんよね.少なくとも50年くらいはほとんど変わってない.もちろん,詳しく調べれば,いろいろ工夫したものはあるとは思うのですが,多分そんなに変わらないし,少なくともそういうものを使っている人はごく少数でしょう.

 でも,別に特に不便はない.もし,全自動でだだだだーって,爪を切ってくれる機械があったら便利ですか? そんな機械を開発するのは超難しいし,できてもペイしないでしょうし,そもそも,そんなものなくても別に構いませんよね.そして,既に多くのものがそうなんだと思います.

 世の中を便利にすること,これ以上経済成長することは,もう別にいいんじゃないか,と再三書いて来ました.そんなことより,今の生活をしっかり守ることが大事とも書きました.そして,今回の大災害が起こり,ようやくそういう機運が出てきたような気がします.災い転じて福となすではないですが,そういう方向に行くでしょうか? でも,こういう大災害が起こらないと,そういうことに気づかないのは,賢くないし,何より悲しいことだと思います.

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16c
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(人生)

 最近,確実に人生が終わりに近づいている,と感じます.とか書くと,何か世を儚んでるようにきこえるかもしれませんが,別に悪い気分ではないです.むしろ,やることはやってきたという充実感の方が強いかもしれません.

 でも,このページを見てる学生もいるみたいなので,こんなこと書くと,彼らが不安になるのでは?と言う人もいるでしょう.そうかもしれません.でも,いつまでも親がいるとは思うな,じゃないですが,そういうことも大事なことです.

 まだ若い?のにもう燃え尽きたのか?ともとられるかもしれませんが,もちろん,全然そんなことはありません.まだまだ,生かされるのなら,ばりばりやりますよ.でも,それは,私が生かされれば,私が社会から必要とされれば,の話で,そうでなければ,私の中では,もういいところまでは来たからこれはこれでいいかな,ということでしょうか.これはどういうことかと言うと,人生そんなに長いと思うな,ということです.

 平均年齢の80くらいまで生きるとしても,今20代の人は,50年以上(私だって30年以上)あるわけですが,40代でこういう境地?に達する?ということは,あと20年くらいしかないということです.これまでの20年とこれからの20年は,分母が倍違うので,感覚的にはあと10年ということです.そして,「種目」が何かにはよりますが,研究者とかエンジニアなら,この時点で何者でもなければ,もう厳しいでしょう(他の「種目」だと,芸術家なら50, 60以降花開くこともあるでしょうし,逆にスポーツ選手なら20代でだめならもうだめでしょう).

 でもどうですかね? 人生あと50年以上あると思うと逆にしんどいんじゃないですかね?(私はそうでした)でも,あと20年(感覚的にはあと10年)と思えば逆に焦るし頑張らないとと思うのでは?

 振り返って見えると,20代は希望に溢れていて最高に楽しかったし,30代は何をしていいのかわからず苦しみ抜きました.そして,40代は,(体はしんどかったけど)最高に楽しかったです.それは,やることをようやく見つけたということもありましたが,やはり,多くの優秀な学生達に恵まれたことが大きかったです.ですから,彼らにはありがとうと言いたいですね.

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4/17'11
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 やっぱり,疲れてますかね.このときと同じように,夜,家でボーッとテレビを見ていたら,今度は,ズービン・メータが出てきました.最近は,音楽聴かないし,ズービン・メータ見るのも,プレヴィンと同じく30年ぶりくらいだと思うのですが,プレヴィンと違って?ズービン・メータは,ズービン・メータでした.だから,人によるのかな?

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4/18'11
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 と書いたのですが,どうなんでしょうか? ちょっとまたわからなくなってきました.

 例えば,明日(今日でもいいが),首都直下地震が起こって甚大な被害が生じたとします.それをもういいと思って看過できるでしょうか? そう考えるとさすがにいても立ってもいられなくなるような気もします.じゃあ,例えば,私がやらなくても,誰かがちゃんと調査してちゃんとデータを残してくれるとしたら,もし今回のようなことが起こって私がわざわざ言わなくても,みんなちゃんとわかってくれてたらどうでしょうか? うーん,それならそれでOKのような気もしてきます.

