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10/1'07

 情熱大陸などの最先端で頑張っている人を取り上げた番組群ですが,一応ちょこちょこと見てはいるのですが,正直,そんなに「ほう」と思うこともなかなかないので,随分ビデオ(ではなく実際にはファイル)が溜まってきました.でも時々「ほう」というよりは,出ている人の発言で思うこと(例えば,和民の渡邉美樹さんとか(^^;)はあるので,忘れないうちに(別に忘れてもいいのですが(^^;)ここに書いておこうかなと思います.

 今日のカンブリア宮殿には,ツカサウィークリーマンションの川又さんが出ておられました.バブルの崩壊で何と借金1000億,現在も400億だそうです.彼は今の状態はバブルのときの状況に非常に近いと言っていました.まあそれは私もそう思いますし,既に壮絶なババ抜きが始まっているとはどこかで書きました.でも彼はそういう状況を勝ち抜くのにはとにかく情報とその分析が重要と言っていたのですが,これも何度もここで書いていますが,私はそうは思いません.相場を動かすのは情報ではなく情報によって動く人間の心理なので,相場のことは相場にきかなければわからないと思います.

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 あといくつか,憶えてる範囲で思ったことも憶えてるうちに一応書いとこと思います.これもカンブリア宮殿だったと思うのですが,東京のタクシー会社の2代目だったか,要は会社を引き継いで,でも会社は大赤字で,リストラなど経営大改革をして黒字化していくというときに,彼が私財のゴルフ会員権なども全て売り払って行く中で,超お嬢様育ちの母親に,近所のおばさん達とゴルフに行こうと思ったんだけど,会員権はどうなったの?ときかれて,何のためにこんなことやってるのかわからなくなって,でも考え抜いて,私の正義は母親を守ること,そのために会社を残すことだ,と思い直して頑張れた,という話がありました.

 実際に,彼にとっての正義が母親を守ることだったかどうかは,ともかくとして,そういう心のより所というか,一種の思い込み(そういう意味では全ての思いは思い込み)ってパワーになるんですよねー.私はいろんなことをしているのですが,どれ1つとってもそういう心のより所のようなものがはっきりしません.理由はよくわからないがやらずにおれない,ということは時々あるのですが,そういう衝動のようなものがなくなるとモチベーションを維持するのが非常に難しくなります.そういうときに人生所詮退屈しのぎと思うと大分気が楽になります.

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 あと,これはプロフェッショナルだったかな?建築家の隈研吾さんが出ておられて,言葉ははっきり覚えていないのですが,要は,「制限」がアイデアを産むというようなことを言っておられました.これは全くその通りだと思いましたねー.

 実は,私の研究テーマのほとんどは「制限」から産まれたものです(珍しく仕事の話(^^;).震度算定法の提案やそれを使った被害予測は,既存不適格建物の耐震補強が一向に進まない状況で次善の策としてどうするか,というところから来ていますし,超縮小模型を用いた簡易振動実験手法の開発も小さくてしょぼい(^^;振動台で振動実験するにはどうしたらいいか,というところから来ていますし,強震観測点周りの被害調査を行う,というのも非常に広い範囲の被災地を一研究室でどうやって効率的かつ有用な情報を集める形で絞り込んで調査をするか,ということから来てますし,建物群を人口データから推定するというのも建物データがない,というところから来てますし,建物に取り付けた単一加速度センサーから大地震時の建物損傷度を判定する方法も老朽化木造家屋でも設置できるような建物損傷度を判定する装置をどうやって開発するか,ということから来ています.

 そもそも耐震工学そのものが(というか工学自体が),技術的には成熟してきていて,何か「制限」がなければ新しいテーマはなかなか産まれてこない状況にあると思います.これから地震活動期に入り,地震被害が起こって今までにない類の被害が出てくれば,耐震工学はまた進歩すると思いますが,20年くらいしてそれが一巡し,新しい建物へのリプレースが進むと,耐震工学はほとんどやることはなくなるでしょう.もちろんやることは探せばいくらでも見つかるとは思いますが,社会における相対的な重要度はかなり下がるということです.ていうか,そもそも工学そのものがいろんな「制限」(例えば,東京から大阪へ行くのに10時間以上かかるとか,電話するのに公衆電話のところまで行かないといけないとか)を解除するためにあるようなものですからね.

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 あと,これもカンブリア宮殿だったと思うのですが,急成長したすしチェーンの社長が出ておられて,いかに創意工夫をしてきたかとか,いかにいいものを安く提供するために頑張ってきたかとか,金儲けは結果であって目的ではないとか,その辺のところは特にどうとも思うことはなかったのですが,最後に,村上さんが「成功した人生の条件として絶対はずせないものは何か」といつもきく(ことになってる,というか,きかされている(^^;)のですが,そこで,誰でも幸せになれる,それは家族を大切にすること,と番組本体では(多分)全く触れておられなかったことを突然言われたのが印象的でした.「幸せ」になりたかったらそれだと私も思いますよ.でも「幸せ」になりたいかどうかは人それぞれですけどね.

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 中日が負けてジャイアンツがとうとう残り2試合でマジック1ですね.でも中日の落合監督,確か息子の福嗣君に優勝できなかったら坊主になると言っていたと思うのですが,ほんとになりますかね?まさか,あれほどプレーオフ導入に反対しておきながら,ロッテのバレンタイン監督のように真の1位を決めるのはこれからとか言わないでしょうね(^^;.

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10/5'07

 中日の落合監督,公約通りちゃんと坊主になったようですね(^^;.でもなんか福嗣君もいっしょに坊主になってましたね.でも坊主になるくらいで責任取れるなら楽なもんかー.

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 今日は,恩師である青山先生の日本建築学会大賞のお祝いの会でした.青山先生が大賞を受賞されたのはもちろんめでたいことで,弟子の我々としても嬉しいことですが,こういう会で昔いっしょに仕事したメンバーが集まれるのはとても嬉しいことです.青山先生,大賞受賞していただきましてありがとうございます(^^),という感じです(もちろん準備とかいろいろ大変ではありましたが).最近は青山研や小谷研のOBが集まる機会もあんまりないので,H比君や,T巳君と久しぶりに会えたのも嬉しかったです.E藤君とは,先日の福岡の大会では会いましたが,ちゃんと話できたのは久しぶりだったと思います.

 でもやっぱり疲れましたー(^^;(ほんと錚々たる大先生方が大勢来られたわけですから).会の後,実行委員のK斐さんやK田さんやS本と飲んだのですが,みんなやっぱり疲れたみたいです(^^;.でも無事に終わってよかったです.今週はなんか飲みが集中していたのもしんどかったですねー(ほとんど毎日(^^;).なんかそういうのって重なるんですよねー.でも毎日のように飲んでて,しかも練習にも行けてなくて体重増えたかな(^^;?

 その会の後,4人で飲んでいるときに,大学の先生の「業績」ってなんだ?ということが話題に上りました.普通に行けば,大学の教員は,教員である前に研究者なわけですから,業績と言えば研究業績ということになるのですが,最近の私の考えはちょっと(かなり?)違ってきていて,自分の研究業績なんかより,やっぱ人を育ててなんぼだと思うんですよねー.研究業績は「そこで終わり」ですが,人を育てればその人が業績をあげるかもしれないし,その人がまた人を育てるかもしれないわけでずっと後に繋がって行くわけですからね.

 そういう意味では,私は研究業績は置いておいて,やっぱり人を育てたいと思っていて,それも,できればやはり研究者を育てたいと思っています.でも私の研究室にはもう10人以上の学生が来てくれていますが,みんな修士で卒業してしまって,まだ研究者になりたい,という学生は現れていません.筑波大は大学院の進学率はとても高いのですが,残念ながら博士課程まで来てくれる学生はほとんどいないんですよねー.首に縄を付けて引っ張るわけにも行かないので気長に待つしかないんですかねー.

 そういう話をしたら,私やS本は受付のところにいてきけなかったんですけど,岡田先生がそういう話を最後にされたようで,つまり,青山先生の業績はもちろんすごいけど,最大の功績は優秀な後継者を沢山育てられたことというようなことを言われたそうです.確かに青山研OBというとほんと綺羅星のごとくという表現がぴったりですからねー(もちろん私は除きます(^^;).

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10/7'07

 昨日寝るときにたまたまラグビーのワールドカップのイングランド対オーストラリアというのをやっていたのでちらっと見たのですが...驚きました.私は普段はラグビーはそんなに見るわけではなく,見るとしても関東大学の対抗戦,リーグ戦,大学選手権(早稲田,明治,関東学院など),日本トップリーグ(と今は言うらしい,要は,神戸製鋼や東芝府中などの社会人のトップリーグ)くらいですが,それと比べるとまるで違うスポーツのようでした.

 私が普段見ている(というほど見てはいないが(^^;)ラグビーのイメージは「ペナルティでゲームがすぐ止まる」です.そのペナルティもノックオンとかスローフォワードなどのパスミスが多いです(特に大学の試合).最近は社会人と学生のレベルの差が出てきてますが,関東大学の対抗戦,リーグ戦の上位数校,大学選手権は日本のトップレベルと言ってもいいでしょう.早稲田対明治の対抗戦の全勝対決ともなると秩父宮などの会場も超満員になります.ですから,ラグビーのゲームはそういうもの(ペナルティでゲームがすぐ止まる)だと思っていました.でも昨日見たワールドカップのイングランド対オーストラリアでは,そういうことはほとんど(私が見た範囲では全く)ありません.そしてこれが本物のラグビーなんだと思いました.

 スピードやパワーや技術の高さはもちろんですが,サッカーでも書いたと思いますが,とにかく基本がしっかりしていて,日本の試合ではよく見られるノックオン(ボールを受け取れず前にこぼす)などは全くなく,従って,ラグビー本来の「パスを回して前に進む→ラックやモールを作る→パスを回して前に進む」という文字通り流れるようなゲームが展開されます.