 でも,実際のところは,そうなってみないとわからないですね.ですから,やっぱり,結局,自然の流れに逆らわずに生きていくってことですかね.いずれにしても,生きている限りは,できる範囲で,できるだけのことをやることに変わりはありません.

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4/19'11
[誰が悪い?]
(世の中)

 東電大変なことになってしまいましたね.賠償金が一体いくらに膨れあがるのか?国有化されてしまうのか? 株価もとうとう額面の500円(普通は50円)を割り込んでしまいました.

 もちろん,この間,株価全体が下げていますが,例えば,関電と比較してみると

東電株の暴落は,すさまじいです.メディアを見ていても,こうなってしまったのは,全て東電の問題という報道の仕方です.でもこうも一斉に叩かれると,(私の性向として)どうなのよ?と思ってしまいます.

 確かに,想定を越える津波とは言え,全電源が失われる(電力会社なのに)という大失態や地震後の対応の遅さやしょぼさはまずかったと思いますが,超大企業って多分どこもあんなもんですよ.

 今回の高さの津波を想定していなかったというのも,日本を代表する専門家にそう言われたら,はいそうですか,ってなってしまうでしょう.今回の津波は,そのくらいものすごいもの,専門家,つまりは,人類の英知を遙かに超えたものでした.

 ですから,彼らも今回の地震(津波)で被害を受けたという意味では,被害者なわけで,もちろん,今後,しっかり事態を収束させてもらうことは最低限必要なことですが,全てを東電にせいにするのでは,物事はなかなか前に進まないと思います.

 じゃあ,誰が悪いんだ?ということに必ずなるんですが,そうすると,矛先は,自然と「もっと大きいもの」に向かっていきます.つまり,国ですね.確かに,原発が悪いものであるとするのなら,原発政策を主導したのは国ですし,東電がその犠牲者と見ることもできるでしょう.でも,今回のことだけで原発は悪いもの要らないものと考えるのは,あまりに短絡的です.

 そもそも,既にどこかで書いたと思いますが,「国」って何ですか? 国民自身のことですよね.確かに今の政府はしょぼいですが,選んだのは国民自身ですから,結局は,自分達の責任ということです.彼らがしょぼいから国に賠償させるって言ったって,結局は,国民全体が(税金で)分担するということです.ですから,繰り返しになりますが,誰が悪いとか誰に責任があるとか言うより,前に進むことです.

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4/19'11
[住み慣れた]
(世の中)

 こういう災害が起こるといつも思うのですが,住み慣れた場所への愛着ってものすごいですよね.今回の甚大な津波災害を受けても,また元の場所に住みたいと言う人も多いですし,火山が噴火して避難しても,噴火がおさまったらまた元に戻りたいと言います.どこかで書きましたが,私は,福岡出身ですが,福岡に戻りたいと思ったことはありません,というような奴なので,もちろん,そういう人はそうなんだろうなとは思いますが,私はちょっとそういう感覚はわかりません.

 でも,これって「人類の繁栄」のためには,理にかなってます.というのは,みんな私みたいに,とにかく便利な所に住みたい,って奴だったら,あっという間に東京に人口が集中してしまって,アウトですよね.ですから,そういう風にプログラムに書いてあるのでしょうし,不便でも生まれ育ったところに住みたい人には,そういうところに住んでくれてありがとう,ということでしょう.田舎に行くと,立派な箱物がいっぱいあって,道路も(過剰に)整備してあって,税金の無駄遣いとか言われますが,まあしょうがないってことですかね.

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4/20'11
[ジーパン]
(世の中)

 なんかのコマーシャルで,「デニムは疲れる.だから,デニムに見えるパンツを作りました」っていうのがあるんですが,だったらなんでデニムはくの?と思ってしまいます.

 前から不思議でしょうがないんですが,どうしてみんなジーパンはくんですか? 昔,T大にいたとき,どのくらいの割合の学生がはいてるか数えたことがあったんですが,7〜8割くらいはいてました.いまいる大学の学生もそうですし,街中見ててもそうですね.さすがに会社行くのにジーパンってわけには行かないでしょうが,そうでなければ普段はジーパンって人はとても多いと思います.普段着は,楽な格好をというのはわかるのですが,ジーパンって実は全然楽じゃないですよね.

 ジーンズっていうのは,もともと作業着ですが,生地は分厚くて夏は暑いし,伸縮性もなくてとても動きにくく,作業性がいいとはとても思えません.洗濯が楽というのは,あるでしょうが,今の世の中,アイロンかけなくていいパンツなんていくらでもありますよ.いろいろあるスタイルのうちの1つというのは,わかるのですが,過半数がこれっていうのは,ちょっとおかしいのでは?

 考えられるのは,「みんな騙されている」ということでしょうか.いくつかある大手ジーンズメーカーにはめられてるってことですかね.ビンテージものとか言うのだって,作業着に何がビンテージ?って思っちゃいます.

 そして,こういうものは他にもいろいろあると思います(例えば,ビールとかメガネとか).要は,周りに流されずに自分の頭でしっかり考えましょう,ということですね.

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4/21'11
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 相変わらず,バドミントンもやってませんし,ピアノも弾いてません.ピアノは昨日ちょっと(20分くらい)弾いたのですが,別に普通に弾けたので,逆に毎日練習しなきゃという意欲がなくなるものです.でも,確かに疲れてはいますが,特に体調が悪いということもなく,まあ普通に過ごせています.思い返してみると去年の今頃もそうでした.

 ですから,体調管理がどうこういうことじゃなくて,バドミントンがしたいのか,ピアノが弾きたいのか,という単純な話なんだと思います.1ヶ月以上もバドミントンもしないしピアノも弾かないで「済む」のなら,それもありってことですね.だから,その気になるまで別にやらなくてもいいのかもしれません.

 要は,何のためにバドミントンをしたり,ピアノを弾いたりするのか,ということですね.ただ,趣味とか気晴らしとか気分転換が目的なら,やりたくなければやらなければいいだけの話です.でも,これらを通して,何か自己実現をしよう(もちろん,自己実現が目的ではなく,やるならそういう取り組み方をするということ)というのならそうは行きません.

 1ヶ月以上も練習もトレーニングもしなければ,体力も技術も著しく低下するでしょうし,そんな状態では,自己実現はおろか,やってもつまんないです.ですから,私の場合,やるならそういう取り組み方しかできない,でなければ,きっぱりやめる,ということです.でも,バドミントンはやめたとしても何か運動はするでしょうから,どのみち,トレーニングはするわけです.

 ていうか,クライストチャーチに行く前,ていうか,今回の大災害が起こる前の話ですが,とにかく一度やってみることにしたのでした.つまり,(自己実現的にやるのなら)やるなら今しかないわけです.普段練習してるつくばのサークルはまだ休止状態ですが,トレーニングならいつでもできますし,むしろ,打てない今がトレーニングするチャンス,その効果を確かめるチャンスとも言えます.

 ということで,やりますか.とりあえず,再来週,東京のプーナで練習があり,いきなり行って打つといつかのように「壊れる」かもしれませんし,それまで2週間,しっかりトレーニングして体が動くようにして行くことを目標にしようと思います(て書いてアップしたらやるしかないか).

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21b
[夢を見ました]
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 昨日,夢を見ました.どういう夢かというと,昔,私の研究室の学生ではないのですが,しばらく面倒を見てた学生で(今思えば,敢えてある程度ほったらかすことによって成長させた最初のケースだったかも),今どうしてるかなとか思っていたら,夢の中で会えました.元気そうでした.会えて嬉しかったですし,ちょっとほっとしました(って,実際は,全然わからないので,私の中で勝手にほっとしたということですが).

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21c
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 敢えてほったらかす,で思い出したのですが,昔きいた話でこういうことがありました.40年くらい前のことでしょうか,当時,東大教授だった梅村魁先生のところに,あるドクターの学生(その後,この分野を代表する先生になられた方です)がどうしても解決できない問題があって相談に来ました.梅村先生は,話はきかれたのですが,何もおっしゃらず,じっと窓の外を眺めて黙ったままです.そのまま,5分,10分,30分が過ぎました.しびれを切らした学生が「何か言っていただけませんか?」と言うと,梅村先生は,「君はドクターの学生なんだから,もう一人前の研究者です.君が取り組んでるテーマは君が一番よくわかってるはずです.君がわからないことが私にわかるわけないじゃないですか」と言われたそうです.