 そして思ったのは,やはり土俵は,トップレベルに合わせてあるということです.土俵というのは,グラウンドやコートの広さとかだけではなく,ボールなども含めてです.ラグビーは,ご存じのように楕円形のボールを使うので,パスするときは長軸を中心に回転を与えて投げます.もちろんただそういう風に投げるだけではなく,自分も受け取る相手も動きながら正確な位置にパスすること,パスを受け取る方も確実にボールを掴むことが必要で,でもそんなのは基本中の基本なんですが,相手にタックルされかかっているという厳しい状況でそういう基本中の基本がちゃんとできるか,ということになると,日本のトップレベルでもそれができていないのでノックオンが頻発してゲームの流れがすぐ止まってしまうわけです.

 でも「土俵は,トップレベルに合わせてある」の「トップレベル」がワールドカップの上位国のみということになるとシビアですねー.少なくとも日本にはトップレベルの試合はないってことになっちゃうんですからねー.

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 壮絶なババ抜きですが,普通ババ抜きというとババを引くのは1人ですが,相場の場合は,「ババを引かないのが1人」です.ですから,普通に幸せに生活していきたかったら「ババ抜き」に参加しないことです.いや私は株なんかやらないし,土地転がしもしてないから関係ないよ,という人.家を買っていれば,膨大な「買いの建玉」をもつことになってることは既に書いたとおりです.

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 バドミントンの世界選手権で坂本・池田組がベスト4に入った準々決勝の次の準決勝を見ました(今頃(^^;?なかなか見る暇ないんで...).点数的に割とあっさり負けたのは知っていましたが,まあ予想通りでしょうかね.あーいう壮絶な試合の後は得てしてそうなるものです.でも今回は世界ランク2位で地元のマレーシアペアとの準々決勝に照準を合わせていたのでしょうし,私はそれでいいと思いますよ(解説の栂野尾さんはもったいないと言っていましたが).

 人間のエネルギーは当然のことながらある一定量しかありません(もちろんかなりリミッターは作用はしてますが).決勝進出,優勝を狙うのならそこまでのペース配分をしないといけないのはマラソンと同じです.逆に優勝に照準を合わせて途中ペースを落として優勝候補が負けることもあるわけです.つまりほんとに優勝するつもりならある程度力を押さえて決勝まで勝ち上がるだけの力が必要なわけです.今の坂本・池田組は世界ランク10位くらいでしょうから,シードの上位8以内に当たる準々決勝に照準を合わせるのは当然だと思います.そこで上位8位を食ってランキングをあげて逆にシードされるのが当面の目標ということですよね.

 試合内容はダイジェストだったのですが,燃え尽き感?は坂本君の方に感じられましたかね.信太郎君は準々決勝のときより動けていたと思います.もちろん坂本君も懸命にプレーしているんですけど,信太郎君はいつもそのときの調子でできることに集中して全力でプレーしてい(るように見え)て,見ていて気持ちいいです.積極的にどんどん前に出るプレーも好きです.坂本君のそのレシーブ力もさることながら,淡々としてい(るように見え)てとてもシュアで,でも打つときはジャンピングでちぎっては投げちぎっては投げというスマッシュの連打も.彼らはペアを組んでからまだそんなに経ってない(少なくとも2年前の総合で優勝したときは確か坂本・仲尾だった)のですが,競り合いをものにして上位を食う試合をいくつも見せてくれていてこれからも楽しみです.しばらくは彼らのプレーを見ていこうかなと思っています.

 栂野尾さんはネット前に球を置くなと言ってましたけど,ダブルスはショートリターンをネット際にコントロールすることはとても重要だと私は思います.もちろんいつもドライブで切り返せればいいのでしょうけど,そうもいかないこともある.そのときは次善の選択としてはロングリターンではなくてショートリターンだと私は思います.ダブルスは相手に上から打たせないようにするのが重要ですからね.ショートリターンがネット際にコントロールできないときは仕方なくロングリターンするというのが私の中の優先順位です.でもダブルスですから瞬時の判断になるわけで,やっぱ,バドミントンって大変なスポーツですよねー.そういう瞬時の判断ができるのをセンス(判断してる暇はないので判断とは言わないか)と言うのでしょう.

 常総の木内先生は「ダブルスは規定演技」とおっしゃってましたが,ほんとにそう思いますね.ものすごい数の選択肢の中からの判断を瞬時にしないといけないバドミントンにおいては,それはやはり(凡人には)無理なので(^^;,こういうときはこうするとある程度決めておく(というか決まっている)というのは不可欠だと思います.でも世界のトップレベルになるとやっぱり最後にもの言うのは上で書いたセンスでしょうね.

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 今週全然練習できなかったので東京まで練習しに行きました.プーナは雰囲気もいいですし,やはり私のバドミントンの原点のような感じがして行けばなんとなく落ち着く?ので,できれば月に1回くらいは行くようにしようと思っています.

 でも今日は15:30〜21:30と変則的な時間だったのですが,あんまり人がいない感じでした.それでダブルスを2ゲームくらいやった後に,HさんにN嶋君と3人でシングルやろうと言われました.シングルなんてもう1年以上やってないし,絶対むりーと思ったのですが,何を隠そう(別に隠さなくてもいいが)私は未だかつてシングルやろうと言われて断ったことはないですし,「速く動くこと」を意識してどれくらいやれるか試しにやってみました.で,やってみると結構動けるものです.でもやっぱり...すぐに疲れます.心肺系(も疲れるが)ではなく,筋持久力ですね.3人でぐるぐる回って,2ゲームやって,その後,21でやったのですが,もう体のあちこちが釣りそうでした.345の指(ピアノの運指番号(^^;)でグリップを握る力もなくなってきて,最後はぴくぴくしてました.

 まだトレーニングする気にはなれないので,こういうところからリハビリしていくしかないですね.でも今日も疲れましたー.そして,明日はまた筋肉痛か...

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10/8'07

 昨日の情熱大陸は,上田桃子さんでしたね.でもあんまりよくなかったかなー.あややゴルフに出ていたときの方がよかったです.情熱大陸はどちらかと言うと知的職業が多い(プロゴルファーが知的でないという意味ではなく,クリエイターや作家や研究者などの頭脳労働的な業種が情熱大陸では取り上げられることが多いということです)ので,スポーツ選手はそれと対照的なものであるという風に番組が作られている,という感じもしました.ですから,あややゴルフと情熱大陸とどっちが真の姿に近いのかはわかりません.逆に言えば番組の作り方次第で印象はかなり(全く?)違ってくるわけで怖いですねー.まあメディアというのはそういうものですけど.

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 大卒の求人がバブル期を越えたということだそうです.まあ結構な話ですが「歴史は繰り返す」のだとすれば,バブル期を越えたということはもうすぐバブルがはじけるということですよね.ただバブルの時のことはまだ憶えている人も多いでしょうから(未だにバブルという言葉が使われるくらいですから)そういうことに対する警戒心をもっていて,同じ過ちは繰り返さないようにするでしょう.でもなぜか「歴史は繰り返す」.それは,例えば,こういうことでしょうか.

 何かの指標,例えば,土地の値段や求人や株価がバブル期を越える,そうするとバブルだと思って一部の(一見)賢い人が引き上げる,しかし,指標は上がり続ける,おかしい,早く引き上げすぎた?いやバブルじゃなくて本物?しまったと思って再参入する,そこでバブルがはじけてババをつかまされる.これは相場の世界ではよくある手法でいわゆる「振り落とし」です.ですからバブルが再形成されるとするとそれは以前のバブルよりタイムラグが生じて,なおかつ,バブルはより大きなものになる可能性もあります.もちろん「歴史は繰り返す」のであれば,ですが.

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10/9'07

 おととい「明日はまた筋肉痛か...」と書いたのですが,昨日(おとといの明日)は,特に筋肉痛にはなりませんでした.今日もそれほどでもないです(まだならないだけじゃないだろな).ただ,昨日はずーっと疲れが残っていました.今もまだ少し残っています.

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10/10'07

 昨日は,筑波大職員の練習だったのですが,少し早めに体育館に行ってW所さんと久しぶりに少し「まとも」な練習をしました.シングルのラリーも少しやりました.2日前と同様にまあなんとか動けました.ただまだ腰痛が残っているので,最後の一歩の伸び(これがかなり重要)が足りずにびみょーに届かない(というか腰が痛いので動きをまだセーブしている)球も多いです.でも「速く動く意識」がちゃんとできたときは1年シングルやってない割には結構動けた感じもしました.でも「速く動く意識」ですが,やっぱり「意識」ではだめですねー.「無意識」にならないと.つまり「無意識に意識」という感覚が必要だと思います.「無意識に速く動く」ではだめです.無意識でできるのであれば,まあできてはいるのですが,それ以上のプレーをしようと意識はしていませんから,プレーレベルの向上には繋がっていきません.ですから「もっと速く動こうと無意識に意識する」でないとだめなわけです.

 でもやっぱりとても疲れましたー.筋肉痛ではないのですが,体のあちこちが痛いです.インコートでは体にものすごい負荷がかかっているので,それに耐えられる体にするためにある程度のトレーニングは必要ということになるのですが,まだそんな気にならないし,インコートでも体に負荷をかけることには変わりないわけで,トレーニングを(あまり)せずにインコートで負荷をかけてトレーニングの代わりになるかどうかを,パフォーマンスが上がるか,疲れや体の痛みを感じなくなるか(筋肉痛はもう生じなくなった?)で検証したいと思います.

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 先日の情熱大陸で上田桃子さんが「学生時代に友達がバスケやバレーなどの先がないスポーツをなんでやるのかわからなかった」と発言したことに批判が集まってるようですね.要は彼女は,将来食べて行けるプロスポーツがないスポーツでないとやる気がしなかったということらしいです.他のスポーツを批判したのはどうかと思いますが,将来ちゃんと自分で食べて行ける一種の「技術」を身につけたいという彼女の気持ちはよくわかります.