 すごすぎますね.もちろん,梅村先生が学生の相談に対して,ほんとにわからなかったわけはないでしょう.でも,そこで,学生の今後のことを考えて,敢えてそこまで突き放すことは,なかなかできることではありません.もちろん,そうやって突き放しても彼なら大丈夫と思われたからそうされたのでしょう.そうでなければ,単なるほったらかしになってしまいます.その辺の判断がとても難しいですが,とても重要なところです.

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21d
[トレーニングしました]
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 トレーニングしました.と言っても,体操して,5km走って,腹筋背筋,エキセントリック収縮を意識してスクワットとランジ,素振りして,タイミングをとりながらフットワークしただけですけど.正味55分くらいでしょうか.まあリハビリみたいなもんですかね.

 走るのは意外と大丈夫でした.歩くところを走るというのをぼちぼちやってますからね.で,5年前(なんですね.もう)みたいに抑えてちんたら走るのではなく,ちゃんと走りました.でもタイムは25分13秒...遅っ.24分くらいでは走れると思ったんですがねー.まあ,途中に太鼓橋を総計12回越えるかなりのアップダウンのあるコースですが.でも,初回でこれなら20分くらいは目指せそうです.ていうか,私そもそも短距離走者ですけど...(一番速いのは多分200か400).

 スクワットとランジも意外と大丈夫でした.ランジなんか,前より上体が安定してる感じがしたほどです.でも,素振りとフットワークが...まず,素振りですが,あっという間に疲れてしまいました.30回振るのがやっとでした(それ以上やると肩を痛めそうでやめた).フットワークも全然動けないし,めっちゃ疲れる.

 要は,普段からやってる動きはできるが,やってない動きはできない,という単純な話です.つまり,トレーニングすべし,ということですね.

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21e
[短距離走者?]
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 私は短距離走者と書いたのですが,もちろん,そんなにめっちゃ速かったわけではありません.まあ,クラスで2,3番目という感じで,1番速い奴にはどうやっても勝てんと思ってました.でも,小中高ってそんなに長い距離は走らないのですが,1500とか3000も多分,同じくらい(クラスで2, 3番目)だったと思うんですよね(これも1番速い奴にはどうやっても勝てなかった).東大バドミントン部時代もそんな感じでした(長距離では1つ下の森にはどうやっても勝てなかった).だから,短距離ってわけでもない気もしてきました.

 それで,久しぶりに陸上のマスターズの記録を見てみました.

 まず,5000ですが,50代は(私はまだ40代だけど(^^;),優勝タイムは17分くらいです.うーーん,これは厳しいですね.上位はほとんど17分台です.ますます厳しい.一方,100mを見ると優勝タイムは12秒くらいです.8位(決勝進出)で13秒くらい(かなりの向かい風だったみたいですが).やっぱ,こっちの方が行ける感じがしますね.200と400ならもっと行けるか? どこかで,100とか200とか400のタイム計ってくれるところないですかね? そっか,マスターズ陸上に出ればいいんですね(^^;.

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4/22'11
[「走る」に関する思い出話]
(スポーツ, 自分)

 自分が短距離と長距離とどっちが強いのかとか考えていたら(一応短距離だが,多分,オールラウンダー.これは走ることに限らず何でもそう.悪く言えば器用貧乏),昔の自分がどうだったかをいろいろ思い出してきました.

 はっきり憶えているもので一番古い思い出は,小学校4年生か5年生の運動会ですね.私の50mのタイムははっきり憶えていますが8秒1でした.クラスで2,3番目という感じでしたが,学校一速い奴は7秒台だったと思います.それで,当時の(今でも?)運動会というのが,とても「平等」なもので,要は,タイム順に6人ずつで走るグループが決められてたんですよ.つまり,第1レースから第30レースくらいまであって,遅いグループから走るわけです.で,私はどこかというと,最後の一番速いグループに入れられてしまいました.つまり,学年でぎりぎり6番目のタイムだったんですね.

 でも,そのグループっていうのが,I倉君とかM上君とか,もうほんと「猛者」というか運動神経の固まりみたいな奴ら(言い方を変えるとガキ大将みたいな奴ら(^^;)の集まりで,闘犬の中に小犬が放り込まれたようなものでした.で,彼らは,それこそ威信をかけて学校No.1の座を争うわけです.本番前に何度も予行練習があるのですが,後ろから見ててもすさまじいバトルでしたねー.私ももちろん必死で走りましたが,彼らには全然かないませんでした.私と同じように闘犬の中に放り込まれた小犬がもう1匹いて(^^;,M村君だったと思いますが,2人で怖いからあの4人は先に行かせようとか話してたほどです.

 で,本番です.本番は,もう殴り合いのつかみ合い?かどうかはともかく,当然,予行演習以上の大バトルとなりました.で,どうなったかと言うと...前の4人がバトルの末,絡み合って大転倒し,M村君と私が1番,2番となりました.転倒の仕方があまりにすさまじく,気を失ったのもいたと思います.彼らにとっては,それほど,威信をかけた戦いだったわけです.

 私はこれに懲りて,次の年の体育の時間の50m走は,少し手を抜いて走りました.これもはっきり憶えていますが,タイムは8秒4でした.で,めでたく最後から何番目というグループに入ったので,運動会では楽勝で1番かと思ったのですが,どういうわけか,これも足が速いH中君と同じ組になり,彼の後塵を拝して2番だったのを憶えています.

 次に憶えている思い出は,中学校になりますね.距離は伸びて100mです.タイムもはっきり憶えていますが,2年生のときに13秒0でした.でも,S原君とか私より速い奴も2人くらいいました.でも,そのとき鮮烈に憶えているのは,上級生で全国クラスの選手がいて,運動会とかで見たんですが,もう全然!違う.イメージとしては,スタートした瞬間,半周くらい(^^;引き離してる感じです.それを見て,あー走るのは全然だめだなと思ったのを憶えています.

 でも,クラスで何番目というくらいだったので,運動会とかでは,「平等」にグループ分けされるなんてとんでもないことはなかったので,楽勝でトップでしたし,リレーではポイントゲッターでした.でも,当時は,クラブはブラスでしたし,塾通いとかしててあんまり運動してなくて,200mだといつもゴール前で足がもつれて転倒してました(^^;.でも,足は速かったわけですから,やっぱり,短距離の速さって先天的なものなんですねー.

 あと,中学時代で憶えているのは,どういう状況かははっきり憶えてないのですが,なんかの長距離の選手を選ぶというので,学年で何人か足が速そうな奴を集めて,記録会みたいのが行われました.そのときに,私も引っ張り出されて走らされたんですが,一番速い奴(確かO部君だったかなあ)にはどうやっても全く付いていけず,打ちのめされたのを憶えています.

 高校のときは,どうですかね.修猷というのは,運動会をものすごく気合い入れてやっていて,4つのブロックに分かれて優勝を争うのですが,陸上も全員走るのではなく,選ばれた選手だけが走っていました.今でもとても悔しいのですが,私は1年生のとき,体育の時間で100m走を測るとき,たまたま当番制の居残りでタイムなしで,出ることができませんでした.でも,2年,3年と100mに出ました.でも一番速い奴(要は陸上部)は,最後のスウェーデンリレーに出るので,そこまでは速くなかったってことですかね.

 そうそう,体育の時間で思い出しましたが,1年のときは,「白木体育」でした.と言っても,修猷以外の人はわからないでしょうが(^^;,要は,運動部並みのものすごい「しごき」の体育でした.イメージとしては,運動部でやるようなきついトレーニングを普通の(^^;体育の時間にやってたというちょっと考えられないような「体育」でした.最初は吐く奴とか倒れる奴とか続出なんですが,しばらくするとみんな何とかついていくようになるから不思議なものです.