 ただ私が気になる(というほどでもないが(^^;)のは彼女のモチベーションが(今のところ)そういうもの,即ち,報酬になっているということです.実際,彼女は優勝したどこかの試合の後で「パットイズマネー」と言っていたと思います.それでどこまで頑張れるのか,彼女が目指している世界のトップまで辿り着けるのかどうか,あるいは,途中で考えが変わるのか,別の意味で注目していきたいと思います.

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 「データ野球」ということが言われていますが,どの位実践されているのでしょうか?今日,夕食時にたまたま見ていたクライマックスシリーズのソフトバンク対ロッテで,ノーアウト1塁からバッターが送りバントできずに2ストライクと追い込まれ,結局,バスターでヒッティングして内野ゴロゲッツーになった場面があったのですが,どうしてランナーを走らせなかったのでしょうか?

 もちろんランナーを走らせて内野手正面にライナーが飛べばゲッツーになりますし,バッターが空振り三振して走ったランナーが2塁で刺されればこれもゲッツーです.でも確率論的には,バッターが内野ゴロを打つ可能性と内野手正面にライナーを打つか,空振り三振してランナーが盗塁アウトになる可能性を比較すれば,どちらが確率が大きいかは明らかでしょう.内野手の正面にライナーが飛ぶことなんかそんなにありませんし,バスターエンドランのサインが出ればバッターだって転がそうと意識することもできます.そうすれば,強い内野ゴロを打ってランナーがスタートしていても2塁で刺されてゲッツーになるということも避けられます.もしヒットになればスタートを切ったランナーは3塁まで行けるかもしれません.そういう起こりうることそれぞれの確率を考え,どっちを選択したときに成功の期待値が大きいかで判断するのがデータ野球ではないのでしょうか?

 とか思っていたら,メジャーリーグのレッドソックス対エンジェルスの地区シリーズで同じような場面があったことを思い出しました.見ていたのですから,多分,松坂が投げた試合だったと思います.エンジェルスの攻撃でそのような場面があり,そのときはランナーを走らせたためランナーが残りそれが得点に繋がり,それがきっかけだったかどうかは憶えていませんが,松坂は結局降板に追い込まれました.解説者はそのようなエンジェルスの野球は画期的でそれでリーグも制したと言っていましたが,確率的に考えれば当たり前のことをしたに過ぎませんよね.

 そういうことはスポーツの世界ではよくあります.プロの世界などはほんとにトップレベルの対数曲線的に言って紙一重のところで試合しているわけで,そういうちょっとしたことで勝敗が決することが多いと思います.バドミントンだって(何のスポーツだって),そういうより相手を追い込める確率の高いショットやコースをどれだけ多く選択できたかで,最終結果は大きく違ってきます.なんせ確率はショット数の「掛け算」で効いてきますからね.

 でも今気づいたのですが(^^;,クライマックスシリーズって,まあいろいろ考えてこういう「盛り上がる」名前にしたんでしょうけど,日本シリーズの前にクライマックスを迎えていいんですかね(^^;?

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10/12'07

 明日と明後日の土日は,全学停電でサーバ(WEBもメールも)も今日の19:00から日曜の19:00まで止まるそうです.毎年この時期に全学停電があるのですが,去年は外部サーバに退避したようですね.今年はどうしましょうかね?まあ2日だけだし面倒だし〆切がいっぱいあって週末ずっと仕事になりそうだし(〆切の嵐のこんなときに限って停電なんですよねー)まあいっか(^^;.でも突然「書きたくなって」(明日死ぬかもしれないので)公開したくなるかもしれません.そんときは去年と同じところに公開します.

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10/13'07

 昨日は,東京時代のスキー仲間と飲んで(1人が今富山にいるので彼女が東京に出てくるといつも集まって飲む),でも5人全員集まったのは久しぶりでした(Sよさん元気そうでよかった.でも久しぶりに会ってやっぱりシャープになった(痩せた)ね,と言われました).もちろんとても楽しかったのですが,最近,飲むと翌日とても体調が悪いんですよねー.そんなに飲んではいません(いつもビール2,3杯+焼酎の水割り数杯程度)し,飲んでる時間も3時間程度です.

 これもどこかで書きましたが,私は普段は全く飲みません.家にも酒は全く常備しておりません.時々,ならすと週に1回くらい外で飲むくらいです.でも昨日みたいに気のあったメンバーで飲むのは大好きなので誘いがあればほいほい出かけます.でも飲んだ次の日にこうも体調が悪いとどうなんですかねー.基本的に酒が体に合ってない?

 でもよく考えてみると,「酒は百薬の長」とか言いますけど,基本的には体にいいわけはないですよね.いわゆる「栄養」は全くないですし(でもカロリーはある),アルコールが分解されて毒性の強いアセトアルデヒドになり,(二日酔いで)頭痛がするのは有名な話です.単に美味いから飲むという人も多いでしょうが,飲んだとき気分が高揚するということもあるでしょう.つまり,麻薬に近いわけですね.実際,泥酔すれば周りに危害を加えるような人もいますし,飲酒運転などはその最たるものでしょう.でも麻薬ほど副作用の「程度」が大きくはないので飲むこと自体は法律では禁止されていない.でも麻薬同様,とても中毒性の高いものです.

 でもやっぱり飲むんでしょうね(^^;.実際,いっしょに飲んだことがある人とない人とでは,(錯覚かもしれないが)つき合いの深さが有意に違う感じがします.つき合いが建前的なところから始まっても,いっしょに飲むことによって,距離を縮めて少し本音で,「ほんとは?こういう人間です」ということをお互いに少しさらけ出しあう,というような暗黙の了解があるような気がします.

 体にいいことばかりしていてつまらない人生を送ってもつまらないですからね.人生の本質的?な楽しみは食べることだとどこかに書きましたが,人と話すことはそれに次ぐものだと思います.飲むときは食べながら飲んで人と話すわけですから,そりゃー楽しいに決まってますよね.だから,次の日は体調が悪くなってもやっぱり誘われたら飲みに行くでしょう(^^;.体に悪いのにスポーツもやってますしね.でもその辺も含めてうまく全体をコントロールできるといいですけどね.

※別に明日死ぬかもしれないから公開しとかなきゃというほどの内容じゃ全然ないんですが(^^;,一応書いたのでアップしときました.

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10/15'07

 今日は何だか不思議な感覚の日でした.とだけ言っても全然伝わらないと思いますが,何というか夢を見ているのか,現実の世界なのかずっとわからない,というほどではないですが,そんな感じが1日中していました(今も少し).

 私は1日4回(大学に来たとき,一旦夕食に帰るとき,また大学に来たとき,また家に帰るとき)PCのデータをノートパソコンにミラリングするという形でバックアップを取っているのですが,今日,夕食に帰るとき初めて方向を間違えました(T_T).おそらく何千回,いや,1万回以上間違えたことがなかったのに,です.いくつかのファイルが上書きされた時点で気がついて被害は最小限に収まりましたが,今週末に長岡での講演のために準備していた(いつもは行きの電車で作る(^^;が,今回は事前に今日までに送ってくれとのことだったので)パワポのファイルの昼間の作業分がほぼ大学に来た時点まで「戻り」ました.

 もちろん,そういうことがないように絶対間違えないようにいろいろ工夫をしていたのですが(今回のことで更に強化しました),なんで間違えたのかわかりません.で,もちろんショックだったのですが,なんかぼーっとしているというか冷静?なんですよね.

 今日中に作って送らないといけないのですが,夕食に家に帰ってきて,大学に戻らず,ピアノを弾き始めたら,今日はほんと久しぶりにショパンのエチュードをなぜか弾く気になって弾いてみて,案の定,最近こういう「ばりばり系」の曲は全然弾いてなかったので,すぐに疲れて弾けなくなって,あーやっぱりだめかあ,と思ったら途中から,なんか疲れがとれて力も抜けて文字通りばりばり弾けるようになってしまって,これも不思議な感覚でした.

 とても不思議な感覚で,いつもこんな感じで弾けたらいいのにと思ったので,この感覚をしっかり記憶するためにもっと練習したかったのですが,さすがにまずいのでまた大学に戻ってパワポ作りをして結局2時くらいまでかかってなんとか送る(容量があまりに大きいのでサーバにおいてダウンロードしてもらう)ことができました.で,現在に至る,です.

 単にぼーっとしていただけ(^^;?という気もしますが,なんかいつもと何かが違う感じがした1日でした.あー,でも今日弾いたみたいな感じで明日も弾けるかな?「練習とは記憶」なので,そのときの「感覚」を記憶しないといけないわけですが,「感覚」を記憶するのはやはり難しいですよね.

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10/16'07

 最近,生き方とか幸不幸とか哲学ぽいことをあまりこのコーナーに書いていないのですが,そういうことを考えていないかというと全く逆で,むしろいろいろ考えているのですが,考えがまとまらなくてここに文章という形にして書くことができないという状態です.でも考えてみればこのコーナーは,「本」ではないので,「パーツ」みたいな形で書いてもいいかなという気もしてきました(ていうかメモ書きみたいなものが溜まりすぎた).ということで,ぼちぼち書いていこうと思いますが,あくまで「パーツ」であって,最終的には違う結論に結びつくこともあるので,そこだけ読んで「この人はそういう考えなのか」とは思わないでください(^^;.というか,このコーナー自体が「パーツ」の集まりなので,相互に矛盾があるように見えるものもあると思います(実際に相互に矛盾があるということも1つの真実ということもある).生きながら生き方を考えていって,その経過をここで書いていって,何かが見えてくるというものかもしれません.つまり,このコーナーは私にとって「考える場」というわけです.