 毎回最後に1500m走るんですが,そこでも私は2,3番という感じでした.タイムはよく憶えてないですが,5分半くらいだったかな.白木体育は,確かにすごかったですが,今にして思えばいい思い出ですね.大学に入って運動部に入ったのですが,そこでのしごきに耐えられて,今でもバドミントンを続けているのは,白木先生のおかげかもしれません.

 あと,高校2年の時,父が亡くなり,やる気をなくして勉強しなくなって,悶々とした3年生を過ごしていて,成績もどんどん落ちていって,仲が良かった山本に,勉強できなくなって,他に何の取り柄がある?みたいな愚痴をこぼしたときに,彼が「ピアノが弾ける」とか言わずに「足が速い」って即答してくれて,なんかとても嬉しかったのを今でもよく憶えています.

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21b
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 予想通り,バリバリの筋肉痛になりました(T_T).ほぼ全身が痛いですが,特に,太股が...エキセントリック収縮を意識したスクワット,効き過ぎです...

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4/23'11
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 今日は,専攻公開だったのですが,まだ全身筋肉痛で痛いし,疲れてて体調もよくなかったです.で,筋肉痛ですが,スクワットじゃなくて,ランニングが原因かもしれません.だって,ちょっと走るとめっちゃ痛い...ランニングもエキセントリック収縮ですからね.

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4/24'11
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 体調良くないです.今日はほとんど横になってました.筋肉痛はもうとれたんですが,やっぱ(激しい)運動するとよくないんですかねー.でも,これに関しては,とにかくやってみると決めたので,夏まではやってみます.それでだめだったら,きっぱりやめることを考えようと思います.

 あとは,精神的な問題ですかねー.なんか,ここんとこずっと,1つ1つはそれほどでもないんですが,嫌なこととか,がっかりすることとか,つまんないこととか,面倒なこととか,そういうのが積み重なって,かなりのダメージになってるような気がします.というか,そういうことは外部要因なので,やはり内部要因の問題ですかね.

 あれ? サイエンスZEROの東日本大震災,今日またやるみたいですね.もう再放送は終わったはずじゃ...自分の姿が全国に晒されるのはあんまり...でも,今回の地震で揺れによる被害が少なかった理由が1人でも多くの人に伝わってそれが防災に繋がるのならよしとしますか.

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24b
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 今日はトレーニングの日で,体調はよくなかったのですが,頑張って着替えて外に出て体操までしたのですが,そこからどうにもなりませんでした.体がしんどいというのもありますが,心のエネルギーがなくなってる感じがしますね.かなり重傷なのかもしれません.

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4/25'11
[災害のダメージ]
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 今回の大災害であらためて思ったことがあります.それは,災害のダメージは大きいということです.何を当たり前のことを...ということでしょうが,当たり前という以上のダメージでした.

 実際に生じた被害は言うまでもありません.大津波による何万人という死者,行方不明者,押し流された建物や施設.地震動による構造物被害は,短周期地震動だったためさほどではありませんでしたが,非常に広範囲で非構造部材の被害や室内被害が生じ,人々の社会生活,企業の経済活動に大きな影響を与えました.遠く離れた東京でも電車が止まって夥しい帰宅困難者が生じ,地盤の液状化による被害も生じました.更に,原発が津波による被害を受け,放射線漏れという2次災害まで起こってしまいました.電気ガス水道というライフラインも被害を受けたのですが,原発を失うことによる電力不足は,社会生活に計画停電という深刻なダメージを与えることになりました.

 ただ,ここまでは,実際に生じた被害のダメージです.私があらためて災害のダメージは大きいと思ったのは,それが人の心に与えた影響です.実際に被災した人は言うまでもありませんが,そうでなくても,今回の大津波災害の悲惨な状況を見て,心にダメージを受けた人はとても多いという印象をもっています.私もその一人ですが,正直,ここまでとは思ってませんでした.

 これは,どういう形になって現れるかと言うと,みんな元気がなくなって,活動しなくなります.いろんな行事が中止になり,様々なものが自粛され,出かけなくなり,観光地は閑散とする.当然,消費は低迷し,経済はしぼんで行きます.