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10/17'07

 体調が悪いというわけではないのですが(よくもないが),とにかく疲れています.ていうか疲れやすい...昨日は練習日だったのですが,そんなにきつい練習でもない(ダブルスのゲームをやりながら時々シングルのラリーをやるなどW所さんとちゃんと打つ程度)のに練習の最後の方はとても疲れていたし(腰が痛かったのもあるが),それは家に帰ってきてからもそうだったし,今日もずっと疲れが残っています.疲れるのは仕方ないとしても回復に時間がかかるのは歳のせいということかもしれませんが,そういう練習を繰り返して体力がついて疲れなくなる,あるいは,疲れても翌日には回復するようになる,という状態にいつまで経ってもならないとしたら,体に負荷をかけすぎということになります.まあこんな程度の練習で体に負荷をかけすぎということなら,ほんとにもう情けないと言うしかないですが,とにかく1ヶ月くらいは様子を見てみる(ためにわざわざここに書いている)ことにします.

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10/18'07

 二十歳前後の既に社会的評価?を受けたスポーツ選手や芸能人の不祥事?が後を絶ちませんね.スポーツ界,芸能界,経済(金儲け)界で,若くして人間的に未熟な段階で社会的に評価されてしまうことの問題点はこのコーナーで再三書いてきました.それを少しでも是正する方向に世の中が動いている感じはするのですが,今回のK田一家の件では明らかにここで懸念した悪しき影響が現れてますね.

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10/19'07

 10/16にと書いたのですが,やっぱり思ったことは思ったときに書かないとだめですねー.重要?なことはメモ書きとしては残してあるのですが,今日はまた別のことを考えているわけで,過去に考えたことを掘り起こして文章にするのはもう風化が始まっているような気もするし,今一モチベーションも沸きません.ということで多少未完成でまとまりがなくても思ったことは思ったときに書こうと思います.そういう意味ではここで書いたことと同じですね(という文章も今思ったので今書きました).

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人生を諦める

 ここで言う「人生を諦める」というのは,人生所詮退屈しのぎと気づくとかそういう高尚(^^;?なことではなく,もっと低俗的(^^;?な,例えば,「人生に成功する」とか,そういうレベルの話です.

 誰だったかどこかのテレビ番組で,「私は必ず成功する,なぜなら,私は成功するまで諦めないから」と言っていました.それは確かにそう思います.というか私もずっとそういうつもりで生きてきました.過去を振り返っても,今は不本意な人生を送っていても,いつかは本意な人生を送れると思っていました.実際,学生時代受験勉強していて,でもやる気にならず従って勉強もはかどらず成績もぱっとしなかったときもそのうちその気になって勉強したら成績もよくなると思ってましたし,実際,志望大学は受かるまで受け続けて(^^;結果的に受かりました.大学に入り,研究室に入って研究をするようになってからも,なかなかうまく行かないことがあってもうまく行かないから諦めるということはしたことがありません.30代のとき**しているときもうまく行かないことの連続でしたが,うまく行かない状態でうまく行かないことが理由でやめようと思ったことはありませんでした.

 これ以外にも,ピアノにしろ,バドミントンにしろ,スキーにしろ,ゴルフにしろ,今は上手くないかもしれないけど,やってさえいればそのうち絶対上手くなる強くなると信じているところがあります(それだけの努力をしているかどうかは関係ありません).まあ仕事以外のことは置いておいて,一般に「人生に成功」するということは,だいたい仕事のことを言うのでしょう.ですから対象は仕事にした方がわかりやすいかもしれません.例えば,一般的?には,いつかお金持ちになりたいとか,出世して偉くなりたいとか,有名になりたいとか,そういうことでしょうか.

 「諦めなければ必ず成功する」というのは考え方としてはまあいいと思うのですが,人生には限りがあるのですから,現実にはあり得ない話です.でもいつ死ぬかはわからないのですから,まあ平均年齢の80くらいまで生きるとすると,79になってまだ成功していないのに「いやいやまだまだこれから」と思えるでしょうか?と書いてみて思ったのですが,私は思えるような気がします(^^;.まあ実際その歳になってみないとわからないのですが,ここで問題にしているのは,そう思えるか思えないかではなくて,そう思うことと思わないこととどっちが幸せか?気分がいいか?ということです.

 見果てぬ夢を追い続けることの幸せについてどこかで書きましたが,そういう夢を諦め,極端な話,人生を諦める,つまり,「人生で成功」することを諦めるとどういうことになるのでしょうか?私は最近それも悪くないかな,という気がしてきました.見果てぬ夢を追い続けるのは確かに幸せなことですが,うまく行かなくてそれでも頑張るのはやっぱりしんどいことだと思います.人生所詮退屈しのぎなんだし(やっぱりここに来ちゃいましたね(^^;)そんなにしんどい思いしなくても,諦めてのんびりやればいいじゃん,というのもありかなー,という思うんですよね.

 そういう気がしてきたのはやっぱり歳のせいはあるでしょう(今日また1つ歳をとりました.でも歳って本来的には1つずつデジタルにとるものじゃないですけどね.あーでも「歳」だからそれでいいのか(^^;).30代は先がものすごく長く感じられてしんどかったのですが,40代になるともうある程度先が見えてきます.そして,60代に定年となる仕事で50代になってまだ成功していなければどこかで諦めざるを得ないときが来るのだと思います.つまり,40代も後半に突入してしまった私にとって,諦めるのかどうするのか,決断?のときがもうそこまで迫ってるような気がします.

 で,今の私が「成功」してるのかどうかですが(「成功」してるのであれば諦める必要はないですからね)よくわかりません.でも今のままでいいとは全く思っていません.でもじゃあどうありたいのか,つまり,上で「今は不本意な人生を送っているけど,いつかは本意な人生を送れる」と書きましたが,今の私にとって何が「本意」なのかがよくわからないんですよねー.そういう意味では,例えば,受験勉強をしているときは,今よりは面白くなかったしうまくも行ってませんでしたが,何が本意かは明らかでした.

 ただ,私にとって何が本意かはよくわからないのですが(それを探すのがこのコーナーであり生きることだとも言えますが),今のままでいいとは思っていないのですから,少なくとも今は本意ではないのでしょう.そうであるとすると,諦めるという選択肢も出てくるわけです.つまり今のままのんびり(というわけにはいかないが少なくとも現状維持で)やっていくということですね.そう思ったとき,そうしたら楽になるだろなー,とは正直思います.

 でも上で「決断?のときがもうそこまで迫ってる」と書きましたが,決断するのは私ではない(決断の後に?を書いたのはそういう意味です)のはずっと書いてきた通りです.つまり,全ては決まっているし,自然の流れには逆らえません.ですから,私が決断するのではなく,私が社会から必要とされるか,要らないと言われるかということなのでしょう.ですから,私は自分がどうしたい,どうありたい,というよりは,自然の流れに身を任せて自分の思うように淡々と生きていけばいいのだと思います.それで,今の私の状況が変わるようなことがあるのかないのかは周りが決めるということでしょう.ですから,ある意味もう諦めてる,とも言えるわけです.

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やりたいこと?やるべきこと?

 最近,仕事をした後の解放感とか達成感に関して少し何というか違和感のようなものを感じるようになってきました.私は自分が興味がもてること,やっていて楽しいこと,そして,それを通して自分が成長できることということで研究者を職業として選びました.そして,仕事,即ち,研究を,例えば,夜遅くまでやった後とか何か成果が出てそれを論文としてまとめた後は,達成感を感じてとても幸せな気分になったものです.しかし最近それがあまり感じられなくなってきた...

 逆に頼まれ仕事とか学内の業務のような仕事を終えたときの方が達成感というか解放感を感じるようになってきました.まあそういうことは「やらなければならないこと」で,どうせやらなければならないし,さっさと片づけたいことでもあるのですが,やった後に解放感じられるので,どうしてもそういうものから先に手を付けるようになってきました.そういうものは次々にやってきますから,そういうものを片づけているうちにどんどん時が過ぎ,自分が本来やりたいはずの研究がどんどん後回しになっている.これはまずい,本来自分がやりたいこと(やるべきこと)をやらねば...

 という話を,先日の専攻の教員の(自称)若手飲み会でしたら禿同されてしまいました(^^;.皆さん,似たようなところで悩んでおられるようです.

 でも,よく考えてみると「本来自分がやりたいこと(やるべきこと)」ってなんなんでしょうね?「自分が興味がもてること,やっていて楽しいこと,そして,それを通して自分が成長できることということで研究者を職業として選」んだので,研究ということになるのでしょうか?そこが実は怪しいような気もしてきました.

 気分よくを優先するのであれば,やった後により解放感が感じられる頼まれ仕事とか学内の業務をやるべきということになってしまうわけです.ていうか,そもそもこれらはやらなければならないことなのでやらねばなりません.つまり,何をやるかのプライオリティに戻ってしまうわけです.

 「仕事は(ある程度)辛くないといけない」という人もいるように幸不幸相対論的に言っても,(ある程度)仕事が辛いからこそ,それを終えたときに何とも言えない幸福感を感じられるのでしょう(カントですら(^^;).楽しいことだけをしていたのでは,気分はどんどん悪くなるのはここで書いたとおりです.めんどくさくて(あまり)やりたくない仕事も「仕事と割り切る」と不思議と「じゃあやるか」という気になるのも事実です.

 人類がこれまでどうやって生きてきたかを考えても,生きていくために狩や農耕という労働をすることで食料を確保してきたわけで,それは結構辛いものだったと思います.つまりこれも何度も書いているようにプログラムに従うということですね.つまり,ささやかな幸せを感じたかったら,仕事は(ある程度)辛くないといけないということになるのでしょう.まあ仕事をしてれば,楽しいことばかりでるんるんなんてことはありませんから,余計な心配ってことですね(^^;.なんだかんだ言っても仕事はやらなければならないし(でも実はやらなくても生きては行ける世の中になってしまったが,そう思った方が幸せになるためにも退屈しのぎをするためにも得策ということ),ほんとにやりたいことはやるでしょうからね.