 私は,もうここまで来たら,しゃかりきになって経済成長しなくてもいいと再三書いてきました.でも,それは,元気がなくなって活動しなくなってもいい,ということではありません.活動するのに「お金を使う」必要はないということです.でも今の状況は,みんな心にダメージを受けて,いろんな活動そのものが低迷していて,非常にまずい状態です.もちろん,これではいけないとみんな頑張ってると思うのですが,どこか震災で受けたダメージを引きずってると思います.

 じゃあ,どうすればいいでしょうか? もちろん,頑張るしかないのでしょうが,あまり無理をしないことも重要です.そして,忘れてはならないのは,「これで終わり」ではない,ということです.大地震は,必ずまた起こります.30年以内に何%という確率の問題ではありません.必ず(100%)です.いつ起こるかという時間の問題なのです.明日かもしれません.つまり,ここから復興,回復するだけでは不充分で,次に来る大災害に備える必要があるということです.なかなかしんどいことだと思いますが,もうこんな思いはしたくありませんよね.だったら,しっかり備えるしかありません.

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25b
[社会の役に立つこと]
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 今回の地震,あるいは,今回に限らず,ずっと以前から,社会の役に立つことやっておられて偉いですね,みたいなことをよく言われます.もちろん,そう言っていただけるのは,とてもありがたい話です.でも,私の中では,うーん,でも実際は,ちょっと(大分)違うんですけど,という思いがあります.

 これは,ただ研究がしたい,そして,研究を楽しんでいるだけで,社会の役に立つかどうかなんか関係ない,ということではありません.私がやっていることは,研究ですが,工学なので,社会の役に立たなければ意味がないと思っています.でも,どこかで書きましたが,社会の役に立つ,ということを第一義に考えると,いい研究,優れた研究は,できません.これは,どういうことかと言うと,対象が研究なわけですから,防災という目的を超越した独創性,創造力,数理的解析力を発揮しないといけないからです.そして,いい研究でなければ,社会の役になど立つはずもありません.

 そういうことから,私は,地震被害をどうやって減らすか,ということももちろん考えますが,それだけではなく,というか,それ以上に,地震動の性質と構造物被害の関係という「物理現象」に,できるだけ数理的に力学的に物理的に取り組んでいます.ですから,私が地震防災を専門としているからと言って,私が「特に」社会の役に立つようにということを意識してやっているというわけではなく,他の工学分野,あるいは,サイエンスと,その取り組み方は基本的に同じで,好きなことやらせてもらって給料までもらって申し訳ないというのも同じです.

 これは,いろんな紆余曲折を経て,地震動の性質と構造物被害の関係を構造動力学を使って解明するという物理に辿り着いた,ということもありますが,やはり,いい研究,独創的な研究をしたいということがあります.そして,それでいいと思っています.なぜなら,いい研究,優れた研究をすれば,「結果的に」地震防災に繋がり,社会の役に立つからです.

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4/26'11
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(芸能)

 元キャンディーズの田中好子さん(私は伊藤蘭さんが一番好きでしたが)の肉声テープは,すごかったですね.まず最初に東日本大震災のことに触れていることもそうですが,生前に自分の死期を悟り,こういうものを残しておいた,というのは,あまりきいたことがありません.でも,そういう気持ちは痛いほどわかります.私もできたらそうしたいです.

 何度か書きましたが,このサイトは,遺書のようなものです.ですから,いつもどこかそういう気持ちで書いています.

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4/29'11
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 今日からGWなんですね.ここ数ヶ月ほんといろいろ大変だったので,休めるのであれば休みたいです.ただ,休めるか休めないかはともかく,休むって何?とはずっとこのサイトで書いていることです.

 「休む」には,基本的に寝るとやりたいことをやるの2通りしかありません.寝ることはいつもよりはできそうです.じゃあ,やりたいことって何かと考えたときに,真っ先に思いついたのは,いくつか回れなかった強震観測点周り(例えば,釜石)を見に行きたい,ということでした(もちろん,そんなに強行日程ではなくて).幸い新幹線も全線復帰しました.

 でも,ただでさえGWですし,予想通り,ボランティアの人達はともかく,野次馬で大混雑,高速は大渋滞のようです.ということで,このGWに被災地に入ることは断念しました.野次馬と行動はともにしたくないですし,行けば間違いなく精力的に動いてしまって,また疲れ果ててしまうでしょうし,ここはじっと我慢して体を休めるということですかね.

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29b
[おかしな雰囲気]
(世の中)

 もちろん,大変な大災害だったのですが,再三このサイトで書いているように,とても妙というかおかしな雰囲気を感じています.批判を恐れずに書くと,それほど大きな被害を受けていないにも関わらず,津波や原発でほんとに大きな被害を受けた人達に便乗して被災者のふりをして,何かを要求しようとするような人達,そんなに大したこともしていないのに被災者を支援することで自分をアピールしようとする人達が大勢いる,それをメディアがどんどん煽っているように見えるのは私だけでしょうか?

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29c
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 疲れているのかもしれませんが,とにかく日常の様々な些末な嫌なことがとても堪えます.ほんともっとちゃんとやれよ,ということばっかし.とにかく全てが面倒です.去年の今頃と正反対の状態ですね.でもこれも去年同様,こんな状態がずっと続くってわけでもないでしょう.

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29d
[多くを語らず]
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 このサイトが私の精神的なバランスをとることに使われている,ということも再三書いてきました.もちろん,私が勝手に書いてるだけですが,読む人が全くいなければ,単なる犬の遠吠えですから,読んでいただいてる方には感謝しきれないほどです.

 でも,ほんとは,「多くを語らず」じゃないですが,ちゃんと自分の胸の中に仕舞い込んでおく方が格好いいですよね.ですから,いつも格好悪いなー,と思いながら書いています.もちろん,インプットよりアウトプットだとは思うのですが,アウトプットした後というのは,得てして自己嫌悪になるものです.

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29e
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 東電社長が「今回の大震災は原子力損害賠償法(原賠法)上の「異常に巨大な天災地変」に当たり、「(東電が)免責されると解する余地がある」」と言ったようですね.確かにそういう側面もあるのですが,それで全て片付けるのはとても危険です.津波被害を受けたことと,その後の対応のまずさは別の話です.

 もっと心配なのは,長期戦になってしまったことです.こんな状態で,M8クラスの余震が起こり,また大津波が発生したらどうするのでしょうか? ぼやぼやしてる時間はありません.

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29f
[もてない]
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 多くを語らずと関係するのですが,多くを語る人はもてないと思います.いきなり何の話?という感じでしょうが,人を好きになるということは,その人がどういう人かわからず知りたいと思うことですから,このサイトで多くを語り,私がどういう人間かわかってしまえば,もてない,ということになります.つまり,そういうことがわかっていて多くを語る私は,もてようなんてさらさら思ってない,ってことですかね(まあ,もてるとかもてないなんてことを考えて何か行動したことなんかただの一度もありませんけど).

 ただ,再三書きましたが,このサイトに書いていることに嘘は一切ありませんが,全てを書いているわけではありません.ですから,このサイトで私の全てがわかるわけではもちろんありません.

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29g
[雹]
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 遠くで雷鳴がしたと思ったら,突然,ばちばちと屋根を叩く音が...玄関を開けるとものすごい勢いで雹(ひょう)が降ってきました.写真を撮ると

 暗くてよく見えないので,フラッシュをたくとこんな写真が撮れました.

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29h
[このくらい普通?]
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 さっき,何かの番組で,急性膵炎で入院して激やせしたCュートリアルのF田さんが毎日,ビールを500ml缶で4本,焼酎をロックで2,3杯飲んでいて,ときいてびっくりしたんですが,もっとびっくりしたのは,それをきいていた人達が「このくらい別に普通ですよね.だから,誰でも急性膵炎になりうるってことですよね」とか言ってたことです.もうびっくりです.

 私は月に2,3回しか飲みませんが,その時もこんなには飲みません(飲めません).みんな騙されてませんか? ビール会社にはめられて,アル中(少量でも毎日飲まないと我慢できない人は既にアル中です)になってるってことですよ.

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