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 嫌いなCMについてどこかで書きました.ヨドバシカメラやTXやJRの発車音など音楽(とは言えない代物)の押しつけがかなり鬱陶しいともどこかで書きました.最近とても気になる,というか,嫌なのは口笛が使われているCMです.口笛は吹いてる本人は気持ちがいいのかもしれませんが,とにかく音程がとれておらず聴くに耐えません.エーザイやみずほ銀行のCM同様即座にチャンネルを変えてしまいます.

 保険のCMの多さにも辟易していますが,あれだけCMにお金をかければその分保険料も高くなるくらい,見ている人もばかじゃないでしょうから気づくでしょう.車のCMもどれもプロトタイプでつまらないです.自動車メーカーは,車の生産台数がピーク時から大幅に減っているということでもっと売らなきゃということのようですが,車なんか明らかにもっと減った方がいいし,世界のトップメーカーなのですから,自分の会社のことばかり考えずにもっと世の中全体のことを考えるべきでしょう.

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10/20'07
車の色と事故率

 皆さんはどういう基準で自分の車の色を選んでますか?好みと答える人がほとんどだと思うのですが,車の色と事故率はかなり関係があるとされています.私は最近あまり車の運転をしていないのですが,車を運転していると明らかに車の色によって「危険度」が違うことがわかります.危ないのは,風景に「溶け込む」色の車です.

 個人的に一番危ないと思うのは紺色の車です.特に雨の日の夕方などにはアスファルトの色に「溶け込んで」しまって見にくく危ないです.色が黒っぽい車も夜は当然闇に溶け込むので危ないです.

 で,実際に車の色と事故率を調べた研究が海外にはあるようで,上記の紺や黒っぽい色はやはり事故率が高いようです.対照的に一番事故率が低いのはシルバーです.実際の事故に基づいた分析結果なので原因は後付になりますが,理由としてはシルバーは「光る」からという説明がどこかにされていました.ちなみに私の車の色はシルバーです.買うときにシルバーが最も事故率が低いことは知っていましたからそのことも当然考慮に入れて購入しました.自分がどういう運転をするとかいう以前に「突っ込まれ」たらどうしようもありませんからね.でも,突っ込まれやすい運転,突っ込まれにくい運転があるのはここで書いた通りです.

 で,その結果の中で意外だったのは,白も結構事故率が高いということです.これもずっと前から知っていてなんでかなーと思いながら時々運転していたのですが,白って風景の中に結構あるんですよね.道路に描いてある,例えば,横断歩道の縞縞とかの表示は全て白ですし,風景の中にぽつぽつと白ってあるんですよ.で白い車もその一部に溶け込むことがあるわけです.あと,雪国だと冬になって一面銀世界(ほんとは白世界)になればやっぱ白が一番危ないですよね(^^;.

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 シーズンオフ?に上越新幹線に乗るとやはり「斜面」に視線が行きます.浦佐駅前の浦佐スキー場(かな?)です↓.まだ青々としてますね.

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 ありゃー,セリーグは中日が勝っちゃいましたね.先日研究室で飲んだときにパリーグのCS第2ステージの最終戦をやっていて,そのときは日ハムが勝ったのですが,どっちを応援するというよりもパリーグで優勝したのは日ハムなので日ハムが勝つべきだと思っていました.私はアンチジャイアンツ(というか最近はどうでもいい(^^;)なのですが,優勝したのは巨人なので巨人が日本シリーズに行くだべきと思っていましたが,3連敗なので去年のパリーグのように1勝のアドバンテージあったとしても全然だめだったわけでまあでしょーがないですね.でもCS導入に当初から反対していた落合監督が思いがけず?その恩恵にこうむったわけですね.短期決戦に弱いことに定評?のある中日ですが,やはりポイントは第一戦の先発小笠原でしょうね.落合監督らしい采配です(もう大分前開幕戦で川崎を先発させたのを思い出しました).

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 食品メーカーの不祥事が続いていますね.もう大分前(10年以上前か)ですが,某超大手メーカーにも同様の不祥事がありました.防腐剤を他の同業メーカーの数倍も使用していて,そのメーカーの製品だけ異常に日持ちがいいということで有名?なところです.不祥事は,具体的には製造段階で製造年月日をなんと3日後くらいにして生産していたというものです.防腐剤の量が多かったので自信があったのかもしれません(^^;が明らかに違法で,一応ニュースにもなりましたがそれっきりでした.「何か」が働いたのかもしれません.つまりマスコミに叩かれることはありませんでした.同じことをしてもマスコミの取り上げ方次第で全然違ってくるわけです.もちろんそんなことでいいわけはありません.

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10/21'07

 頭髪ですが,髪の毛が毛根以外のところで肌に接するのはもう随分前から耐えられなかったのですが,久しぶりに思い切って短くしました.多分今までで一番短いですね.でもほんとは坊主とかにした方がもっと気持ちいいと思いますけど.

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 もう2週間前ですけど,妻と柴又に行ったのでそのときの写真を載せておこうと思います(ここ).

 この日(10/8)は,1年以上ぶりにシングルやった次の日でとても疲れていて,腰も痛かったので結構しんどかったです.

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 腰痛になって1ヶ月くらい全く運動をしなくて,その間は,体重も体脂肪率(はアスリート度の指標にはならないと思っているが)も特に変化はなかった(ていうかその間は測っていなかった)と思うのですが,最近,飲みが多かったりしてどーもやばいなーと思って,久しぶりに測ってみたらほんとにやばかったです(T_T).

 で,どうするかですが,普通ならダイエットとか運動とかになるのでしょうが,運動はもう再開してますし(と言っても以前と比べたら全然強度は足らないですが),ダイエットというのもちょっと...でもこれもどこかで書きましたが,減量したかったら食べる量を減らすのが一番なのは当たり前です.

 最近,体重が増えた原因としては,運動してなかったというのもあるかもしれませんが,何というか基礎代謝が減って食が細くなったのに今まで通り食べていたような感じがしています.つまり,同じ量を食べているのに満腹度が増したような気がするんですよね.実は30代半ばにもそういうことがあって,その分食べる量を減らしたらちゃんと元に戻りました.ですから今回も,体が消費する分が減った分,食べる量をまた減らせばいいというだけの話だと思います.

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10/22'07

 インカレですが,2連覇中の筑波大バドミントン部女子は3位でした.残念.やはりスーパーエースの脇田が抜けた穴は大きかったですね.でもみんな頑張ったと思うし3位でも立派なもんですよ.

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才能がないと思えたら幸せ

 このテーマもいつか書こうと思っていたものです.ここ数週間は,数日おきに〆切到来で,今も論文〆切(とそのとりまとめ)直前でかなりいっぱいいっぱいなのですが,あまりに興味をひく内容だったので,NHKスペシャルの100年の難問はなぜ解けたのか〜天才数学者 失踪の謎〜を思わず見てしまいました(この文章も書いてるような余裕はないはずだが...(^^;.でも思ったことは思ったときに書くことにしたので.).100年の難問「ポアンカレ予想」を解いた若き数学者ペレリマンが数学のノーベル賞と言われるフィールズ賞の受賞も辞退して,人前から姿を消した,ということはずっと前から知っていました.まあ単に賞とかそういう低俗的なことに興味がないだけなんだろうと,ある意味好感すらもっていましたが,この番組の中身が正しいとするとどうも違うということになります.

 番組の大半はポアンカレ予想が20世紀という100年もの長きに渡っていかに多くの数学者を苦しめてきたかということに割かれていたのですが,最後に番組のいわんとすることは,1人の若き偉大な数学者がそういう壮大な問題を解決して何かを失ってしまった,ということでした.つまり,まさに私がこのコーナーでずっと以前から書いている「目標を達成すれば目標を失う」ということですね.目標が100年の難問なら失うものもそれだけ大きいわけです.

 これもどこかで書きましたが,数ある職業の中で私が最初に諦めたのが数学者でした.というか100%諦めているのは数学だけかもしれません(^^;.逆に言えば,それだけ強い憧れのようなものがあります.私の中では数学は音楽(作曲)とともに「才能」が最も必要なもので,才能がないとどうしようもないものの最先端にあるものです.私にはそういう才能がないというよりも,最先端の人との差が最も大きい,どうしようもなく大きいと感じるということです.

 で,そう思ったとき,つまり,私は数学者や作曲家にはなれないと思ったときですが,何とも言えない幸せな気分になりました.幸せというよりは清々しいという感じでしょうか.実は少し傲慢にきこえるかもしれませんが正直に書くと,数学や音楽に限らず,自分には才能や能力がないと思えたら楽になるのになー,と思うことはよくあります.それは今やってる仕事でもそうですし,仕事以外にやってることでもそうです.つまり諦められたら楽なのになーということでもあります.実はT大出身の友人と話すとそういうことを言う人は結構います.言い方を変えると,どんな分野でもとても才能溢れた人やそういう人が作ったものを見て,あーこれは私にはとてもできないな,と思うと,「これはあんたに任せた」と素直に思えてとてもほっとするし,楽な気持ちになるんですよね.

 でももし自分に数学の才能があると気づいたら,もしかしたらポアンカレ予想が解けるかもしれないと思ったらどんなに苦しくて辛くてもやらずにはおれないでしょう.150億年前から全ては決まってるわけですし,才能がある人はその才能を活かす社会的責務もあるわけです.そうやって100年もの長きに渡ってこの超難問は数学者達を苦しめてきたわけです.でももちろんただ苦しくて辛かっただけではないでしょうし,そういう才能溢れた人にしかわからない何かは必ずあります.でもこれは自分にはできないときっぱり諦められたら楽にはなるでしょう.非常に重たい社会的責務も果たさなくていいわけで,これは向こうとこっちにも通じるものがあります.今日メジャーのリーグ優勝決定戦の最終戦に先発して何とか勝てた松坂だってものすごいプレッシャーだったはずです.

 私は論文を書いているときに何気なくテレビをつけたらこれがやっていて,でも何というか「見なさい」と言われているようで,食い入るように見てしまいました.そして,ポアンカレ予想を解いて「しまった」ペレリマン,100年にも渡ってこの超難問に挑み続けて挫折した幾多の才能溢れる大数学者達のことを考えるとどうしようもなく切なくなってしまったのですが,同時に,上で書いたような「自分には数学の才能がなくてよかったー(^^)」みたいな,何とも言えない幸せな気分になりました.そして,1時間論文執筆を中断してしまったのですが,その後,仕事がとてもはかどったのは言うまでもありません.

 この番組は,2日後くらいに再放送があるようです.私も何気なくつけたらやっていて見ただけなので一応録画予約しました(まあもう一度見る必要はなさそうですが).見てなくて興味がある人はよろしければご覧ください.今大変な仕事抱えてていっぱいいっぱいなんだけど(T_T)という人にはいいかもしれません(^^;.

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10/23'07

 インカレの個人戦ですが,今ちょっと組み合わせみたら村松は下手?したら金山,佐々木,武田と内輪で3連チャンですね.こんなに内輪で当たるのも珍しい?それだけ筑波大が層が厚いってことですね.

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 今日はずっと地盤震動シンポの原稿を書いていました.今年は原稿のとりまとめもしているのですが,原稿出すの一番遅いのは誰やねん?と思っていたら私自身でした(T_T).昨日の100年の難問はなぜ解けたのか〜天才数学者 失踪の謎〜で,問題を解くときに数学者は数学の世界の没入すると言っていて,私も他の〆切もいろいろあっていっぱいいっぱいなのですが,今日のようにいろいろ解析をしながら論文を書いているときはそういう感覚になります.

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10/24'07

 再開してからのバドミントンですが,もう筋肉痛や疲れが残ったりすることはなくなりました.ところが...明らかに調子はよくないです.「より速く動こうと意識」しようとしているのですが,ある意味体が慣れてきてよほど強く意識しないと無意識にリミッターが作用するようになってきたような気がします.確かに「より」速く動けば,今までにない負荷が筋肉などにかかるわけですから筋肉痛にもなるわけです.つまり「より速く」動けていれば毎回筋肉痛になっていいわけです.なかなか厄介ですねー.

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 そうそう.すっかり忘れて(^^;いたのですが,ニュースで女子柔道48kg級の谷(田村)を見たら思い出しました.筑波大の福見が4月の全日本選抜体重別選手権で谷に勝って優勝したのに世界選手権代表に谷が選ばれたのには唖然としました.福見は相当悔しい思いをしたようです.当然でしょう.私ももちろんレベルは全然違いますが,同じような経験があるので,福見の気持ちはよくわかります.選考の理由は谷の方が実績があって世界選手権でも金メダルを獲れる可能性が高いということでした.それはその通りでしょう.そして,実際,谷は世界選手権で金メダルを獲りました.でもそんなことでいいわけはありません.

 スポーツの目的は断じてオリンピックや世界選手権で金メダルを獲ることではありません.それは単に協会の都合でしょう.選手の立場に立てばそんなことよりフェアであることの方が遥かに重要です.不公正なことをして選手のやる気を削ぐようなことは絶対にやめるべきです.スポーツは,少なくともアマチュアスポーツは,協会や金メダルを期待する国民や一部の(作られた)スター?選手のためにあるのではなく,プレーする選手自身のためにあるものです.

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 15日にピアノを弾いたとき感じた不思議な感覚?ですが,ちょっとわかりました.ていうか当たり前のことなんですが(^^;,ピアノにもウォームアップが必要ということです.その日最初に弾いたときはまだウォームアップできてませんからうまく弾けません.でも2,3回弾いてるうちに「暖まってきて」弾けるようになるというただそれだけのこと(^^;のような気がしてきました.考えてみれば私は最近は数日おきに30分くらいしか練習してませんから,それこそ「暖まる」前に練習が終わってたわけです(^^;.

 でもちょっと厄介ですね.というのは,人前で弾くときはウォームアップはまずできないからです.だいたい,いきなり弾くことになります.プロのピアニストの演奏会に行って聴いていても前半は今一でも後半どんどんよくなるということがよくあります.そういうことでいいんですかね?スポーツでは必ずウォームアップをやります.普段の練習でもそうですし,試合なら尚更です.パフォーマンスを高めるというだけではなく,やらないと大怪我をすることもあります.でもピアノはリハをやることはあっても直前にウォームアップ?はやりませんよね.まあ現実的に難しいということもありますかね.

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 車を単なる移動手段としか考えていない特に若い人が増えているそうです.当然のことだと思います.普通に考えればどう考えても公共の交通機関を利用した方が楽で確実で安全で環境にも優しいです.ここで書いたように自動車メーカーは,自分たちのことばかり考えずに,もっと世の中全体のことを考えるべきでしょう.確かに世の中は社会的分業で成り立っていますが,その配分は世の中の流れとともに変わっていきます.世の中の流れというよりは,世の中がまともな方向に動くべきだと考えれば,車が単なる移動手段に成り下がるのは当然の結果でしょう.社会的分業の再配分が起これば,潰れる会社も失業者も出てくることになります.でもそれは仕方のないことです.そこにしがみつくのではなく,もっと重要なことにシフトすべきでしょう.

 私も地震防災が要らなくなればいつでもシフトするつもりです.でも要らなくてもできるのが大学の教員の特権でもありますからねー.そういう特権を行使できるようなこともやってみたいもんです.

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10/27'07

 今日,昼ご飯を食べているときにかちゃかちゃチャンネルと変えていたら(リモコンだからかちゃかちゃじゃないか(^^;),スーパーピアノレッスンというのをやっていて,もちろんこういうのがあるのはずっと前から知っていて,でも撮り逃がしてまあいいや(^^;と思ってほっといたのですが,今日はドビュッシーの沈める寺をやっていて,しかも教えてるのがベロフだったので(ショパンのときは確かルイサダだった),思わず全部見ちゃいました.インターネットで調べると来週は花火で,その次はなんとメシアンのまなざしなので録画予約もしました(^^).

 レッスンの内容そのものは,スーパーピアノレッスンという割には,この曲を弾くときに当然注意しないといけないことに留まっていたと思うのですが(でも教えてるのがベロフというのは確かにスーパーです(^^;),ベロフの話やこの曲に対する思いといっしょにこの曲をあらためて聴いてみるとやっぱりすごい作品だと思いました.そして,とても幸せを感じました.そして,この曲は高校時代よく弾いていたのですが,久しぶりに弾いてみて,また幸せになりました

 ただ,ピアノにウォームアップは必要?の件ですが,沈める寺のような曲なら大丈夫でしょうが,やはりショパンのエチュードとなるといきなりはやっぱり無理です.ていうか私がそうだというだけなんでしょうか?単に練習不足(^^;?これも試しに続けてみますか...

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1つのことに打ち込む

 これもずっと考えているテーマの1つです.と言ってもおそらくかなり私固有?に近い問題だと思うので,自分の考えを整理する意味で書いています(そういう意味では全ての記事がそうですが(^^;).

 「人生で成功したい」と思うのならば(もちろん「人生で成功したい」と思わないという選択肢もありますので,そう思うならば,ということです),人間がもっている時間には限りがあるわけですから,その成功したいと思うことにできるだけ時間をかける,即ち,1つのことに打ち込むのが普通のやり方でしょう.実際,「人生で成功した」多くの人,いや,ほとんどの人がそうしてると思います.

 もちろん1つのことに打ち込むとは言っても,気分転換は必要でしょうから,それ以外のこともやっているでしょうが,それらはあくまで「趣味」(本来の意味での使い方(^^;)ということになります.中には趣味とは言えないほどのレベルの人もいますが,そういうものは仕事以外にもう1つというのがまあ普通ですよね.

 私が見てる範囲では,そういうものも特にないという人がかなり多いです.実際,趣味なんかなくても,家族や好きな人と過ごす,友人と飲みに行く,家でごろごろする,買い物に行って街をぶらぶらする,テレビを見る,テレビゲームをやる,好きな本を読む,映画を見る,カラオケに行く,など特に技能を必要としない気分転換法はいくらでもあります.

 「1つのことに打ち込む」と,時間をかけられるという以外にも,例えば,挫折しそうになったときに,「自分にはこれしかない」と思い直して頑張れる,ということもあると思います.それってよくわかるし,それがその人が社会的分業的社会の中で果たすべき役割と考えれば妥当だし,実際,大きなエネルギーになると思うんですよねー.

 で,私なんですが,「人生で成功したい」かどうかはよくわからないのですが,少なくとも「人生で成功する」ための王道?を歩いていないのは間違いないです.先日の青山先生の会で久しぶりに話をしたE藤君にも「パパは仕事は趣味だからねー」と20年前と同じことを言われました(^^;(彼は昔から私のことをパパと呼ぶんですよねー.ちなみにここで趣味というのはもちろん本来の意味ではないでしょう(^^;).

 「人生で成功」したいかどうかはともかく,この辺でいろいろ思い悩んでいるのも事実です.残念ながら?「自分にはこれしかない」とも思えません(^^;.それは,これがだめならあれがあるさ的なところ(器用貧乏の典型?)もあるのですが,「自分にはこれしかない」の「これ」がよくわからない,というのが大きいかもしれません.

 仕事については,大学の先生という職業は,確かに意外と雑務は多いですが,それでも数ある職業の中でも自由度が高く,時間など自分で自由にマネージメントできるところが大きいので,とても気に入ってますが,対象としている地震防災については,「これしかない」とはあんまり思ってません(問題発言か(^^;?).ただ,社会的分業的社会の中で果たすべき役割としては今のところこれでしょうし,まだ解決すべき問題もありますし,とても面白さも感じているので少なくともあと数年はやめるつもりはありません.でもその後のことはわかりません(まあこれに関しては自分がやめるのか,社会から要らないと言われるのか,といった問題もありますが).

 仕事以外についても,例えば,スポーツは,バドミントンが果たして自分に合ってるのかというと,ほんとは他のスポーツの方が合ってるとずっと思っていて,でも思い直して続けているような感じです.音楽に関しては,ピアノがかなり合ってる感じはしますが.他の楽器にも興味はあります.管の経験はありますし,何かきっかけがあればやりたいと思っています.でも弦はやったことないしかなり厳しいかなー.そうそう,歌もだめですね.ある意味,他のこともそう思えたらいいのに...

 とまあ,いろいろ考えるのですが,結論としては,やっぱり今のやり方は変えられないと思います(^^;.「人生で成功したい」とそんなに思ってない(^^;気分よく生きていきたい,というのもありますが,私の場合,やってみて(やらなきゃいいんだが(^^;)面白いと思ったら,やることを我慢することができないんですよね(^^;.何でもそこそこできてしまってこりゃだめだと思わないのもある意味問題です.でも,文系,理系,芸術系,体育系という区分で行けば,その全てをやってることになりますが,そのどれも違った面白さがあって興味深いです.

 今日,スーパーピアノレッスンを見て,曲の素晴らしさに感動して,更に,その曲を自分で弾いてみて,また感動できたのもピアノをやっているからに他なりません.今はもういっしょには練習してませんが,筑波大に来て全国トップレベルの筑波大バドミントン部の練習に混ぜてもらって,阿部先生に出会えて,バドミントン,スポーツの自己実現にも結びつくの奥深さにあらためて気づけたのもそのレベルまで自分がプレーしてきたからでしょう.そして,このコーナー(は哲学?だし,文章を書くことだから文系?)は,まさにライフワークとなりつつあります.

 と,ここまで書いてきて,なんかめでたしめでたし感も漂ってきたのですが,よく考えてみると,今の私がどれだけ仕事以外のことに時間をかけてるかというと,てんで大したことないのに気づかされます.ピアノは数日おきに30分くらいしか練習してませんし,バドミントンも週2回2時間程度,スキーもつくばに来てからは年間滑走日数10日程度(ほんとはもっと行きたいが),このコーナーだって1日1時間以上かけることはまずありません.

 もちろん忙しいというのもあるのですが,やりたきゃやらずにはおれない(のが私)ですから,やりたきゃもっと時間をかけるでしょうから,やっぱりモチベーションというかプライオリティが落ちてるのだと思います.そう考えると,今の私のとってのプライオリティは何なのか?という話になってくるわけです.こうして見ると,このコーナーのいろんな記事もばらばらのようで実は深く結びつき合っていることがわかって,これまた,興味深いですね.

 ただ,仕事はもちろん一番重要な柱ですが,それ以外のことも今はいまいちやる気でなくても続けていくことは大事だと思っています.バドミントンはたった半年やめただけでひどい目に合いましたし,ピアノは,私の場合,意外としばらく弾かなくても大丈夫なのですが(それが怠ける原因にもなってる),やっぱりそこそこの練習は必要でしょう(ていうか防音室付きのグランドピアノももったいないし(^^;).

 でも,そういう少ない時間でなんとかキープできる(ているのかな?)のは,やっぱり相当打ち込んだ時期があったからだとは思います.仕事に関しては,大学4年で研究室に入って大学院博士課程までの6年間は頑張ったと思いますし,ここ5年くらいもそこそこ頑張ってると思います.ピアノも小さい頃からやってましたし,ピアノの先生につくのをやめてからの中学,高校時代,そして,大学に入ってT大ピアノの会時代は相当はまってました.バドミントンも大学4年間,運動会(体育会のこと)でやってましたし,卒業してからも社会人のサークルなどでずっとプレーしていました.スキーも準指を受けていた頃は年間滑走日数は20日を越えていました(ただし,受かった年を除く(^^;).ですから,何をやるにしても打ち込む時期は必要でしょう.ただ私の場合はそれが長続きしないということでしょうか(^^;.このコーナーもライフワークとか言っておきながらいつモチベーションがなくなってやめるかもわかりません(^^;.

 でも私の場合は,いつも何かそういうものがないとつまらないんですよねー(ここ1年くらいはゴルフがちょっとそういう感じだったのですが,いっしょに行く奴がいなくなって1年足らずで終了?してしまいました).それがずっと同じもので,しかも仕事ならほんとめでたしめでたし?なんでしょうが...でもまあ自分はそういう人間だと思ってある意味諦めるしかないですね.1つのことに長い間ずっと打ち込めるというのは,ほんと幸せなことだと思うのですが,私にはとてもできそうにはありません.

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 訳あって?私の部屋のテレビも最近地デジ(ハイビジョン)にして,カラーテレビの出現から半世紀近くかかってこんだけ?と書いたのですが(それは確かにそうなのですが),やっぱり全然違いますね(^^;.急に視力がよくなったような感じです(^^;.地デジが映るようにしてしばらくは番組の中身とか関係なく,その画像の綺麗さを見るためだけにテレビを見ていたほどです(^^;.特にスポーツ中継などは,昔,球場などに見に行ったとき感じた生の臨場感や綺麗さを思い出しました.

 ただ,画面が今までのテレビ(ソニーのベガ)とだいたい同じ大きさの24インチにしたのですが,かなり小さい,即ち,もっと画面が大きい方がいいなと思います.つまり,解像度が上がった分だけ大きな画面に耐えられるようになり,画面が大きい方が自然な感じがするのです.今の1.5mの距離からだと24インチの倍くらいの42インチくらいが丁度いいくらいかな.なんでハイビジョンになってテレビが軒並み大画面になってるかと思っていたのですが,こういうことだったんですねー.42インチでブラウン管だととんでもない化け物(^^;になっちゃいますから,薄くするために液晶やプラズマの技術が必要だったわけです.

 とまあ,技術が進んで,今までできなかったことができるようになる事自体はめでたしめでたしで,前に進んでしまうと元には戻れないのも事実ですが,だから何なの?とは思います(^^;.まあ人生所詮退屈しのぎですし,そのためには何か退屈しのぎをして生きていかないといけないのですし,それを技術革新に費やすのも1つのやり方だし,何でも楽しんじゃえ的にもまあいいんじゃないですかね,って感じですかね(^^;.,

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10/28'07

 人生を諦める1つのことに打ち込むで定義した「人生で成功する」ですが,(やはり?)誤解されている方がおられるようです.ここでいう「人生で成功する」の定義は,人生を諦めるで書いたように「一般的?には,いつかお金持ちになりたいとか,出世して偉くなりたいとか,有名になりたいとか,そういうことでしょうか.」という,ある意味,低俗的な定義です.そこまで低俗的(^^;でなくても,何か大発明や大発見をするとか,社会に役立つ仕事をするとか,歴史に名を残す偉業を成し遂げるとか,輝かしい研究業績を残すとか,そういうことまで含めてもいいです.そういう世俗的なことを人生の成功と見なすかどうかはまた別問題です(でもそう思ってないから,こういう記事を書いてるわけなんですが...(^^;).ここでは,そういう世俗的なことで成功することを「人生で成功」と<定義>して議論を進めているわけです.ですから,人生で成功に「」がついてるわけです.

 思ったことを思ったときに書きたいから「パーツ」でも書くと書いたのですが,そうすると予想した通り?そういう誤解は生じるのかもしれません.そういうことがないようにホームページの利点を活かしてまめにリンクを貼ったりしているのですが,リンク先まではなかなか読んでもらえないみたいです.同じことを繰り返すのが面倒なのでリンクを貼ってるわけなので,リンク先と合わせないと全体の主旨が完結しないようになってるのですが...あとからもっとわかりやすく記事を修正するということも考えられるのですが(実際,そうしたこともある),このコーナーは日記的な要素もあるので,あとから修正しても読んでもらえない可能性も高いです.ですから,このように後付で解説?を補足するということになるわけです.

 でもいずれにしても全体をもっと整理する必要はありますね.実は,既にお気づきの方もおられるでしょうが,上のページのリンク集は最近めんどくさくて(^^;更新されてません.

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 青木功さんすごかったですね.日本のシニアのメジャートーナメントに勝って,しかも最終日は65のエイジシュートだそうです.バドミントンだと65の選手が50の選手に勝つことはまずありえません.

 彼が「世界の青木」として活躍していたのは,私がまだ学生の頃ですから20年以上前でしょうか.ハワイアンオープンで日本人としてアメリカツアーに初優勝したのをよく憶えています.でも今気づいたのですが,計算すると,そのとき彼はもう40を過ぎてたんですね.

 ゴルフ始めて初めて彼のスイング見たんですけどあんな感じなんですねー.背中は丸いしすごく前屈みです.でもスイングはとても軟らかい.とても65とは思えません.身長調べたら180あるんですね.私も身長はその位ですから球に近づこうとするとああいう風になると思います.スキーの基礎競技や体操やフィギュアスケートなどスポーツの中で小さい方な有利なものが結構あるとどこかで書きましたが,ゴルフもそう(安定して飛ばすなら)ってことですかね?

 さて,その後のゴルフですが,私の方は相変わらず練習場にも行ってません.そろそろ始めて1年にはなるんですが,実質,8/14に腰を痛めたところで止まってるわけです.それにやっぱいっしょに行く奴がいないとモチベーションが...まだクラブもないし.でもクラブ戻ってきたらぼちぼちやろうかなと思ってます.ゴルフはもちろんコースに出てなんぼですけど,練習場に行けば1人でもできる数少ないスポーツの1つですからね(ということをいっしょに行ってた奴にメールしたら思い出しました).

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社会的分業

 これも1つのことに打ち込むと大いに関係ある話です.世の中,1人で何でもはできませんから,社会的分業で成り立っています.ですから職業に貴賤なしなわけですし,各人の能力に合わせて自分に与えられた社会的役割をしっかり果たすことがとても大事だし,それができれば充分だし,本人にとっても幸せなことだ,ということは何度も書いてきました.そして,私が今のところ果たすべき社会的役割は地震防災に関する研究なのでしょう.

 でも何というか,それでいいのかなという引っかかりのようなものはずっとあります.それは,1つのことに打ち込むで書いたことに加えて,1つのことに打ち込むとしてもそれだけでいいのか?ということがあります.

 例えば,私は立場上,大地震に備えましょう,と言うべきなんでしょうが,冷静かつ客観的に世の中全体のことを考えれば,人が命を落とすリスク,あるいは,ひどい目に会うリスクとして大地震がどのくらいのものかと考えると,大地震に備えましょう,といくら声高に言っても無理な話かもしれません.災害は地震だけではありませんし,普段の生活の中で,人は車にも電車にも飛行機にも乗ります.歩いていても事故や犯罪にに巻き込まれるかもしれない.病気になって命を落とすこともあるでしょう.そういう中で大地震で被害に遭うリスクをちゃんと考えた対策でないと我田引水的なことになってしまいます.

 これは別に地震防災に限らず全ての分野について言えることです.全ての研究者は,自分がやってる研究こそが世の中で重要なものだというスタンスでしょうが,そんなわけはありません.世の中全体を考えるべき政治家だって,ほとんどはある限られた人々の利害代表に過ぎませんし,ヤクルトの監督,かつ,選手だった古田さんは,プロ野球界を救ったと言われていますが,世の中全体から見ればプロ野球なんかなくなった方がいいと思ってる人だって大勢いるでしょう.

 ただ,そうであったとしても,社会的分業的に言えば,やはり,持ち場持ち場で各人がしっかりその役回りを果たすことは重要です.それは,繰り返しになりますが,1人で何でもはできないからです.でもその一方で,世の中全体に目をやること,全体のことを考えることは不可欠だと思います.私が1つのことに打ち込むことにどこか抵抗があるのは,そういう理由もあるわけです.ですから,このコーナーで世の中全体のことを考えることはとても重要なことだと思っています.多くの人にとっても,「人生で成功」することなんかより,全体のことを考えられて,人間としてちゃんとしてることの方が遥かに大切なことでしょう.

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 1つのことに打ち込むで「実際,趣味なんかなくても,...買い物に行って街をぶらぶらする...など特に技能を必要としない気分転換法はいくらでもあります」と書いたとき思ったんですけど,そういう気分転換ってやっぱ重要だと思うんですよね.つくばってそういうところがないんですよ.大学の周りもそうですし,バス通勤するようになって毎日つくばセンターを通るのですが,ちょっと気分転換に寄っていこうと思うところすらありません.これも先日の青山先生の会のときですが,BKG研のM森君が「つくばは住むところじゃないですから」と言っていたのですが,その通りだと思いますねー.ちょっと何か対策を考えないといけませんねー(と,ずっと言ってる気がするが...).

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10/29'07

 メジャーのワールドシリーズ(アメリカシリーズと言わずにワールドシリーズと言ってしまうのもどうかと思いますが,実際は,大半は海外から(でも野球の性格上地域的には著しい偏りあり)の選手なので実質「ワールド」かもしれませんね.まあアメリカ自体がそういう国ですが)は4−0で終わってしまいましたね.ロッキーズがリーグ優勝決定戦で4−0と圧勝する一方で,レッドソックスが4−3と苦戦して,ロッキーズが「待たされて」勢いが止まった感もありますが,やっぱり野球はピッチャーですね.ベケットとシリングと松坂(は今一ではあったが)がまともなピッチングをしたらそうそうは打たれないでしょう.

 ベケットのピッチングフォームをちゃんと見たのはおそらく初めてだと思いますが,ゆったり動き出して慣性モーメントが大きい胴体部の回転スピードをしっかり上げてから,慣性モーメントが小さい腕を振って最後のボールを離すところでスピードが最大になるようにしていて素晴らしいです.しかも格好いい(^^).ピッチングフォームが格好いいと思ったのはヤンキースのリベラ以来かな.

 格好いいというだけでなく,(バドミントンにも)とても参考になります.スイングももちろんですが,フットワークもそうです.スマッシュレシーブのように瞬時に動かないといけない場合は別ですが,四隅へのフットワークは結局は目的地にいかに早く到達するかですから,単に「速く動く」ではなく,最初はゆっくりでも加速して結果的に早く着く方がいいわけです.動き出しはもちろん早い方がいいですが,そこから先,力(加速度)をどう配分したら加速度の2回積分の変位に要する時間が一番短くて済むかは,最適解があります.もちろんその人固有の体の使い方にもよりますが,その力のかけ方は「加速度的」なほうが効果的です.なぜなら最初は体全体を動かすので慣性が大きいのですが,最後は,体全体ではなくその一部(バドミントンの場合は腕の先のラケットの先)が動けばいいからです.つまり,力が「加速度的」ということで,加速度の加速度,つまり,4次関数的に動くわけで,相当の「加速」です.それは,ベケットのピッチングフォームを見ていても,バドミントンの一流プレーヤーを見ていてもそうです.ゴルフのスイングでピークはインパクトではなくフォロースルーという意識で,と言われるのもそうですね.あと,そういうスイングだと相手はタイミングを合わせづらいでしょう.等速運動(1次関数)ならどこで球を離すかの予測は容易ですが,4次関数だとかなり厳しいですよね.ゴルフは関係ないですが(^^;.

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10/31'07
職人と研究者

 これも1つのことに打ち込むシリーズ?の一環ですかね?実はずっと前から気になっている職業があって,それは職人です.情熱大陸などの最先端で頑張っている人を取り上げた番組群の中で,カンブリア宮殿はビジネス関係,バースデーはスポーツ選手,情熱大陸は,学者,芸術系やスポーツ選手が取り上げられることが多いのに対して,プロフェッショナルは職人が多いような気がしています.

 彼らは自分がこれだと惚れ込んだ1つの技能をひたすら磨き,自分を磨き,成長していきます.まさに内的熟達です.技能がいくら高まってもゴールはなく,一生見果てぬ夢を追い続けられるわけです.出世とか昇進とかいうめんどくさい(^^;ことも(あまり)なさそうです.1つの限られたことというと非常に視野が狭い感じがしますが,技能が高まるほどまさに小宇宙とも言うべき無限の世界が広がっているのでしょう.こう考えると職人ってかなり理想?の職業に近い気もしてきます.

 でもまあそう思ったこともあったのですが,1つのことに打ち込むで書いたように私にはやっぱ無理です(^^;.ただ,多くの職業に職人的要素があるとは言えます.ピアニスト,外科医,歯科医,スポーツ選手など職人的要素が強いものはもちろん,どんな職業にもスキルがあり,仕事をしながら技術を磨いて成長して行ける点では同じなわけです.教師は教えるスキル,管理職は人を動かすスキル,経営者は会社をマネージメントするスキルを磨けるわけです.レジ打ちや書店の店員もそうです.これは,職業でなくても,つまり,主たる収入源でなくても,例えば,趣味でやってるスポーツとか音楽とかでもそうです.

 そう考えると,研究者という職業はどうでしょうか?私は再三,ここで(これまで「このコーナーで」と書いてきたのですが,コーナーというのも何か変だし,めんどくさいのでこれからは「ここで」と書くことにします)仕事を通して自分を成長させることができる職業として研究者を選んだ,と書いてきました(例えば,今の仕事を選んだわけ).確かに,最初の頃,つまり,大学院生時代は全てが勉強でしたし,いくら研究を進めても新しいことの連続で自分がどんどん成長していくのがわかり,とても効力感がありました.

 でもあるところまで来ると,そういう感じではなくなってきたと思います(と最近気づきました).時期的には博士をとり,無事研究者として職を得て数年経った頃でしょうか.もちろん,研究ですからゴールがないというのは職人と同じですし,常に前人未踏のテーマに取り組むわけですから,その先端性は職人以上でしょう.でも「それを通して自分を成長させる」というのとは何か違う感じがしてます(してきました).

 例えば,ポアンカレ予想に取り組んでいるとします.100年の難問ですから,それこそライフワークにもなるものですし,解決すればまさに前人未踏です.でもどうですか?それをもし解いたとして,果たして「それを通して成長する」ことができるのでしょうか?解いていく過程でいろんな障害にぶつかり試行錯誤を繰り返すのでしょうが,その過程で「自分が成長している」という実感が感じられるとはあまり思えません.そのときの効力感を支えているのは,内的熟達というよりは真理の探究でしょう.

 そう考えると,私が仕事に効力感を失った時期と研究者としての成長が「あるところまできた」時期がほぼ重なることに気づかされます.研究者自体はあるレベルを越えると研究するスキルを磨くというところはあまりなくなるわけです.つまり,それまで私のやる気を支えていた?内的熟達的要素がなくなるけです.もちろん研究そのものには際限がないですから,内的熟達ではなく真理の探究を支えにすればいいわけですが,そういうものがその人の効力感に繋がるかどうかはその人次第でしょう.私が仕事以外にいろんなことをやるのは,そういう自分のスキルを磨く,そして,自分を成長させる,ということを求めているのかもしれません.実際,仕事以外にやってることはそういう技能系のものが多いです.

 とまあ,いつものように文章を書きながら考えを進めていくと今回はだんだんまずーーい雰囲気になってきました(^^;.これじゃあ今更?私は研究者には向いてない,ってことになっちゃいますね.どうしましょう(^^;?

 でもまあ,だからと言って今の職業をやめようとは(今は)思わないので,まあいいんですかね?(議論になってない(^^;)確かに今は技能を磨くという感じではないですが,考えてアイデアを出して未解決の問題を解決していくこと自体はやっぱりとても面白いです.技能を磨きたいというのは確かにあるのですが(それはある程度仕事以外にやってることで追求して行けますし),やっぱり研究したり考えたりするのが好きなんですよね.あと,何か他のことをやるにしても今の仕事のレベルまで来るのは並大抵ではないでしょう.これは,1つのことに打ち込むで書いた「自分にはこれしかない」に近い感覚かもしれません.でもやりたいこと探しはこれからもずっと(死ぬまで)続けて行くでしょう.

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